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カテゴリ: ★★★★☆な本



引先大企業「来月末までで取引終了にしてくれ」メインバンク「そもそも会社の存続が無理」ライバル大手企業「特許侵害で訴えたら、…どれだけ耐えられる?」帝国重工「子会社にしてしまえば技術も特許も自由に使える」-佃製作所、まさに崖っプチ。



<感想> ★★★★☆

本書は今回(第145回・平成23年度上半期) 直木賞受賞作 です。


タイトルから想像がつくと思いますが、大田区にある中小企業が

最先端技術であるロケット開発に関わるという物語です。 


前半は大企業の横暴や特許をめぐる攻防がメインになっていま

す。 使われているパーツのみで判断するなら企業小説に分類

されるのではないかと思いますが、それを企業小説らしくしてい

ないのが池井戸さんの巧さです。 人情話や、過去に屈辱を味

わった主人公(社長)のいきざま。 それらをちりばめて 「プロジ

ェクトX」
的な味つけがなされています。 大半のオッサンは激し

く感情移入すると思います。


後半に関して、すごく意地悪な言い方をするなら予定調和の勧

善懲悪といった展開となっています。 話の中心となるロケット

開発参入に関して主人公は、 水戸黄門 の印籠に負けず劣らず

の決定的な切り札を持っているので、正直言ってハラハラもド

キドキもしません。 


しかし、理不尽がまかり通る世の中において、正しいことが正し

く行われるのは、ある意味で稀有なことです。 予定調和の勧

善懲悪をこれほど面白く読ませるのは著者の力量にほかなりま

せんが、そこには深い皮肉がこめられているような気がしてなり

ません。


過去に直木賞候補になった 『空飛ぶタイヤ』 と比較するなら、正

直言ってまとまりすぎているように感じました。 それを念頭にお

いて★をひとつ減らしましたが、震災で低迷にしている日本を元

気する作品という点においては満点です。 


平成23年度上半期 直木賞 には、もっとも相応しい作品であること

を最後に申し添えておきます。


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最終更新日  2011.08.13 23:37:42
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名前だけは存じてはいました  
まるまろう さん
この方は名前だけは存じていました。
「下町ロケット」「空飛ぶタイヤ」ですね、これもメモしました。しかも「下町ロケット」は満点に近い☆が4つもついていますね。
こりゃあ読まないといけませんなあ。ふむふむ。
図書館に行くのが楽しくなります(にこにこ) (2011.08.14 20:29:22)

まるまろうさん  
>この方は名前だけは存じていました。
>「下町ロケット」「空飛ぶタイヤ」ですね、これもメモしました。しかも「下町ロケット」は満点に近い☆が4つもついていますね。

『空飛ぶタイヤ』は02年に横浜で発生した事故(走行中のトレーラーのタイヤが外れて親子三人が死傷)を元にした作品です。 読み応え十分でした。

>こりゃあ読まないといけませんなあ。ふむふむ。
>図書館に行くのが楽しくなります(にこにこ)

『下町ロケット』は直木賞ノミネートの時点で予約したのですぐ順番が回ってきましたが、現在は200人待ちになりました。 『空飛ぶタイヤ』の方が借りやすいと思います。
(2011.08.15 22:53:24)

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