今読んでいる本は、 村上春樹が翻訳した短編集の 『犬の人生』です。
著者は『吹雪(Blizzard of One)』でピューリッツァー賞 詩部門を受賞している マーク・ストランド 。
マーク・ストランドは、もともとは 詩人です。
この本の短編は、どれも独特な世界観を持っていて、どんどんページが進みます。
村上春樹さんの翻訳にも、 村上春樹ワールドが感じられますね。
『犬の人生』では、主人公の夫がある日、妻に「ねえ、前から君に言わなくちゃと思っていたことがあるんだよ」と切り出します。
ハッとした妻に対して 「実を言うとね、僕は以前は犬だったんだよ」 と続けます。
妻「犬ですって」
夫「 うん、コリーだったんだ …コネチカットの大きな家に飼われていた。広い芝生の庭があって、その辺の人たちはみんな犬を飼っていた。」
妻は決して笑い飛ばすこともなく、真剣に夫の話に耳を傾けます。
当時仲良くしていたメス犬の名前をあげると、 「あなたは彼女のことを愛していたの?」 と聞いたりします。
そして 「ほかにもまだいるの?」 と他にも恋に落ちたメス犬がいないかを確認するのです。
メス犬たちの描写が面白くて、村上さんの翻訳とマッチしていて、いい感じです。
他にも 『更なる人生を』も気に入っています。
小説をもっと読もうかな、と感じさせてくれた一冊ですね。
Some people feel the rain. Others just get wet.
【このカテゴリーの最新記事】
- no image
- no image
- no image
- no image
- no image