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2005/03/09
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カテゴリ: カテゴリ未分類
メタボリック(代謝)症候群とは世界的にも通用する用語です(Metabolic syndrome)。マルチプルリスクファクター(多危険因子)症候群とも呼ばれます。この症候群は最終的に動脈硬化を来たし、各種臓器不全をきたすものを包括しています。すなわちメタボリック症候群のなかには、高血圧、糖尿病、肥満、高脂血症、高尿酸血症、喫煙などが含まれます。食塩代謝の異常として発症する高血圧、糖代謝異常による糖尿病、脂肪細胞や肝臓での脂肪代謝異常としての高脂血症、アミノ酸代謝異常としての高尿酸血症、また喫煙による酸化物の生成が問題です。動脈硬化は血管を内張りしている内皮細胞の障害がきっかけで生じます。その障害に共通しているのが酸化ストレスという刺激です。これが血管内皮細胞で起きると、血管の炎症が始まります。高血圧による物理的圧力、糖尿病による高血糖や異常糖代謝産物による刺激、高脂肪血症による異常脂肪代謝産物の刺激、喫煙による酸化物の刺激によって血管内皮細胞は障害を受け、傷んだりあるいは剥がれてきます。皮膚を引っかいたようなことが起こることをイメージしてください。血管内皮細胞は、血液に面し、血流を滑らかに臓器に送り込むことが役割の一つですが、これが破綻して血液は滞りますとこの場所に血栓ができたりして血流を滞らせます。また、障害を修復させようと血液成分の白血球が遊走してきて、修復のための物質を分泌します。これによって炎症は修復されながら血管障害は進行します。白血球は血管内にさらに入り込み、さらにこの細胞は脂肪滴を溜め込みます。また、血小板が凝集したりして障害血管での動脈硬化巣の形成が進みます。このようにして動脈硬化が進行します。
メタボリック症候群は動脈硬化という共通した血管障害を来たす疾患群を包括的にとらえ、総合的に治療戦略を立てようとするものです。高血圧には肥満、糖尿病などの合併は良く見られます。高血圧は血圧を指標に治療しますが、これのみにとらわれず、肥満・糖尿病の合併にも十分留意したり、予防を心がける必要があります。
メタボリック症候群は嗜好物飽食文明を作り上げた人間の業病といった感があります。ヒトのサバイバルの試練です。





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Last updated  2005/03/09 03:00:17 PM
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