*** My Secret Place ***

2015年02月19日
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カテゴリ: *動物の命のこと*
アザラシ猟について、過去の記事(2009年頃)が古かったので新しくまとめました。
サイドバーのフリーページにも リンク を貼っています。(リンクフリー)

※こちらの記事には、残酷な画像などが記載されています。


今年もまた、カナダのアザラシ猟の時期が近づいてきました。
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カナダのアザラシ猟は本当に残酷です。

カナダでは、政府公認のもと毎年3月下旬~5月中旬にかけて、残酷なアザラシ猟が行われます。
この猟は、カナダの東海岸の2箇所(ニューファンドランド西側とマドレーヌ諸島東側)と、
ニューファンドランド最北端で行われています。
毎年おびただしい数のアザラシの赤ちゃんが殺されています。


数年前、当時カナダのマック・ハーブ上院議員が、カナダ政府に提出した法案
「先住民がアザラシを獲る権利は守りつつ、領海における商業目的のアザラシ猟を禁止」

この法案を可決する為に、世界中で嘆願署名の募集が開始されましたが、
法案が通ることはなく、商業目的のアザラシ猟は現在も行われています。

アザラシ猟は、カナダ東海岸の猟師が魚猟のオフシーズンに収入の補助に行われているそうです。
カナダ政府は、アザラシ猟には6000人弱の猟師が参加しているとしています。

ホワイトコートと呼ばれる生後2~3週間の真っ白な毛のタテゴトアザラシの赤ちゃんは、
現在では捕獲が禁止されています。( 一部ではホワイトコート猟の禁止解除を要求しています
しかし産毛が抜け始めた頃の、生後3ヶ月以内の時期には撲殺されます。

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生後まもないアザラシの赤ちゃんは、まだ逃げることもできないまま、銃で撃たれるか、
ハカピクと呼ばれる先のとがった棍棒でスイカを割るように頭を殴り殺されます。

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限られた時間の中でできるだけ多くのアザラシを捕殺するため、
中には、死にきれず生きたまま毛皮を剥がされるアザラシもいます。

カナダのアザラシ猟(閲覧注意)



アザラシ猟が始まる数日前までは、この地を楽園、アザラシの赤ちゃんを氷上の天使と呼び、
世界中から観光客がアザラシの赤ちゃんを見るために集まってきます。


しかし、その数週間後には、その観光地は血の海と化す・・・。

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こちらのビデオには、とてもかわいいアザラシの親子の様子が映っています。


出産から2時間後の赤ちゃん。お乳をあげているお母さん。
迷子のアザラシ赤ちゃん。赤ちゃんアザラシに初めての泳ぎを教えるお母さん。
本当に本当にかわいいです。残酷なシーンはありません。

こんなところに、人間が立ち入るべきではありません。
この動画をみて、とてもとても強く思いました。


そして、ウォッチングツアーの横でアザラシ猟が行われている事実もあるようです。
実際に目撃した方の ブログ の、2006年03月12日の記事に記載されています。

その中で、日ごとに大きくなっていくアザラシの赤ちゃん。
日ごとに痩せていくお母さんという記載があって、とても胸が締め付けられました。
一生懸命子育てをしている。そんな愛おしいわが子が人間の手によって殺される。


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こんなもののために・・・。

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きれいな毛皮のアザラシ。残酷なシーンはありません。




【アザラシ猟の捕獲数】
2003年 28万9512頭 
2004年 36万5971頭
2005年 31万9500頭
2006年 35万4344頭
2007年 約27万頭許可
2008年 約27万5000頭許可
2009年 約28万頭許可
2010年 6万9101頭
2011年 4万0370頭
2012年 6万9139頭
2013年 8万9030頭

2007年~2009年の数字はカナダ政府が発表した許容捕獲数です。

不法に投棄されたアザラシの死体はカウントされないため、
実際には、もっと多くの命が奪われていると考えられます。


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2014年の総許容捕獲数は400,000頭に設定されましたが、この数字は全く政治的なものです。
世界的にアザラシ毛皮の需要は低迷しており、近年アザラシの捕獲数は、
この数字を大幅に下回っています。

