音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2014年02月23日
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テーマ: 洋楽(3407)




 エルヴィス・コステロ(Elvis Costello)を初期のイメージに押し込めてしまうのはどうかと思う。けれども、“怒れる若者”と形容したり、“パンク/ニューウェーヴの旗手”と呼んだりする観点からすれば、『ディス・イヤーズ・モデル』と並んで気に入っているのが、本盤『ゲット・ハッピー(Get Happy!!)』である。コステロとしては第4作、ジ・アトラクションズとの共作としては3枚目のアルバムに当たり、1979年後半に制作され1980年初頭にリリースされた。前作の『アームド・フォーセス』と同様にヒットし、全英2位、全米11位を記録した。

 曲を見てわかるように、20もの楽曲がずらりと並ぶ。CD時代のアルバムか、はたまたボートラ満載の再発盤かと思ってしまい人もいるかもしれないけれど、まったくそんな訳ではない。元々、この頃のコステロ曲は短く簡潔なものが多い。本盤はとりわけその傾向が顕著で、ほとんどが3分以内の演奏で収まっている。したがって、総収録時間は20曲あるけれども、すべてあわせても50分未満(つまりはLP収録のヴォリューム)となっている。

 短く完結したものを見事に聴かせるバンドと言えば、CCR(クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル、 参考過去記事 )があるけれども、コステロの場合は少し違う。CCRが完結した楽曲を聴かせてくれる側面を持つのに対し、コステロの方は“次々とたたみかける”風に楽曲群が押し寄せてくる。この部分は必ずしも本盤だけの特徴ではなく、他の盤でも総じて全収録時間に対して楽曲数が比較的多く、前後作にも似通った傾向が認められるように思う。

 余談ながら、本盤にまつわるエピソードとして、制作に入る前(前作のツアー中)にレイ・チャールズへの“人種差別的発言”事件を起こし、本盤はその事件への返答が含まれていると言われたりする。本作に垣間見られるR&B的な要素はこの事件へのコステロの答えだと言うのだが、筆者としてはどうもいま一つそんな気がしない。70年代後半のシーンへの登場(デビュー盤は こちら )以降、彼が走ってきた道の延長線を基本的にはそのまま走っているように感じられるという印象の方が強い。実際、コステロ自身も後に上の見解を否定していて、“ただ本能や好奇心、音楽的熱情に頼って仕事をしただけ”といったコメントをしている。



[収録曲]

1. Love for Tender
2. Opportunity
3. The Imposter
4. Secondary Modern
5. King Horse
6. Possession
7. Men Called Uncle
8. Clowntime Is Over
9. New Amsterdam
10. High Fidelity
11. I Can't Stand Up for Falling Down
12. Black & White World
13. Five Gears in Reverse
14. B Movie
15. Motel Matches
16. Human Touch
17. Beaten to the Punch
18. Temptation
19. I Stand Accused
20. Riot Act


1980年リリース。








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Last updated  2014年02月23日 09時35分44秒
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