つまずく石も縁の端くれ

つまずく石も縁の端くれ

2024年05月30日
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カテゴリ: アート


キリコ展を最初に見たのが、2005年の10月に東京駅前の
大丸ミュージアムでのことです。そのあと2014年の11月
にパナソニック汐留ミュージアムでも見ています。

とにかくキリコの絵は「カッコいい!」の一言に尽きま
す。私はあの人気のない広場に立つマネキン人形の絵が
好きなんです。小学生の頃、「ヘクトールとアンドロマ
ケの別れ」の絵を雑誌で見て、これはすごい!顔のない
マネキンが泣いている!と驚愕したことを覚えています。

その後、この絵が形而上絵画と呼ばれていることを知っ
たのですが、シュルレアリスムの絵とどう異なっている
のか、今の今でもよく分かりません。キリコの絵が後の
シュルレアリストに影響を与えたということは分かりま
した。

キリコはその生涯で何度も作風を変えています。今回の
展覧会でも初めに自画像・肖像画のコーナーがありまし
たが、ルネッサンスの巨匠たちの作風で描いた自画像や
奥さんの肖像画など形而上絵画とは似ても似つかない作
風なんですが、とてもカッコいいのです。

もちろん形而上絵画も、何とも言えない郷愁を感じ、意
味は分からなくても胸に迫ってくるので好きです。そし
てこれだと思ったのは1930年に描かれた「南の歌」です。
マネキン人形がルノワールのタッチでふくよかに描かれ
ていてギターを弾いています。眺めていると何だか幸せ
な気分になれます。後年のユルイ新形而上絵画は、私の
お気に入りの佐々木マキさんのイラストを思い起こしま
す。初期の村上春樹の本の表紙絵のようです。

彫刻も展示されていて、この間見たブランクーシのミュ
ーズ像とそっくりだなと思いました。もういちど見に行
きたいと思いました。(5/24)









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最終更新日  2024年05月30日 17時04分34秒
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