音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2012年09月17日
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テーマ: 洋楽(3407)




 1980年、エリック・クラプトン(Eric Clapton)は2枚組ライブ盤『ジャスト・ワン・ナイト』を発表した。前年に始まったヨーロッパ・ツアーからバンドメンバーを全員イギリス人で一新し、同年の日本公演もそのメンバーで来日。その際の武道館での演奏が同盤には収められた。つまりは、その時点までの活動の集大成的なライブ盤とも言える内容だった。そして翌1981年には、バハマ録音の次のスタジオ作リリースが発表される。ファンには新境地や活動の次のステップといった風な新作を期待する向きもあったが、実際に発表された本作『アナザー・チケット』は、ライブの前作とほぼ同じメンバーで、しかも70年代からの作風を踏襲したものだった。

 プロデューサーは、それまでにもクラプトンの作品(『安息の地を求めて(There's One in Every Crowd)』や 『エリック・クラプトン・ライヴ(E.C. Was Here)』 )をプロデュースした経験のあるトム・ダウド。参加メンバーで注目したいのは、アルバート・リー(Albert Lee)。“ギタリストのギタリスト”とも言われる、玄人受けのギタリストである。前作のライブ盤でも彼のソロ曲が取り上げるなどこのメンバーの中では中心的な人物で、次作(『マネー・アンド・シガレッツ』)でもメンバーが総入れ替えされる中で彼だけはそのまま残っている。

 このアルバムは、70年代の作品をリリースしてきたポリドールからのスタジオ作としては最後の作品となった。アルコール中毒症からの復帰後、『マネー・アンド・シガレッツ』以降はワーナーに移籍し、作品の内容も80年代的なポップさを増していくことになった。つまり、本盤『アナザー・チケット』は、リリースは81年だが、クラプトンのキャリア的には70年代のものという感覚に近く、実際、『461オーシャン・ブールヴァード』、『安息の地を求めて』から続く、レイド・バックしつつもブルース系への愛着を示す盤としての路線上にある。70年代のクラプトンのソロ作と言えば、上記をはじめとする70年代半ばの作品が注目されやすいけれど、80年代初頭の本盤も負けじと劣らぬ好盤だと思う。

 個人的な好みでお勧め曲をいくつか挙げておきたい。1.「サムシング・スペシャル」は、いわゆるレイド・バックしたクラプトンらしさがよく出た好ナンバー。3.「ブロウ・ウィンド・ブロウ」はノリのいいブルース・ナンバーで、元はシカゴ・ブルースの巨匠、マディ・ウォーターズの曲。6.「ホールド・ミー・ロード」のようなロック調ナンバーは好みが分かれそうだが、個人的にはブルース的なギター・プレイを織り交ぜたロック・ナンバーは、クラプトンらしいという印象がある。全9曲にあまり統一性はないが、少しずつ趣向の異なる曲がバランスよく収められていて、好ナンバー、好演奏の並んだなかなか捨てがたいクラプトン盤だと思う。




[収録曲]

1. Something Special
2. Black Rose
3. Blow Wind Blow
4. Another Ticket
5. I Can't Stand It
6. Hold Me Lord
7. Floating Bridge
8. Catch Me If You Can
9. Rita Mae

1981年リリース。




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Last updated  2012年09月17日 16時59分31秒
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