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テーマ: お勧めの本(7418)
カテゴリ: ★★★★☆な本



“好き”が過ぎるとバカになる。でも、そんなバカならなってみたい。文楽に賭ける若手大夫の熱い青春。直木賞作家が愛をこめて語ります。




<感想> ★★★★☆

まず、本書を手にとって感じるのは装丁とタイトルのアンバランスさです。 

仏果 とは宗教用語です。 その意味するところとコミックを思わせる装丁

がイマイチしっくりきません。 タイトルから想像するとお寺の話?と思わ

れるかもしれませんが、本書は 文楽 (人形浄瑠璃)に賭ける若者を主人

公にした青春小説です。 大半の方は 文楽 って・・何?と状態だと思いま

す。 私も伝統芸能のひとつぐらいだろうという知識しかありません。 


さて、江戸初期に三味線音楽と浄瑠璃が結びついて生まれたとされる

文楽
は人形を操る 人形遣い 。 人形のセリフやストーリーを語る 太夫 。 

太夫の義太夫節を伴奏する 三味線 三業 によって成立しています。 

本書の主人公は人間国宝を師とする29歳の若き太夫です。 義太夫、

三味線、人間国宝・・・。


それらがイメージするのは恐ろしく封建的な世界ですが、ちょっと軽すぎ

るのではないか?とも思える冒頭は馴染みのない世界に足を踏み入れ

ようとする読者の先入観を振り払ってくれます。 主人公の恋愛模様を

中心にストーリが展開していきますが、中盤から文楽の演目に関する基

本的な知識。 それに携わる技芸員たちの横顔や彼らが 文楽 にかける

情熱がストーリの中心になってきます。 気がつくと読者は 女殺油地獄

仮名手本忠臣蔵 の世界にどっぷりつかっています。  敢えて、馴染

みのない素材をチョイスして読者にそれを読ませる。 三浦しをんさんの

は読ませる力をまざまざと見せつけられました。 



最終章ではお寺の話?と思われたタイトルの意味が明かされます。 こ

の作品が 文楽 のすべてを語りつくしているなどというつもりはありません

が、タイトルの意味を知ることは、この世界の奥深さを知ることに等しい

と思います。


読者を選ぶ作品。 読者を選ばない作品。 どちらも小説を評する上で

の常套句ですが、本書に関して言うなら、どこまで踏み込むか読者が選

ぶことの出来る作品と評するのが適切です。

タイトルと装丁のアンバランスさをお楽しみください。 





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最終更新日  2009.08.15 11:30:29
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