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啄木一口も食事を摂れなくなって5日が経ちました。ポカリスウェットの粉末をほんの少しだけ入れた水を飲むだけ。それもほとんど吐き出してしまいます。抗がん剤の投与ができなくなってから飲み続けてきた3種類の薬。一旦飲んでも、すぐに吐いてしまいます。もう嫌なのかもしれませんね。啄木はカラダに残っているエネルギーに使える筋肉や脂肪を余すことなく使いきるつもりなのでしょう。カラダの体温を下げ、無駄な動きを控え、呼吸を浅くし、まるで冬眠に入った熊のように省エネモードで眠って過ごしています。骨と皮だけになってしまったカラダ。関節が外れてしまうのではないかと、抱き上げるのが怖いです。食べていないので排泄のお世話はそれほど大変ではありません。でも、血の混ざった便の始末は本当に心が痛いです。このまま頑張らせることが、啄木にとって良いのか悪いのか・・・。でも最後に残された漢字三文字は考えたくない。エゴですか?啄木の気持ちを聞いてみたいです。啄木がもしおしゃべりができたら、いったい何と言うのでしょうね。天気の良い午前中はひなたぼっこをさせます。これは昨日の様子です。
October 31, 2009
これは奇跡なのか、それとも・・・昨日の啄木急に手足をバタバタし出したと思ったら、立ち上がり、歩き出しました。トイレに行きたくなったようで、フラフラのヨタヨタながら少し早足です。廊下からカチャカチャと伸びてしまった爪の音がしたときは、本当に驚きました。トイレにどうにか辿り着くと、オシッコをシャーッ。そしてウン○も。ゲリッピーですが、自分でどうにか踏ん張って出しました。その後、力尽きたのかトイレから出たところでうつ伏せてしまった啄木ですが、なんだか誇らしげな、満足気な顔つきでわたしの顔を見上げてくれました。わたしはというと、何が起こったのか、起こっているのか理解不能の状態ながら、啄木が赤ちゃんの頃、初めて自分のトイレできちんと済ませられるようになった時のように、満面の笑顔と大きな声でトイレができたことを褒めていました。「タク、おまえはエライ!賢い!ステキ!カワイイ!カッコいい!」褒められると伸びるタイプの啄木です^^そして、ゴハン。柿、チーズ、缶詰フードを口元に持っていくと、ほ~んの少しだけですが食べてくれました。カラダはもう骨と皮だけといってもいいような状態です。触るとゴツゴツしていて、筋肉が少しだけ貼り付いている感じ。こんな状態なので、リンパ腫にも栄養が行き渡らないのでしょうか。腫瘍も萎んで小さくなっています。だから呼吸が少し楽になったようで、呼吸する度に聞こえていた喉からの雑音が時々しか聞こえなくなりました。今日はおかゆを少し与えてみようと思っています。これが食べられたら獣医の先生に相談して、もし、少しでも復活の可能性があるのなら点滴を受けさせてみようかな・・・。
October 23, 2009
啄木頑張っています。でも一昨日から食事を口にしなくなりました。食いしん坊で食べることが何より好きだったのに・・・。そして、昨夜から歩けなくなりました。昨夜遅くに、お腹に残っている便を絞りだすように、時間をかけて、苦しみながら排便をしました。その後、力尽きてしまったのか、トイレを出たところでへたり込んでしまいました。昨日、薬を貰いに獣医の先生のところにわたしだけ行ってきました。先生に啄木の様子を話すと、「点滴しかしてあげられることがないよ」と残念そうに告げられました。そうか、点滴・・・。だけど、もう充分だとすぐに思いました。発病からこれまでわたしは勧められた入院を拒否し、最後は必ず家で看取ると決めてやってきました。見えない、食べられない、歩けない・・・。もう充分です。今はわたしの足元に敷いたシーツの上で眠っています。息苦しそうに大きな鼻音をたてながら。この音が聞こえなくなったとき、啄木は楽になるのでしょう。頑張れって言い過ぎたかなぁ~って思います。啄木は子供の頃から諦めが早くて、ワンコ仲間とおもちゃの取り合いをしてもあっさりゆずってしまう子でした。性格は嫌なことは一切しない、関わらない、来るものは拒まず、去るものは追わず、わが道を行くマイペース派でした。だから、わたしは逝く時はあっさり「それではお先に」って逝くものと漠然と考えていました。こんなに頑張り屋さんだったとは・・・。73歳の父が昨日の夕食時、突然泣きました。驚きました。父が泣くのをみたのは生まれてはじめてです。祖母が亡くなったときも涙を見せなかったのに、啄木があまりに可愛そうになったのでしょう。家族それぞれいろいろな思いを胸に秘めて、啄木との残り少なくなった時間を過ごしています。