現在34カ国でアザラシ製品の取引を禁止していますが、最近では台湾、注目すべきはクロアチアを含むEU加盟国28カ国、他にロシア、カザフスタン、ベラルーシ、メキシコ、米国(カナダの最も緊密な貿易相手国)が禁止しています。

アザラシ毛皮の価格の低迷からも、カナダの商業アザラシ猟が廃止されれば、カナダ国民にとって年間最低690万ドルの節約になると結論付けられています(2009年時点)。
現地の意見調査により、半数以上のカナダ人がこの残酷なアザラシ猟に反対しているとの調査結果が出ています。


これ以降もさまざまな動きがあります。

2011年 ロシアがカナダのアザラシ毛皮輸入禁止 (参照ページ)
2013年1月 台湾がアザラシの肉、脂、毛皮の取引を禁止。 (参照ページ)
2014年 カナダとノルウェーが、WTOにEUの禁輸措置に対しての 訴え を起こしていたが、WTOはEUのアザラシ製品禁輸を支持しました。EUでは引き続き、アザラシの毛皮の輸入販売禁止が継続されることになりました。 (参照ページ)
2014年 ノルウェー政府が商業アザラシ猟の補助金を廃止。 (参照ページ)


人間の利益のためにこんなことがあっていいのでしょうか。

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◆残酷なアザラシ猟廃止にむけて署名をお願いします。

http://www.ifaw.org/united-states/get-involved/end-canadas-seal-hunt
https://secure.peta.org/site/Advocacy?cmd=display&page=UserAction&id=4479
http://www.humanesociety.org/issues/seal_hunt/?credit=web_id65483799
http://www.thepetitionsite.com/662/182/374/stop-baby-seal-hunting/
(他にも署名ページがあったら教えてください!)


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◆参考サイト
IFAW
アニマルライツセンター
ナショナルジオグラフィック
アザラシ保護協会
HSI
Hsus

◆その他の関連ニュース
タテゴトアザラシの赤ちゃん、海氷減少で死滅の恐れ カナダ東部





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Last updated  2015年02月20日 10時37分39秒
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Re:カナダの残酷なアザラシ猟(02/19)  
に こ さん
こんばんは
昨夜見たのに、
言葉にならずコメ書けなかったよ(:_;)
知ったの初めてじゃなくても
あらためて見るとあまりの酷さに背筋が
いえもう全身が凍りそうになる
何故人間はここまで残虐になれるんだろう
知能が発達…等と言っても
人間が見下す動物達は残酷な事などしない
生きる為に必要な狩りをしてもそれは必然
そこには尊厳がある
ひきかえ人間は発達したかも知れないけど毒がごっそり付いてしまったんだね
せめて、「無知の加担者」を減らすために…
広く知ってもらいたいと切に思う
貴重な記事をありがとう! (2015年02月20日 21時03分13秒)

●にこちゃんへ  
* antica *  さん
にこちゃんこんにちは!!
読んでくれてありがとう。コメントもありがとう!

何年も前から世界中で反対運動があるのになかなかなくならないね。
カナダ政府は、どうしてもこのアザラシ猟を続けたいみたい。
バンクーバー五輪のときは、宣伝目的でアザラシ毛皮をを、
公式ユニフォームにしようなんて案をだしたけど即却下されたよ。

途中で紹介したある方のブログで衝撃をうけた。
アザラシウォッチングツアーの隣で残酷な猟が繰り広げられている現実・・・

この方は、6日間マドレーヌ島に宿泊していたみたいなんだけど、
その6日間のあいだに、お母さんアザラシが日に日に痩せていく姿、
赤ちゃんアザラシが日に日に大きくなっていく姿を実際にみたんだって。
すごいよね、なんだかもう、本当に胸が痛くなってしまった。

ここにいるアザラシたち、本当にもう人間の金儲けのためだけに存在しているみたい。
なんのために産まれてきたんだろう。
本当に悲しくなるし、同じ人間として申し訳ない気持ちでいっぱい。
かわいいアザラシの動画みてすごく辛くなるよね。

本当。人間てなんでこんなに残酷になれるんだろう。
動物は人間と違って、私利私欲にとらわれることのない心で、
ただ純粋に健気に生きているだけなのに。
そういう場所に、人間が武器を持って立ち入ることは本当に間違っているよね。

