まさかのインフルエンザ?
午後2時、友人を迎えに香港駅まで行く。
久々に旅の伴侶を得て少し元気になる。ワンチャイのホテルに友人の荷物を置くと早速観光へ。
まず向かったのは「香港と言えば…」で浮かんだ足つぼマッサージ。
二人ともどれだけ疲れてんだ〜!
肩もみとのセットでリフレッシュ、のはずがその後急激に体調が悪化し、頭痛にめまい、悪寒、吐き気など風邪の初期症状が。
ワンチャイに戻り小汚い食堂で美味しそうな中華を注文すれども気分が悪くてろくに食べられず、ホテルへと引き上げるはめに。
友人が持ってきていた風邪薬をもらい、早々に休む。
彼女はその後二時間ほど夜の街歩きを満喫したらしい。
羨ましいながらも…ごめんね(泣)。
数年に一度しか風邪をひかない意外と頑丈な自分なので、今回の体調不良は今までになく私を不安にさせた。
これから今回の旅で最も困難が予想される未知の国ヨルダンへ向かうのに、もしインフルエンザにかかっていたりしたらどうすればいいのだろう。
日本語どころか英語さえ通じなかったら…?
そんな不安に、旅を取りやめて一度日本へ戻ろうか、などという気弱な考えまで浮かんでくる。
それでも何とか旅を続けられたのは、日本から持参の薬や栄養ドリンクを惜しげもなく提供してくれた友人のおかげだ。
翌日は復帰して、観光バスに乗ったり、ビクトリア・ピークに登って夜景を見たりした。
ビクトリア・ピークからの夜景。激しすぎる風が手を凍えさせたのか、ブレている…
最も心細い時に天からの使いのように日本から香港まで2泊3日でやってきた彼女。
感謝してもしきれない。友よ、ありがとう〜!
さらば、摩天楼都市 香港
具合が悪くなると弱気になって、なぜ旅になど出てしまったのだろう、と考え始める。
美しい山が見たいなら美ヶ原から北アルプスが臨める。海が見たいなら新潟でも静岡でもすぐに行ける。
イギリスの丘陵風景が見たいなら北海道へ行けばよい。ハウステンボスやスペイン村だってある。
日本には何だってあるのだ。
なぜわざわざお金をかけて、苦労して地球を一周する必要がある?食べ物だって日本食が一番美味しいし、日本で食せない各国料理などないくらいだ。
旅先でマックへ入るなら、日本にいた方がマシではないか。
されど、私はあえて言いたい。旅は非日常だ。
私にとって日本は現実だが、旅はある意味別世界。
つまり、香港のマックだって別世界に存在するマックなのだ。
内装が世界のどこでも同じだろうと、周囲の人々の顔が日本人そっくりであろうと聞こえてくるのは明らかに不快な絶叫系言語なのだ。
まるで異次元に飛ばされたかのように自分の意思が他人に全く伝わらなくなり、他人の意見が理解できなくなる。
それが心地よいと感じる瞬間が、実は意外に好きだったりする。
言葉が通じないのだから、誰も私をわかってくれなくて当然…。
だから毎回「二度と海外になど行くものか」と思って帰国しながら、気が付くと異国の土を踏んでいる自分がいる。
私にとって旅は麻薬に近いのかもしれない。私は旅というクスリのジャンキーなのか…。
アナウンスで呼び出されたうえ、顔からメガネから立ち姿、髭の濃さまで元同僚のI君にそっくりなスーツ姿の係員に「ハリー!」と急き立てられて猛ダッシュ。
イヤな汗ばかりかいていた香港だった…。
★ 『アジア編?H【ヨルダン】初めまして、中東』 へつづく…
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★香港を舞台にした映画の記事は こちら 。
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