2013/12/17
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テーマ: 社交ダンス(8732)
カテゴリ: 映画のはなし
石の上にも三年と言いますが、三年頑張っても六年頑張ってもどうにもならないこともあります。

今日ご紹介するのは、不可能と言われた無農薬リンゴの栽培に取り組んだ青森のリンゴ農家の実話です。





三上秋則(阿部サダヲ)は、サラリーマンをやめリンゴ農園を営む木村家の婿養子になります。

無農薬リンゴに取り組むことになったきっかけは奥さん・美栄子(菅野美穂)の農薬アレルギーでした。

子供のころから好奇心が強くもの作りや発明が大好きだった秋則。

美栄子が農薬にかぶれて苦しむのを見逃すことは出来ませんでした。

実験的に始めた無農薬リンゴ。

周辺農家の風当たりはきつく、農薬を使わないことで発生した害虫が自分の畑に飛んでくると苦情も寄せられます。

しかし美栄子も義父・征治(山崎努)も協力を惜しまず、増え続ける借金の中、田畑を売り、わずかばかりの野菜を売って貧困に耐えていました。





秋則の試行錯誤は続きます。

『必ず来年は成功するから。』

実家の両親は針のむしろだったでしょうね。村中の人から穀潰しの秋則が木村家を食い尽くすとか言われてたと思います。

そうして10年が経ち、3人の子供たちにも貧乏暮らしを強いることになり、家族皆に苦労をかけ続けて、ついに行き詰まった秋則は自殺を決意します。

山へ向かった秋則が枝にロープを掛けまさに命の崖っぷちに見た1本の野生のリンゴの木。

人の手を借りず実をたわわに付けたそのリンゴは、光り輝くような姿で秋則に道を示したのでした。




皆さんは『もうダンスやめよう』と思ったことはありませんか?

ダンスに限らず、勉強や仕事や人間関係、様々な局面で壁にぶち当たることはあると思うんです。

なぜこんなに困難な道を自分は進まなければならないんだろう。

『やめる』という選択肢は常に甘く誘います。


家族に迷惑をかけるというのも心苦しい所ですが、木村家の人々は本当に彼を信じてくれてましたね。

よく離縁しないでついて行ったと思いますよ。






後からなら何とでも言えますが、なぜ彼はもっと早くに山へ行ってみなかったんでしょう。

たまたま野生のリンゴの木を見つけて、しかもちょうど実がなる季節に出かけたからよかったものの、そうでなかったら死んでたかもしれなくて、残された家族は悲惨ですよね。





これは一つの教訓だと思いました。

何かに挑戦しているときって視野が狭くなります。

一点集中でがむしゃらに突き進むばかりじゃ能がない。

壁にぶち当たったら木を見ないで一歩下がって森を見ろ。

押してもダメなら引いてみな。

その場を離れて旅に出ろ。




『奇跡のリンゴ』(きせきのリンゴ)は、2013年制作の中村義洋監督映画。5月にフィレンツェ映画祭で、観客賞を受賞したそうです。

いい映画でした。

公式サイトは こちら です。










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Last updated  2013/12/17 12:03:58 PM
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