October 20, 2009
啄木体力が少しずつ低下しています。急激に体重が落ちました。後ろ足に力が入らないようで、排便が難しい。弱弱しい、でも悲鳴のような声をあげながらの排便。それでも自分のトイレで済ませたいのです。ヨタヨタしながら、途中で足がもつれて転んだりしながら。でも、他の場所では嫌なのです。昨日、右目が閉じないことに気が付きました。手をかざしてみても反応がありません。啄木のカラダの機能不全が進行しています。暗い場所を探して部屋の中を歩き回ります。まるで死に場所を探すように。昨日はテレビの後ろ側に入り込もうとして、わたしはあわてて抱き上げました。結局、一番落ち着くのは玄関。連れ戻しても、すぐにまた玄関に戻ってしまいます。本当に苦しそうで、見ていられない。目を逸らしたくなります。耳を覆いたくなります。だけど、見届けてあげなくては・・・・。生きることを諦めずに、頑張っている啄木です。啄木の最後の勇姿です。見届けてあげなくてはなりません。
October 15, 2009
台風一過。わが家のベランダガーデニングはかなりボロボロに痛めつけられました。ベランダに散らばった土や枯葉のかたづけが大変です。けさは洗濯物を干した後、まだ時折強風が吹きぬける中ベランダの掃除となりました。啄木。最近はベランダにも出たがらなくなっていたのですが、掃除をしていたら、わたしの後を追いかけて今日は出てきました。空気が澄んで気持ちが良いですし、久しぶりに太陽の光を浴びたくなったようです。呼吸が苦しいのは変わらずの様子。ご機嫌そうにも見えますが、おそらく息苦しくて、こうして口を開けていなければいられないのでしょう。昨日のブログに、啄木はまだ粗相をしたことがないと書きました。残念なことに、今朝わたしが起床すると、廊下に敷いてあるマットにオシッコがしてありました。昨夜もかなり呼吸が荒くて、つらそうでした。自分のトイレまで行くことができなかったのかもしれません。仕方がないですね。そのくらいなんてことはありませんよ。啄木、Don't mind!
October 9, 2009
Dr.HOUSEというアメリカのドラマ。日本テレビの深夜枠でシーズン2が今週からスタートしました。その第1話。タイトルは「命の重み」たまたま眠れなくて観ていました。ストーリーは別として、ここに出てきた「死の受容までの5段階のプロセス」という話。今年3月に卒業した大学の心理学科の講義の中で、そういえば聴いたことがあった・・・かな?不治の病を抱える患者や近しい人がたどる死を受容するまでの心の動き。精神科医 エリザベス・キューブラー・ロスが著書「死ぬ瞬間」で発表したものです。◆第1段階「否認」末期がんであることを告知されたり、残り少ない命であると医師から告げられたときに、まず現れるのがこの「否認」です。「これは何かの間違いに違いない」「自分に限ってそんなことは起こりえない」という具合に、否認をすることで自分を防衛しようとします。◆第2段階「怒り」「否認」が維持できなくなると、次第に自分の命が短いことを認めざるを得なくなります。すると、「怒り」が現れます。「なぜ自分がこんな目にあうんだ!」「一体私が何をしたというのか!」というように、あらゆることに対して「怒り」が向けられます。◆第3段階「取引」十分な「怒り」を体験した後は、もはや避けられない今の現実を少しでも先延ばしにできないものかと、交渉する段階に入っていきます。これが「取引」です。「何か人々の役に立つようなことをするから、死を避けたい」「もう2度と悪い行いはしないから、命だけは助けて欲しい」このような「取引」は、主に個人が信じる「神」と行われます。