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2021.03.22
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カテゴリ: 北中城村

(島袋集落の古民家)

沖縄県北中城村の最北端にある集落が「島袋集落」で"しまぶく"と発音します。米軍施設であった「アワセメドウズ」と呼ばれたゴルフコースが沖縄県に返還されて建設された「イオンモールライカム」に面した集落です。細い路地が交わり琉球古民家が数多く残る、古き良き沖縄の雰囲気を感じる事が出来る癒しの部落です。


(ヌルドゥンチ)

島袋集落の北部にある「ヌル殿内(ヌルドゥンチ)」で、集落の祭祀を司るノロの居宅です。沖縄ではノロ制度が崩壊しつつありますが、多くの地域で無人の建屋や敷地の一角に拝所のみが設けられ、村の祭祀の重要な祈願所であり豊年祭、感謝祭、エイサーなどが奉納される場であります。また、神と交信交歓できる場としてヌンドゥルチは聖地として崇められいます。


(字島袋トゥン火の神)

「ヌルドゥンチ」の敷地内で北側にあり「字島袋トゥン火の神」です。ヌルドゥンチの敷地内にあるノロのヒヌカン(火の神)で、島袋集落の南の入り口を守護する役割も果たしていると考えられます。石段を登った先にある火の神は琉球赤瓦屋根の祠になっていて、祠内部にはウコール(香炉)や霊石が祀られています。


(島袋197番地の石敢當)

(島袋182番地の石敢當)

島袋集落は細い路地が多く行き止まりも多数存在します。その為、悪霊が溜まりやすいと信じられているT字路の突き当たりや十字路の角に「石敢當」と呼ばれる魔除けの石碑や石標を発見する事が出来ます。現代の「石敢當」の多くは御影石、大理石、琉球石灰岩が使われていますが、画像にある100年以上前の石敢當の石碑には、ニービ石と呼ばれる細粒砂岩が使用されているのが特徴的です。


(梵字の碑/カンマン)

島袋集落北部にある安座間家の屋敷外に建つニービ石(細粒砂岩)製の「梵字の碑/カンマン」です。梵字は古代インドで文章語や文章を書く時に用いられたサンスクリット語で、仏教と共にアジアに広まり「神仏を一字で現す文字」として中国を経て日本に伝わりました。いつの時代に沖縄に伝わり島袋集落に設置されたのか不明ですが、不動明王の「カンマン」は「カン」と「マン」のふたつの梵字を組み合わせた荘厳体と呼ばれるものです。


(マーカーガー跡)

(マーカーの御嶽)

(ンマイー/馬場跡)

島袋集落の東側に「マーカー」と呼ばれる島袋集落発祥の地があります。島袋集落の創始者である根人(ニーチュ)が使用した井泉がこの「マーカーガー」で、この井戸跡にはウコールが設置されて水の神を祀っています。マーカーガーに隣接する丘陵には「マーカーの御嶽」があり、その「腰当て(クシャティ)」の上部には「ンマイー」と呼ばれる、馬の美しさを競う琉球古式競馬(ンマハラシー)が行われていた馬場の直線道路があります。


(九年堂の御嶽)

「九年堂の御嶽」は島袋集落の東側、旧外人住宅の北外れにあります。この御嶽周辺の整備に九年の歳月を要した為「九年堂の御嶽」と呼ばれるようになったと伝わります。祠は東向きで幅88センチ、奥行き93センチ、高さ57センチあり、材質はサンゴ石灰岩で造られています。壁はそれぞれ一枚石が使用され、屋根の頂上には宝珠が設置されています。祠内には2つのサンゴ石灰岩の神体とウコール(香炉)が設置されています。


(梵字の碑/ボロン)

島袋集落の比嘉家屋敷東角の塀上に建つ梵字(古代インドの文語であるサンスクリット文字)の石碑で屋敷の角につき当たる道に向かって建っています。高さ34cm、幅40cm、厚さ11cm、材質は細粒砂岩(二-ビ石)です。ボロンは一字金輪の種子で、仏菩薩の功徳は全てこの一字一尊に帰すると伝わります。比嘉家も地域も梵字の碑に拝する事はなく、石敢當と同じように魔よけの役割がある石碑と考えられています。


(梵字の碑/カンマン)

島袋公民館がある島袋中央公園に隣接する西側にある「梵字の碑/カンマン」です。高さ35センチ、幅34センチ、厚さ9.2センチ、材質は細粒砂岩(二-ビヌフニ)です。カンマンは不動明王の種子で、除魔、除災、諸願成就を意味する梵字碑です。家人や地域の人が拝することはなく、石敢當と同じように魔除けの役割があると伝わります。


(梵字の碑/カンマンの2m右にある石敢當)

(島袋中央公園脇の石敢當)

島袋集落には100年以上も前に建てられたと考えられる細粒砂岩(ニービ石)製の石敢當が多く点在しています。風化と共に彫られた石敢當の文字が薄くなっているのも特徴で、少なくとも明治時代後期から大正時代より令和の現代に渡り、さまざまな歴史を見つめながら島袋集落の魔除けとして路地脇に立ち続けているのです。そんな歴史ある石敢當に手を触れるだけで、非常に強いパワーを感じる事が出来ます。


(タンパラガー)

(タンパラガー裏の石敢當)

現在の島袋集落は「タンパラ」と呼ばれる屋号の家を中心に発展したと伝わっています。タンパラの屋敷にはこの「タンパラガー」と呼ばれる古井戸が残されています。井戸は非常に深く掘られており、入り口は鉄柵で守られています。さらに「タンパラガー」の直ぐ裏手には古い石敢當があります。T字路でも十字路でもない場所にあるこの石敢當は水の神様が宿る「タンパラガー」を悪霊から守るように建てられています。


(島袋499番地の石敢當)

(島袋375番地の石敢當)

沖縄ては石敢當は神聖な石碑として大切にされており、新しく家を建てたり道路を作っても古い石敢當の石碑を動かす事はありません。魔除けとして昔から先人が守って来た財産を無闇に移動して傷つけたりしたらバチが当たると誰もが知っています。細粒砂岩(ニービ石)製の古い石敢當は明治時代や大正時代から同じ場所に存在しており、古より島袋集落を悪霊から守っているのです。


(島袋15番地の小型石柱)

この石柱は高さ30センチ程の小型で、石敢當の文字や梵字は刻まれていません。魔除けの意味を持っていると考えられますが、いつの時代に誰が建てたのか詳細は不明です。島袋集落に隣接してイオンモールライカムやプラザハウスショッピングモールなど人々で賑わっていますが、島袋集落に一歩踏み入れると古き良き沖縄が残っています。島袋集落に多数分布する古い石敢當や梵字碑は、沖縄戦も経験している貴重な文化財として単なる魔除けだけでなく、沖縄の有形財産としてこれからも後世に大切に伝わる事でしょう。






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最終更新日  2023.10.29 19:41:15
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