スティーヴィー・レイ・ヴォーン(Stevie Ray Vaughan)は1958年テキサス生まれの白人ブルース・ギタリストで、エレクトリック・ブルースの一つの頂点を築き上げたアーティストとして知られる。このデビュー・アルバム以降数枚のアルバムを残したが、1990年にヘリ墜落事故で死去した。幼くしてギターを学び始めた彼は12歳で演奏活動を始め、実力をつけていき、1978年にはダブル・トラブルを形成(このバンド名はオーティス・ラッシュの曲に因んだものである)。1980年代に入る頃には目立った実績はなくともかなりの実力をつけていたようだ。1982年、ローリング・ストーンズのツアー・サポート・メンバーのオーディションで演奏後、ロン・ウッドからジャム・セッションを申し込まれたり、世界的には無名ながらも同年にはスイスのモントルー・ジャズ・フェスティヴァルでの演奏を実現したりしている。1983年、デヴィッド・ボウイの録音に参加したことが、直接的には本盤でのブレークにつながった。