本の虫の読書ノート

本の虫の読書ノート

2023.04.09
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カテゴリ: ミステリー

収監されていた二人組の犯人の一人が獄死した。




亡くなったのは、亀井戸建(65歳)で喉頭癌だった。

手術を望まなかったので、痛みを緩和するなどの処置をしていたが、
検査から数日後容態が悪化して収容所で亡くなった。

亀井戸は死刑判決後すぐに控訴したが、受け入れられなかった。
もう一人の死刑囚・伊予淳一(63歳)は、今も再審を請求している。

亀井戸の死を朝刊で知った星野誠司は、複雑な思いだった。

30年前、予備班だった彼は様々な書類を作成し、管理し、整理したが、
実際の捜査には加わっていなかった。

しかし、彼の中では心の奥に引っかかりを感じていた事件であったが、
警察を退職してから6年も経っていた。

星野は大学生の孫とその友人に手伝ってもらいながら、
再調査することで冤罪の疑惑を晴らそうとする。

かなりリアルな描写があり、読むのが躊躇うところもありました。

実際に起きた足利事件等の冤罪事件を絡めながら冤罪がいかに起きるか?
彼ら二人の生い立ちや性格を細かく調べ直し、真相に近づいていく。

インターネットに疎い年代の星野は、若い孫とその友人の協力を得ながら、
動画を使い世論を動かす作戦に挑戦しようと試みます。

人物描写がすごくリアルで、登場人物が抱える問題を絡めながら、
嫌な人物もたくさん出てきますが、何故冤罪になってしまったか?
弱い人間に添う目線が優しいです。



櫛木里宇さんの作品はホラーが多いです。


















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Last updated  2023.04.09 05:50:05
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