音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2012年05月11日
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テーマ: 洋楽(3404)
“アンダーグラウンドなロックのメイン・ストリーム”の出発点


 ザ・ヴェルヴェット・アンダーグラウンド(The Velvet Underground)は1965年に結成されたアメリカの前衛的ロック・バンド。バンドの母体はその数年前、ニューヨーク在住だったルー・リード(Lou Reed)が、イギリス(ウェールズ出身)から音楽を学びにアメリカにやって来ていたジョン・ケイルと出会ったことに始まる。ちなみにバンドの名前は道端に落ちていたSM小説から採ったものだという。1967年、デビューアルバム『ザ・ヴェルヴェット・アンダーグラウンド・アンド・ニコ(The Velvet Underground and Nico)』を発表。同盤の制作に先立ち、ドイツ人女性シンガーのニコがバンドに迎えられた(ニコはこの1作だけに参加し後に脱退)。

 ロック史上の名盤は数あれど、これほど売れなかった名盤というのも珍しい。当時はアルバム・チャートの100位内にチャート・インすらせず、せいぜいバナナの皮がむけるジャケットが話題にされた程度だった。このジャケット・デザインはアンディ・ウォーホールの手掛けたもので、そのために音楽誌ではなく美術誌で取り上げられるなどという、音楽作品という本来的な意味からすると本末転倒な事態も生じた。

 時は流れ、70年代のパンク・ムーヴメント、90年代のグランジ、オルタナといったロック史を今から振り返る時、60年代後半当時には明らかに“アングラ”だった流れが、メイン・ストリームになって表れていったことに気づく。一言にしてしまえば、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドは時代を大きく先取りしていた。というか、先取りし過ぎていたのだろう。同時期にビートルズのような秀でたバンドがロック音楽のサウンド的・アルバム作りなコンセプトを大きく変えていったが、そういう“光”の部分に対し、彼らは精神性を作品に体現しようとする、いわば“陰”の部分を作り出すことになったように思われる。その思想は、当時のアルバム売上には反映されなかったが、10年、20年、30年と時が経過するにつれ、確固たる名盤としての地位を確立していった。不遇な話だけれど、ロック史的には凄いということか。

 今だから(当時に未来を見通す予言者がいたならば別だが)言えるのだろうけれど、この盤の中には、パンクもサイケもあればオルタナもある。そもそも“ポスト・ロック”な盤だったと言えるのかもしれない。10年、20年、あるいは30年と時が経つにつれて、ようやく時代が追いついたということか。はたまた本盤が時代を作った、つまり本盤がなければ次の展開はなかったのか。これを考え始めると“鶏と卵”で結論が出なさそうでもあるけれど…。




[収録曲]

1. Sunday Morning
2. I'm Waiting for the Man
3. Femme Fatale
4. Venus in Furs
5. Run Run Run
6. All Tomorrow's Parties
7. Heroin
8. There She Goes Again
9. I'll Be Your Mirror
10. The Black Angel's Death Song
11. European Son

1967年リリース。






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