本当にこんな残酷なことはなくなってほしい。
なにもできないから、すごくもどかしいよ(><) (2015年02月23日 14時28分28秒)

Re:カナダの残酷なアザラシ猟(02/19)  
オキキリムイ さん
初めまして。

>ウォッチングツアーの横でアザラシ猟が行われている事実もあるようです。
>実際に目撃した方のブログの、2006年03月12日の記事に記載されています。

で、そのブログ主さんは、その漁の事を非難されてないでしょう。ある程度割り切ってる感があります。
やはり、現地の人達の暮らしに関わってくる事なので、露骨に非難しない分、大人の対応だと思います。

こういうブログもあります。
http://komuke.blog46.fc2.com/blog-entry-645.html
http://komuke.blog46.fc2.com/blog-entry-364.html

>このアザラシ猟の問題、私の中での問題点は至ってシンプルで、猟の対象であるカナダのタテゴトアザラシが猟によって絶滅が危惧されるほど減っているかいないかが問題点と思います。
>で、この点に関してカナダ政府のサイトにはアザラシが近年増えているというデータが載せている( http://www.dfo-mpo.gc.ca/fm-gp/seal-phoque/reports-rapports/facts-faits/facts-faits2012a-eng.htm #harpのEstimated recent population trends of northwest Atlantic harp seals.のグラフ)一方で、アザラシ猟の中止を求めている側からはこの点に関しまっとうな数字が出ていないと認識しております。

確かに反対する人達からは、キチンとした科学的データーが示されてません。

>2014年の総許容捕獲数は400,000頭に設定されましたが、この数字は全く政治的なものです。

全然違います
これはタテゴトアザラシの出生数や死亡数等を調べて、総生息数を割り出した上で「これだけ獲ってよし」と計算した数字なのです。
1999年の時点では、520万頭生息していて、100万頭近く毎年生まれているって事、御存知でしたか。
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/feature/0403/index.shtml (2015年04月21日 16時35分56秒)

●オキキリムイさんへ  
* antica *  さん
はじめまして、コメントありがとうございます。

>で、そのブログ主さんは、その漁の事を非難されてないでしょう。ある程度割り切ってる感があります。

そのとおりです。批難していないし、私もそのようなつもりで記載したわけではありません。
ただ、ウォッチングツアーの横でアザラシ猟が行われているという事実があるということを書きたかったのです。

>>このアザラシ猟の問題、私の中での問題点は至ってシンプルで、猟の対象であるカナダのタテゴトアザラシが猟によって絶滅が危惧されるほど減っているかいないかが問題点と思います。

私の中での問題点は、減っているかいないかではなく、人間の利益のためにこれほどの命が犠牲になっているということです。

>確かに反対する人達からは、キチンとした科学的データーが示されてません。

>>2014年の総許容捕獲数は400,000頭に設定されましたが、この数字は全く政治的なものです。

>全然違います
>これはタテゴトアザラシの出生数や死亡数等を調べて、総生息数を割り出した上で「これだけ獲ってよし」と計算した数字なのです。

はい、なのでサイトからの抜粋文そのまま「許容」捕獲数と書かせていただきました。

>1999年の時点では、520万頭生息していて、100万頭近く毎年生まれているって事、御存知でしたか。
> <small> <a href=" http://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/feature/0403/index.shtml" ; target="_blank"> http://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/feature/0403/index.shtml< ;/a></small>

こちらのリンク先は後程見させていただきます!
ありがとうございます。

しかし、だからといって、アザラシ猟に関して反対の気持ちは変わりません。
私もインターネット上での情報しかわからず勉強不足な面が多々ありますので、いろいろなご意見が聞けることはありがたいです。 (2015年04月21日 17時11分17秒)

Re:カナダの残酷なアザラシ猟(02/19)  
* antica *  さん
私は基本的に、自然界の生態系に人間が手を加えるのには反対です。
地球は人間だけのものではないからです。
生態系の一番上が人間という考えではないからです。

人間目線で物事を考えるか、それとも、少しでも動物目線で考えたいかの違いだと思います。

数が多いから殺す。少ないから増やす。増えすぎたら殺す。
人間はやってることがめちゃくちゃです。

こちらの動画をぜひ見てほしいです。
http://tabi-labo.com/8492/animation180/ (2015年04月22日 10時28分27秒)

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