音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2014年08月04日
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 トミー・コンウェル(Tommy Conwell)は、フィラデルフィアを起点に活動するギタリスト。ザ・ヤング・ランブラーズ(The Young Rumblers)を率いての自主制作盤(1986年)がきっかけとなって、メジャー契約し、大手(コロンビア)から2枚のアルバムを残すも、3枚目はお蔵入りになり、メジャー・シーンからは姿を消してしまった。現在でも、地元でのライヴ活動やヤング・ランブラーズとの再会ライヴを行ったりしているという。

 本盤『ランブル(Rumble)』は、大手の契約を得て1988年に発表されたメジャー・デビュー・アルバムで、大ヒットとはいかないまでの相応のリスナーからの反応を得た。シングル・カットされた1.「アイム・ノット・ユア・マン」がUSメインストリームのチャートで1位(全米では74位)、3.「ネヴァー・ミート・アゲイン」は、メインストリーム9位(全米48位)だから、駆け出しのセールスとしては悪くなかった。

 本盤を一度でも通して聴けばすぐにわかるように、とにかくストレートで直球な正統派アメリカン・ロックを身上としている。程よくハードで多少のポップさも忘れない曲とギタープレイ、鍛えられたアメリカン・ロック向けの喉のヴォーカル、いずれもそうしたアメリカン・ロックにぴったりに思える。パティ・スミスのアルバムでギターソロを担当したり、ブライアン・アダムスのライヴで前座を務めた経歴からも、その演奏がイメージできるだろうか。

 アルバム全体を通して、抑揚や押したり引いたりといった要素はほとんどない。上記のようなストレートなロックで押しまくって10曲、40分余りという感じ。良くも悪くも最初から最後までまっすぐなのである。その中で目立った曲を強いて挙げれば、シングル曲の上記1.と3.のほか、2.「ハーフ・ア・ハート」、5.「ワークアウト」、10.「ウォーキング・オン・ザ・ウォーター」など、どこを切り取ってもシングルにできそうな印象がある。

 コンウェルおよびこのバンドのよさと、人気に火がつかなかった理由は、コインの裏表の関係にあるかもしれない。良くも悪くもまっすぐ。直球アメリカン・ロック好きな筆者にとっては、お気に入りの作品ではあるが、世間での売れ行きや人気という意味では、あまりに一本調子といえなくもない。“ああ、懐かしい”という人も、初めてこの名を耳にしたという人も、“直球好き”には一度(あるいはあらためて)楽しんでいただきたい1枚。



[収録曲]

1. I’m Not Your Man
2. Half A Heart
3. If We Never Meet Again
4. Love’s On Fire
5. Workout
6. I Wanna Make You Happy
7. Everything They Say Is True
8. Gonna Breakdown
9. Tell Me What You Want Me To Be
10. Walkin’ On The Water

1988年リリース。







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Last updated  2014年08月04日 07時02分06秒
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