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《29話》
馮夕が冬月の事を忘れていることを知らない第三皇子は、彼女の事を何とも思っていないように言う馮夕に悲しみを覚える。
そんな冬月を不憫に思い、彼女を自分の側に呼び寄せた。
馮夕は冬月の想い人が自分ではないのかと思い始める。
影絵に誘い彼女の心を知ろうとするが、自分も不思議な気持ちに包まれる。
馮夕は冬月に口づけをしようとするが、彼女はそれを拒んだ。
第三皇子の所に囚われている馮夕の仲間の居所を突き止めた冬月はすぐに馮夕に知らせる。
冬月が第三皇子を遠ざけている間に、馮夕たちが仲間を助け出した。
しかしこれは第三皇子の罠だった。
初めから冬月を使って馮夕をおびき出し、馮夕を捕まえる。
しかし降伏状を渡す条件と引き換えに、重傷を負っている道楽を解放してもらった。
隠してある場所まで行くが、馮夕は助けに来たはずの仲間を殺し、降伏状はないと言う。
倒れている道楽を見つけた冬月が助けるが、彼はいつ目覚めるかわからない。
馮夕は冬月がなぜ自分の回りをかき乱すのかと彼女に問いただす。
《30話》
馮夕は「なぜなのか？」と冬月に聞くと彼女は「あなたが馮夕で私が冬月だから」と答える。
冬月は馮夕が全てを忘れても構わないと思っていた。
なぜなら馮夕が「もし忘れても再び冬月を愛する」と言ってくれたから。
馮夕は、しえんが毒に侵されているためそれを助けるために薬を作っていた。
それがようやく完成するが、その薬があれば目覚めない道楽を助けることができると言われる。
しえんと助けるか道楽を助けるか・・・
馮夕にゆだねられるが、それを聞いていたしえんは「道楽を助けてほしい」とお願いした。
しえんは道楽に薬を飲ませ、そっとキスをする。
道楽はそれを知っていた。
元気になった道楽をすぐにしえんに会いに行く。
しえんは道楽をずっと拒んでいたが、ついに自分の気持ちを素直に伝え彼に抱き着いた。
しかし彼女は意識を失ってしまう。
全てを知った道楽は、しえんを助けたいと懇願した。
最後の方法で彼女を救うことにするが、それは道楽も死ぬかもしない。
それでも「しえんを救えるならなんでもする」と道楽は言った。
道楽としえんは二人とも元気に回復する。
二人は気持ちを確かめ合い、共に過ごしていくことを誓った。
馮夕は冬月に未完成だった姿絵を完成させて見せる。
冬月は馮夕の記憶が戻ったと思い喜ぶが、実は戻っていなかった。
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