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津軽弁講座 津軽のおどさま その2

おどさまは、「お父さん」又は「中年の男性」という
意味です。
私もそろそろ「おどさま」と言われてもおかしくない歳に。


おどさまは、何度も同じことを聞く かが(=妻)に、ちょっと
むっとしました。
「なさ このめぇ しかへだっきゃな」
(あなたに この前 教えたよね)
※しかへる=知らせる・教える


おどさまは、わらす(=子供)の魚の食べ方を見ていました。
「もわんか さがな までに かなが」
(もうちょっと 魚を ていねいに(きれいに) 食べなさい)
※わんか=ちょっと
※もわんか=もうちょっと
※までに=ていねいに
※かなが=食べなさい=津軽弁の「け」と同じ意味


おどさまは、わらす(=子供)を叱っています。
「おめだば むったど おなじこと しゃべらへで くじ こいじゃ」
(君は しょっちょう 同じ事を 言わせて 口が 疲れるよ)
※おめ=あなた・君
※むったど=しょっちゅう・いつも
※しゃべる=話す・言う
※こい=つかれる


おどさまは、雨の中 近くの店にたばこを買いに歩いて
行きました。
家に帰って言いました。
「ちかぐの みへやさ たばご 買いに行たきゃ すぱね
あがたじゃっ」
(近くに 店に たばこを 買いに行ったら (ズボンに)
泥はねがついた)
※すぱね=ズボンなどについた泥はね


おどさまは、めずらしく風邪をひき熱があります。
「ねづ あがって へずね」 (熱が 上がって くるしい)
※へずね=苦しい


おどさまは、熱があり めずらしく仕事を休みました。
かが(=妻)は、おどさまのためにおかゆを作りました。
おどさまは、一言だけ言いました。
「めやぐ  だな」 (わるいね)
「めやぐ」は、申し訳ないとか謝る際に使いますが、
感謝を表す際にも使います。


おどさまは、おかゆを作ってくれた かが(=妻)に対し
ちょっと照れくさかったのです。




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