石井氏がのこしたもの
13年前、東京都世田谷区の自宅前で右翼団体の活動家に殺害された民主党の石井紘基衆院議員の遺品が20日に憲政記念館(千代田区)に寄贈される。枝野幸男幹事長は18日の記者会見で「日本で最も直近に政治的テロの犠牲になったのは私たちの仲間だった」と故人をしのんだ。
石井氏は国政調査権をフルに活用し、税金の無駄遣いや政府の不正に鋭く切り込んだ政治家だった。民主党が公務員制度改革に取り組む下地をつくり、特殊法人改革の必要性を強く唱えた。今回寄贈される遺品は事件当日に石井氏が身につけていた衣服や持ち物。ワイシャツやネクタイは血に染まり、壮絶な現場の状況を物語っている。
もっとも事件の真相はやぶの中だ。公判でも判決は「犯行動機の解明は困難」などとした。事件の記憶の風化を避けたい石井氏の長女(43)は「脅されても最後まで屈しなかった父の姿を伝えたい」と語った。
(隆)
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