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津軽弁講座 津軽のおどさま その5

おどさまは、「お父さん」又は「中年の男性」という
意味です。

標準語ならオヤジですが、「おどさま」は同じ意味である
「おど」に「様」をつけているのであって、尊敬の念が
込められているのかもしれませんね。


おどさまは熱い風呂が好きです。
しかし、ある日お風呂の温度が熱すぎました。
お風呂から上がったおどさまは、かが(妻)に言いました。
「わー なんぼ あつ湯 好ぎだっても 限度あら」
(私が いくら 熱いお風呂が 好きだと言っても
限度があるよ)


おどさまはダジャレを言います。そう、おやじギャグです。
食卓に茄子(なす)がありました。
「今日 茄子な なすてよ」
※なすて=どうして
晩酌をして ほろ酔いのおどさまは、続けて言います。
「かっちゃ シャツ かっちゃに 着てら」
※かっちゃ=お母さん、奥様
※かっちゃ=裏返し
おんちゃま(次男)にだけは 大ウケです。


おどさまは、食事を終え かが(妻)に言いました。
「な どちゃ 行ぐずよ 便所な? これ とろけろじゃ」
(君 どこに 行くの トイレ? これ(食卓の食器など)
片付けて)
※どちゃ=どこに、どっちへ
※とろける=片付ける


おどさまは、少しお酒を飲みすぎたようです。
「あぶねぐ とくらがるどご したじゃ」
(危なく 転びそうに なったよ)
※とくらがる=転倒する、転ぶ


おどさまは、眠くなり寝室へ向かいます。
すると突然、飼い猫が現れました。
「わいっ どってんすじゃ! な どっから 来たのよ」
(わぁ びっくりした! (ネコに対し) どこから 来たの)
※どってん=びっくりする


こうして おどさまは眠りにつくのでした。




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