2020年02月29日
或る師の言葉
こんばんは。
先日、僕が就職してから1番最初に現場の仕事でお世話になった、Kさんが亡くなったと聞いた。
年齢は僕より20歳くらい上だったと記憶している。
一緒に仕事をしたのは1年にも満たなかったと思う。
けど、会社勤めをした事がある方は理解できると思いますが、最初の1年て凄く濃いですよね。
その期間、僕はKさんに現場のいろはを教わったのだ。
その頃の仕事は、小型バイクのエンジンテストを行うもので、Kさんはよく僕に「エンジンっていうのは、吸って燃やしてフリクションを発生するものなんだよ」と言っていた。
駆け出しの僕にはなかなか難しい話だったが、その後同じ系統の仕事を13年ほど経験した今であれば、それなりに理解できるものであっただろう。
自動車用のエンジンには色々なモノがあるが、基本的には
(空気と燃料を)吸って
(酸素と燃料を)燃やして
フリクション
を発生させながら、仕事をする機械であると。
なので、性能向上のためには
(たくさん)吸って
(きれいに)燃やして
フリクション(を減らす)
以外に方法はないし、狙った性能が出せないのは上記のどこかが欠けているという事。
僕がエンジンの仕事をする時は、ずっとそれを基本に考えてみることにしている。
今はエンジンの仕事はしていないので、その事を意識する機会も減ってしまった。
そしてKさんは亡くなったという連絡があった。
今になって、Kさんが紛れもなく師の一人であったことに気付く。
もはや何もお返しする事さえできないのだが、1日1日を大切に生きて教わった事を活かしていきたいです。
Kさんのご冥福をお祈りしたいと思います。
wpX(ダブリューピーエックス)