◆第4段階「抑うつ」神との「取引」が成立しない、自分はもう死ぬしかないのだ、という心理状態にたどり着くと、「抑うつ」という段階に移行します。「愛する人々と別れなければいけないのか・・・」という死への”準備的な抑うつ”と、病気に関する”反応的な抑うつ”があります。◆第5段階「受容」この段階まで来ると、自分の死を「受容」できるようになってきます。ゆったりとした平安な気持ちになり、死に向けて気持ちが整ったような状態になります。(「死への心理プロセスを理解する」より転記) すべての人がこのプロセスをたどるわけではないそうです。でも、5月に啄木の病気が判明してから、わたしはこのプロセスをひとつづつ経験してきたなぁと思いますね。信仰している宗教がないからでしょうか、「取引」はなかったかな・・・。ただ、漠然と空に向かって神様にお願いしたことはありましたね。そして、今「受容」のプロセスの中にいるような気がします。苦しそうで、足元がフラフラしている啄木を、ただ見守ることしかできないわたしの心は、今、啄木に対して感謝と親愛、そして少し変かもしれませんが尊敬の気持ちでいっぱいです。明るいところが嫌なのか、テレビの音がうるさいのか、部屋に連れてきても、すぐにトボトボ玄関の暗い大理石の上へ行くようになりました。 冷たくて気持ちが良いのかもしれません。もう無理に部屋に連れ戻すことはやめました。ただ、キッチンで冷蔵庫の開く音、自分の大好きなクッキーが入っているビンの蓋が開く音がするとヨッコラショで起き上がります。トイレも自分のトイレまで歩いてきて済ませます。まだ粗相はしたことがないんですよ。啄木は自分の命をまだ諦めていないのでしょうね。さっきまで外は台風18号の雨と風が吹き荒れていましたが、気が付くと青空が顔を出しています。台風一過。被害にあわれた方々には心からお見舞い申し上げます。
October 8, 2009
前に書いたかもしてませんが、わたしは気圧の変化に弱い。天気が不安定なときや今日のように台風が近づいてくるとき、必ず偏頭痛がして気持ちが悪くなります。飛行機の中でも同じ症状が出ます。ハワイで潜水艦(熱帯魚を海の中から見学する船)に乗ったときもそうでした。きっとわたしは高い山に登ったら絶対高山病になるタイプなのではないかと思っています。今日の日本列島付近の天気図を見ると台風18号はかなり大きくて手ごわそう。なんだかそれだけで嫌な気分になります。さて、啄木のこと。昨日、病院へ行ってきました。もう抗がん剤は打ちませんでした。腫瘍の大きさを測ると、大きくなっているのもあれば、一週間前と変わらないのもあり、今までなかったところにポツンと増えているものが数箇所、消えてしまったものは無し。先生の言葉がかなり少なくなっていて、わたしも話す言葉が浮かばなくて・・・。一週間分のお薬をいただいて帰ってきました。一週間か・・・ほぅ息が苦しくて熟睡できないのでしょう。人間なら酸素マスクとかをするのでしょうね。かわいそうだなぁ~、何もしてあげられない。啄木に気圧の変化の影響は無いと思います。今までは特別ありませんでした。でも、今こんな状態だから少し心配です。潮の干満の次は、気圧の変化。少し神経質になりすぎでしょうか?食欲は衰えていません。今日は大好きな梨とリンゴを少しづつ3時のおやつにあげようと思っています。
October 6, 2009
昨日、10月3日は中国や韓国では中秋節のお祝いの日でしたね。あまり日本では馴染みのないお祭りですが、今年の中国は建国60周年のお祝いと兼ねてのお祭りで例年にない盛り上がりをみせているようです。古い話ですが、1997年香港がイギリスから中国に返還された前後、わたしの親友がご主人の仕事の都合で香港に住んでいました。なので、時間が取れるとよく香港に遊びに行きました。「中秋節」と聞くと、その時の香港でみた大きな月餅ときらびやか(超度派手)な街の様子を思い出します。さて、さて・・・。満月と啄木の体調との関係についてです。前回の満月、前々回の満月と時期を同じくして啄木は体調を崩しました。満月と動物の行動についてネット検索してみると、 満月の夜は犯罪が増加する 満月の日の出産率は他に比べて高いなどが引っ掛かってきます。「死」との関連性はありそうで、無い・・・みたいです。