あれは高校3年生の冬だった。
大学受験の冬。
私は
私立の東●大学の受験の為に、(※国立東●大学ではない)
東京の○○駅を降りて、
涙がちょちょぎれそうな気分だった。
なんでか家の方よりも東京の方が
雪が積もってるし、
それよりなにより東●大学の送迎のバス停が
いくら探しても見つからないからだ。
あっちに行っては、もどり
こっちに行っては、
もどり
・・・・。
人通りは多いのに、
人に道を聞くのが
やけに恥ずかしい
自意識過剰の女子高生のわたし。
それにね、
風邪ひいて鼻水が止まらない鼻声でマスクしてたんだ。
マスク取って話すの
(人としゃべるときはマスクを外すものだと思い込んでた。)恥ずかしいじゃん><
(東京は、ひろいべ~。
おっかあ、おら、バスさ、乗れね。
迷っただよ。
こんままじゃ試験うげられね。)
心の中で、東北弁風につぶやいた。
ものすごく遠くから来たような気分で
途方に暮れた。
バスのお迎え時間は迫る!
もう、聞ぐしかね。
ちょうど道を渡ったところに
交通整備のおじさんが
立っていた。
よし
勇気出して
あのおっさんに
聞ぐべ!
道を大急ぎで渡り、
おじさんに声をかけた。
「あの~、すみませ~ん・・・・」
マスクを引き下げながら
私は続けて言った。
「 東●大学行きのバス停は、
ドゴデス⤵カ⤴ 。」
あれ!見事に東北なまりに@@
おじさん、
違うの、
わたし、
神奈川から来たんだよう、
神奈川と言っても田舎のほうだけどね。
「行くべ~」
とか言っちゃうけどね。
でもね、
東京のお隣よ~!
なんて
心の中で必死に打ち消してるんだけど、、
おじさんは、
温かい目で私を見ると
指さして言った。
おじさんの指さす方を振り返って、
顔から火が出る思いさしたべ。
わたしの真後ろにバス停のポールが建っていた。
「あ、、、ありがとうございます!」
軽く会釈してそそくさとバス停に並んだはいいけど
バスが来るまでの時間の
長かったこと。
東京のバス停のポールがわからない
神奈川の片田舎の
受験生の思い出。
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