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b.城山へ登るロープウェイもうっすら見えるほど、近江八幡の歴史的町並みが近づいてまいりました、
a.きょうはとりわけ空が澄(ス)んでるな、
b.お盆で帰省中の人々を歓迎するような快晴、
a.「帰省してお盆の空は晴れ渡り」、
b.あの八幡山の麓(フモト)へ向かえばいいんすね、白鳥川を渡って、
a.いかにも、ただ観光ルートから少しはずれた青根天満宮へ参ろう、
b.そのココロは?
a.そこから八幡山の頂上を目指すんじゃ、
b.ロープウェイがあるのにわざわざ歩いて登るんすか、
a.ロープウェイは一度乗ったから、今度は歩いて登りたい、
b.じゃあ、とにかく行ってみますか、
a.いきなり鬱蒼(ウッソウ)とした森の中、でも涼しくて夏は快適だ、

b.デカい杉ですねえ、
a.樹齢3百年から4百年か、
b.ところで、「青根」って変わった名前ですね、近所にそんな地名もないし、
a.黄金伝説で有名な青根長者が1005年、京都北野天満宮の分社をここに建てたそうだが、いったいそれが何者なのか、どんな伝説なのか、あまりハッキリ分からんのじゃ、ウェブで調べても、
b.まあ長者って言うくらいだからお金持ちだったんでしょうね、
a.まあ神社を建立(コンリュウ)するほどだから、財力はあるんだろうけど、
b.まあ近江商人と言うことにしときますか、
a.そうだな、ここ近江八幡は近江商人の本拠地だし、そうしとこう、
b.で、ここから八幡山へ登るわけですが、
a.とりあえず、道らしいのが続いてるから、歩いて行こう、
b.すごい蜘蛛の巣ですね、
a.こりゃ誰も歩いてないな、
b.等間隔に石仏が置かれて一巡 (イチジュン) できるようですが、
a.どうも、登れそうにないな、ほれ、けっきょく青根神社まいもどった、ジャンジャン、
b.あきらめますか、
a.そうだな、デカい杉にも出会えたし、伸び放題の竹林も神秘的だったし、これはコレで良しとするか、

b.タイムリーは打てなかったけど、犠牲フライでとりあえず一点、ということで、つぎはどちらへ、
a.ここまで来たら、八幡堀(ハチマンボリ)以外どこがあるというのだ、いやどこもない(反語)、
b.なぜかいつにもまして静かですね、八幡堀全体が、

a.お盆休みだからなあ、空気も静かでキレイなんだなあ、
b.「盆休み、静かキレイな朝の風」、
a.何年前だったか、堀のすぐ横を歩いてたら、白蛇が泳いでたんだ、クネクネと、大丈夫だったかなあ、
b.自分に聞かれても、
a.ヘビって泳げるのか、
b.さあ、調べますか、ひまだし、え〜泳げます、それもけっこう達者だそうです、
a.だったら心配ない、どこかの岸に上がってステキな恋をして、幸せな家庭を築いたにちがいない、
bそれはそうと、観光客もいつもより少ないような、
a.みんなお墓参りしてるのか、あるいは遠く海外で羽根伸ばしてんのか、
b.八幡山はもういいんすか、登らなくて、ロープウェイありますけど、
a.それより、瓦(カワラ)ミュージアムへ行こう、
b.ここも八幡堀とセットで無くてはならないステキな空間ですね、
a.建物の中に入ったのは一度きりだけど、全国でも珍しい、かわら専門の展示館、
b.重いかわらを船につんで、この八幡堀からびわ湖を南下して、京都へ向かったんだな、きっと、
a.「ずっしりとびわ湖をわたる瓦舟 (カワラブネ) 」、
b.通路の足下にも舗装用に瓦が埋め込まれて新鮮な気分です、

a.石畳の道は見たことあるけど、カワラを道に敷き詰めるのは珍しい、なにより美しい、
b.雨でぬかるむ林道で、スリップ防止用に砕いたカワラ敷き詰めるのと大きな違いですね、
a.美しさが違うなあ、同じカワラなのに、
b.じゃあ、そういうことで、今回は地面まで美しいここ瓦ミュージアムでお開きとします、
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