音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2022年08月30日
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スペインを代表する女性シンガーのデビュー盤


 マルー(Malú)の名で知られるこの女性シンガーの本名は、マリア・ルイサ・サンチェス・ベニーテス(María Luisa Sánchez Benítez)。2つの名前(姓名の名)の頭の部分を組み合わせて、マルーと言われればなるほどというアーティスト名である。父はペペ・デ・ルシーア、叔父はパコ・デ・ルシーア、母も女性グループのアレーナ・カリエンテで活躍した経歴を持つという音楽一家に育ち、1998年、16歳の時に本盤『アプレンディス(Aprendiz)』でデビューした。

 このデビュー盤、“七光り”というよりは、“血筋”の一枚と言った方がいいように思う。本人曰く、学校に行かなくてよさそうという理由で、初レコーディングのオファーを受けたとのことである。デビューに際して、家族で親しい付き合いのあった大物シンガー、アレハンドロ・サンスが曲を提供した(本盤収録曲のうち、1.、4.、5.が彼のペンによる)。こうしたお膳立ては、“七光り”と言われると確かにそうかもしれない。けれども、その歌唱力は、既に完成されているというわけではないし、随所に粗さもあるように思うのだけれど、とにかく16歳とは到底思えないハイレベルなものである。この実力という部分を考えると、“血筋”であり、生まれ持って与えられた才能だったと言えるように思う。

 本盤はスペインで60週以上にわたってチャートインし、30万枚を売り上げた。アレハンドロ・サンス提供のデビュー・シングル、1. 「アプレンディス」 は、マルーを代表する曲の一つとして、定着していくことになった。その後も3曲(2.、4.、8.)がシングル・カットされたが、4.「ドンデキエラ・ケ・エステス」が特にいい。あと、アルバム最後のナンバーである9.は、3.「シ・トゥ・メ・デハス」のヴァージョン違いで、“フリー・ヴァージョン”と名付けられているが、個人的にはこの9.のヴァージョンの方が気に入っている。

 ともあれ、本デビュー盤は、将来の伸びしろも含めて、実力を存分に披露するアルバムとなった。そして、実際、マルーは10年、20年後にスペインを代表するトップ・シンガーとしてのキャリアを積み重ねていくことになった。


[収録曲]

1. Aprendiz
2. Lucharé
3. Si tú me dejas
4. Donde quiera que estés
5. Antes que amantes amigos
6. Hoy desperté
7. Días que fueron
8. Como una flor
9. Si tú me dejas -free version-

1998年リリース。




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Malu - Aprendiz CD アルバム 【輸入盤】




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Last updated  2022年09月02日 02時32分47秒
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