音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2014年06月14日
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テーマ: 洋楽(3407)




 年齢を重ねて“肩の力が抜ける”という現象はよくあることではある。とはいっても、このニルス・ロフグレン(Nils Lofgren)の場合、ヴォーカルのよさが熟していく(正直、若い頃のヴォーカルには“一流”とはいいがたい部分が散見された)のとそのタイミングがシンクロしたためか、そうした“力の抜け具合”(=熟し具合)がいい感じで表現されていったように思う。

 ニルス・ロフグレンが注目され始めたのは70年代初めのことだった。ニール・ヤングのアルバム『アフター・ザ・ゴールド・ラッシュ』(1970年)に若干17歳でピアニストとして参加し、翌71年には自身のバンド、グリン(Grin)としてデビュー。これと同じ時期には、クレイジー・ホースのデビュー盤(1971年、 参考過去記事 )にも参加している。

 そのようなわけで、ニルスの音楽業界への足掛かりとなった最初期の活動は、ニール・ヤングと切っても切れない関係にある。後に、長いソロ・キャリア、80年代から現在まで続くブルース・スプリングスティーンとの関係があるけれども、ニールがいちばん古くからの関係のミュージシャンと言える。

 そんなニール・ヤング曲集として発表されたカバー・アルバムがこの『ザ・ローナー~ニルス・シングス・ニール・ヤング(The Loner: Nils Sings Neil)』だった。2010年のリリースだから、ニルスが最初にニールにあってからおよそ40年が経過している。元々アルバムごとにカバー曲を織り込んできたニルス・ロフグレンが初めて取り組んだ全編カバー曲のアルバムとなった。

 個人的によかったのは、ニールの好曲に数えられる2.「太陽への旅路(Long May You Run)」、7.「ライク・ア・ハリケーン(Like A Hurricane)」、11.「ミスター・ソウル(Mr. Soul)」といった曲がカバーされていること。とはいっても、別にこれらの曲だけが特別抜きんでているというよりは、全体の雰囲気が一貫していて統一感があり、しかも高いレベルを保っている。





[収録曲]

1. Birds
2. Long May You Run
3. Flying On The Ground
4. I Am A Child
5. Only Love Can Break Your Heart
6. Harvest Moon
7. Like A Hurricane
8. The Loner
9. Don't Be Denied
10. World On A String
11. Mr Soul
12. Winterlong
13. On The Way Home
14. Wonderin'
15. Don't Cry No Tears

2010年リリース。






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Last updated  2014年06月14日 22時46分35秒
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