まあ、どれも具体的な研究データがあるわけではないようです。でも、なんとなく月と地球、太陽、宇宙とわたし達地球にある全ての生物との間に何も関係性が無いわけがないって漠然と根拠もなく信じているわたしです。啄木は昨日、とても具合が悪かったです。落ち着きが無く、そわそわ、うろうろするばかりで一所に落ち着いていませんでした。夜になると呼吸が荒くなり、喉から変な呼吸音が聞こえてきました。深夜12時ごろ、少し症状が治まり眠りに入りましたが、3時ごろにはまたハァーハァーし始めました。もしかしたら、と少しだけ覚悟しましたが・・・。どうにか朝を迎えることができました。朝ごはん、キチンと完食。でもあまり元気はありませんね(寂)少しずつ、少しずつ体力が衰えていくようです。少しずつ、少しずつですが小さくなっていく啄木です。満月の夜は恐ろしい・・・
October 4, 2009
わたしのこと。昨日は3ヶ月ごとに受けている歯のメンテナンスの日でした。自宅から電車を乗り継いで1時間強。世田谷の田園調布にある歯医者さんまで出かけてきました。なんだか久しぶりの電車での外出です。啄木のことがあって仕事も大幅に減らして(殆ど請けてない)、わたしの行動範囲は現在自宅周辺のみなのです。その歯医者さんは3年ぐらい前にわたしが顎関節症になり、歯列矯正をしたときからのお付き合いです。歯列矯正でお世話になったのは大先生で、今メンテナンスをお願いしているのは大先生の娘さん先生になります。その先生とわたしは年齢も近く、大の犬好きという共通点もあり、すぐに仲良しになりました。先天的に歯並びが悪く、歯では苦労してきました。やっと一生のお付き合いになってくれそうな先生と出会えてわたしはラッキーです。娘さん先生のところには現在2匹のお姫様ミニチュアダックスがいます。下のお姫様はもうすぐ1歳になりますが、そのお転婆娘の溺愛ぶりといったら「バカ」がつくほどです(言葉が悪くてゴメンナサイ^^;)先生は1年前にそれまで10年一緒に暮らしてきた先代お姫様を亡くしています。その時のお悲しみといったら本当に声も掛けられないほどでしたが、残されたもうひとりのお姫様がかわいそうだと思い、今いるお転婆娘を迎え入れたそうです。先生はわたしと啄木のことは話してあって、この事については本当に心配もしてくださいますし、励ましてもくださいます。昨日の先生とのワンコ話。気が重いなって最初は思っていましたが、そのうち楽しくなってきました。先生は自然と去年亡くなったダックスちゃんの話や、その後の気持ちの変化の話、そしていつもお転婆姉妹のドタバタ話をしていました。わたしは今の啄木の話、啄木の子供の頃の話をしているうちに、自然と啄木が亡くなってしまった後のことについて話していて、そんな自分にビックリしました。亡くなってしまった後のことって、意識的に封印してきたような気がします。でも現実にはすぐ近くまできていて・・・残されたわたしや家族は立ち止まることなく、前に進まなければならないわけですから。いろいろと人それぞれに考え方があると思います。まだ頑張ってる子がいるうちから、その後のことを考えるのは冷たすぎますか?わかりません。引きこもっていてはいけませんね。なんでもいいから話していると、自分の中にフッと気づく何かが心に湧き出てきます。これってとても大切なような気がしました。人に言われてもなかなか受け入れられない、理解できないことが、知恵の輪がスッと外れるように自分の中で解ける瞬間。歯は異常もなく、歯石を少し取っていただいてメンテナンス終了。いつも長話がしたくて、午前の診察の最後の時間に予約を入れていただいています。子供の頃から歯医者さんが大嫌いだったわたしが、今では次の診察日が楽しみになっています。次の予約は12月。それまで啄木、頑張ってくれているといいなぁと思っています^^そうそう・・・田園調布ってことで、今を時めく鳩山総理の自宅など駅の近くにあるなら見学してきちゃおうかなと考えていたミーハーなわたし。ですが、昨日はあいにくの雨。見学は次回に持ち越しとしました(笑)
October 1, 2009
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