音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2012年11月12日
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 アメリカ(America)は、ロンドンで結成され、1971年にデビューした3人組のコーラス/フォークロック・グループ。ロンドンで結成されたのに、なぜ故に“アメリカ”かという感じだが、実は、メンバー3人はいずれもロンドンに住むアメリカ人であり、離れた故郷ゆえにこのようなベタな名前に落ち着いたということなのだろうか。余談ながら、アメリカ人というのは「故郷」への愛着より「祖国」への愛着を表に出すことが多いせいか、生まれた土地に固執する日本人と違ってその辺の感情が理解しづらいこともある。けれども、彼らは“遠い故郷”に愛着を示しているといったあたりが、日本人の心をくすぐるということでもあるのかもしれない。

 さて、彼らの有名曲としては、デビュー時のヒット曲 「名前のない馬」 がよく知られている。これと並んでよく挙げられるのが、1975年のヒット曲、「金色の髪の少女(Sister Golden Hair)」である。5枚目のアルバム『ハート(Hearts)』に収められ、シングルとして全米1位を獲得した(なお、彼らのキャリア上、全米1位に輝いたのは、「名前のない馬」とこの曲の2曲のみ)。

 このバンドはよく“CSN&Yの弟分”とか、あるいはその模倣であるとか言われたりするが、このシングル曲の出来から判断する限りでは、“弟分”や“模倣”のレベルをはるかに超越できていた。内容的には女性になかなか告白できない青年の“青臭い気持ち”を歌にのせたものだが、曲の構成に“青臭さ”は微塵も感じられない。アコギとスライド・ギターで静かに始まり、アメリカの持ち味である哀愁を漂わせながらもリズムに乗って疾走していくという曲調。途中でいったんトーンダウンした後、エンディングに向けてコーラスが盛り上がる疾走感も実によくできている。

 いまの時代、この手のシンプルでアコギやコーラス中心のサウンドが受けないのは承知の上ではあるが、70年代の“流行り”の一言で片づけるには、あまりに惜しい、忘れ得ぬ名曲の一つだと思う。

 というわけで、まずは原曲、続いて当時のライヴ演奏をどうぞ。“昔の雰囲気”はぷんぷんしますが、捨ててしまうには惜しい、素朴ではあるけれども、何ともよくできた曲の展開ではないでしょうか。









[収録アルバム]

America / Hearts (1975年)
その他、America's Greatest Hits: History(アメリカの歴史)(1975年)など各種ベスト盤にも所収。



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Last updated  2012年11月12日 22時12分36秒
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