人々を着飾ってきた宝石とは何でしょう?
宝石は自然が生み出した奇跡!
自然界には美しいものがたくさん存在しています。
それは、地球という星が長い間変化をして今の地球の姿になったものです。
地中深くにはマグマというものが存在しています。
岩をも溶かすほどの熱を発していますよね。
このマグマがあることで、宝石が存在しているのです。
様々な宝石は、マグマに熱せられた時の状況によって、色が変化します。
化学変化が起きた岩石が宝石の原点です。
宝石は岩石が親なのです。
長い歴史の中で発生した奇跡の岩石が宝石ということになります。
希少価値が高いとは美しさとはべつもので、地球上に少ないものが希少価値が高いとされています。
本来は、どの宝石も自然が作り出した奇跡の産物ですから、価値的に言えば同じなはずですが、人間の価値観が入り込むことで、市場の価値が決められてしまっているのです。
なぜ、人間は着飾るのか?
古代の遺跡から発見される宝飾品の中に宝石がはめ込まれていたり、加工されているものが多くあります。
日本で有名なものに勾玉があります。
緑色の勾玉の多くはヒスイを削って作ったものが多く出土しています。
日本で多く採れた綺麗な石がヒスイだったのでしょう。
ネックレスやイヤリングに加工されたものもありますね。
古代の人はなぜ、このような装飾品をつけ始めたのでしょう。
古代の人が自らを飾る、もしくは他と違うことを強調するためにした初めは入れ墨です。
自らの肌に絵を描くことで、他者との違いを表そうとしたのか、はたまた単にそれをかっこいいとか美しいと感じていたのかもしれません。
現代人も古代がえりをしているのか、入れ墨をやたら入れる人が増えていますよね。
特に西洋人に多く見られますが、美的センスの違いもあるので良いか悪いかは個々の感性でしょう。
このような体に絵を描くことで他との違いや個性を出そうとしていました。
それがやがて宝石というものに移り変わってきます。
宝石には輝きがあります。光るものに人は神聖な感覚を得るというものがあります。
自然界で光る輝きを放つ者はどんなものがあるでしょう。
太陽、月、星、水のきらめき、雷、オーロラなど人間が手にすることができないものが多いですよね。
その輝くものに似ていたのが宝石なのです。
人間に必要なものを与えてくれる自然界の大きな見えない力、その力を持つ太陽や月に似た輝きを持つ石を身に着けることで、特別なものを感じたのではないでしょうか。
初めにその岩石である光る石を見つけ、加工して身に着けた人を他の人はうらやましい、自分も欲しいと思ったのではないでしょうか。
また、加工する技術が進むとさらに光る岩石は形を手に入れ、とてつもない力が秘められているように感じたのかもしれません。
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権力を見せつける道具としての宝石
加工技術が進むと宝石をさらに輝かせるための工夫が施されます。
透明性のある宝石は光を通します。
光は屈折すればするほど、その輝きを増しますよね。
現代の宝石も加工して何面にもすることで光を屈折させて輝きを増加させています。
このように加工が難しくなることで誰もが手にできる存在ではなくなっていきます。
金や銀にはめ込む、細かい細工は職人と呼ばれる人にしか作ることができない。
そのために権力や力のある人しか手にすることができないものに変化してしまいます。
平凡な人間とは違うということを、宝石の力を借りて表したものでしょう。
キラキラ輝く宝石を身に着けた権力者を、人々は尊い存在と感じたのかもしれません。
美しいものに魅了されるのは、人間の本能かもしれません。
やがてお金を持つ者が宝石を欲しがり始めます。
貴族たちがこぞって男女問わず宝石を身に着けている時代が中世ということになるでしょう。
日本ではあまり宝石は進化していませんね。
日本には宝石が採れる場所が少なかったというのもありますね。
代わりに金や銀が採れたことで、金細工などが発展しています。
このように権力から金持ちへと宝石を所持するものが変遷していきます。
こうなると、宝石の不思議な力は失われ、単なる自慢や美しさの競争的な存在に変化してしまいますね。
宝石の価値が金銭欲にまみれてしまったといってもよいでしょう。
人間の欲に侵された宝石の一部は、呪われているなどといわれる場合もあるようです。
現代のジュエリー
現代では加工技術も進み、大量生産が可能になったこともあり、庶民でも宝石を身に着けることが可能になりました。
おしゃれの一部といった側面が大きく、宝石が持つ力はなくなってしまっています。
しかしながら、本当の宝石というものは長い地球の歴史がはぐくんだ奇跡の岩石であることに変わりはありません。
その宝石の成り立ちを考えると、この石が出来上がるまでの時間は人間では到底生きられる時間ではありませんよね。
人類が誕生する前にその宝石に命が吹き込まれ、長い年月でその姿に形成された時間を考えれば、その宝石に対する思いも変わってくるでしょう。
宝石は地球がくれた宝物といっても過言ではないでしょう。