音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2011年03月31日
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 キース・エマーソン(Keith Emerson)は、1944年イギリス出身のキーボード奏者。主に1970年代前半にエマーソン・レイク・アンド・パーマーで活躍し、『エマーソン・レイク&パーマー』や『展覧会の絵』など多くの名作・ヒット作を残した。80年代には、エマーソン・レイク・アンド・パウエルを結成したり、90年代以降は幾度かにわたってエマーソン・レイク・アンド・パーマーの復活にも参加している。

 主にジャズの世界で使用されていたハモンドオルガンをロック(プログレッシヴ・ロック)の世界に持ち込んで激しく演奏したり、60年代後半に開発されたばかりのムーグ(モーグ)シンセサイザーをロック界に持ち込むなど革新的なプレイを多く行った。ピアノも演奏するが、クラシックのみならずジャズの素養も大きく、ジャズオーケストラに飛び入り参加して、自前曲をジャズ的アレンジで演奏したりもする。

 3月11日、東日本大震災のニュースを知った彼は、即座に曲を作り、日本のためにとインターネット上で公開した。動画と曲は彼の 公式HP で紹介されており、現在では日本語訳付きのバージョンも載せられている(以下は、その邦訳付きバージョンの動画)。






 キース・エマーソンは述べている。“この深い苦境に勇敢に耐えている日本の皆さんの為に唯一僕が出来る事は、イギリスから「音楽」という手を差し伸べることだけです”。

 “分相応/分不相応”という表現は、使い方を間違えるときつい表現だけれども、人間にとって必要な表現だと思う。今の彼にできることは、現場に行ってボランティアをすることでもなければ、原発問題解決のアイデアを提供することでもない。一介のミュージシャンに過ぎない、いやミュージシャンであるからこそ、こういう形で気持ちを示すことが彼にできるベストであり、私たちはそれを有り難く受け止める必要があるのだろう。

 “分相応/不相応”ついでに言えば、原子力は人類にとって“分不相応”だったのだろう。この問題を解決し、復興に向わなければならないわけだが、当面、節電やら募金やら私たちにはいろいろとできることはある。これはこれで当然、必要なことではある。けれども、私たち一市民の力ですべてが回るわけではない。最終的には、私たち一人ひとりの得意分野(サッカー選手はサッカー、政治家は政治手腕、ミュージシャンは音楽、原子力学者はその知識、ものづくりをしている人はその仕事…)でベストを発揮することが、今後の日本の復活に欠かせないのだろうという気がする。“音楽を送ることしかできない”というキース・エマーソンの控えめな発言は、私たちにもこういう慎ましさを自覚したうえでベストを発揮していくことの大切さも同時に教えてくれるように思う。





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Last updated  2011年04月01日 18時22分37秒
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