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2022.07.06
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カテゴリ: マーマレード文庫

2022年6月刊
マーマレード文庫
著者:真彩-mahya-さん
没落士族の令嬢・うたは、夜道で男に襲われそうになったところを警察官の馨に助けられる。うたの貧しい身の上を知り、過保護な愛情で包み込んでくれる馨。ところが、うたの不本意な政略結婚が決まり…。「君は俺のものだ」-独占欲を剥き出しにした馨に、彼のお屋敷で囲われることに!熱く求められ、熱情を刻まれる蜜月の日々が始まって…!?


登場人物
 宮川うた=ヒロイン。没落士族の娘。生活のために父と汁粉屋を営む。
      すっかりやる気をなくした父の代わりに、副業をして家計を支えてい
      たが、ある日、追剥に襲われていた所を邏卒の警部補・桐野に助けら
      れる。

  桐野馨=ヒーロー。邏卒で役職は警部補。見回りの際、追剥に襲われ殺されか
      けていたうたを助けた。何かと苦労の多そうな彼女を気にかけている
      うちにその人柄を気に入り、好意
を持つ。元長州藩の維新志士。
 宮川源蔵=うたの父。元徳川家の家臣で衣文方(衣装係)の末端だったが、倒幕
      により
落ちぶれ、同時期に妻を亡くしたショックもあって酒浸 りにな
      った。薩長憎しで桐野とうたの付き合いを反対する。

高屋敷宏昌=うたが琴を教えていた令嬢・昌子の兄で、華族・高屋敷家の次男。
      うたに懸想しており、源蔵に金を積んで彼女を妻にしようと目論む。


最近お気に入りで、以前の作品もちまちま集めている真彩-mahya-さんの最新作です。
この方の描くヒロインのモノローグがとにかく面白くて、読んでてついついにやけてしまう。

こちらも時代背景や情報量の多さなど詳細なネタバレだととんでもない長文になるので、今回もざっくり目で。

維新からもう10年以上経つと言うのに、末端とは言え、徳川家の家臣だった父は未だに過去の栄光に縋りつきプライドだけは高いまま、碌に働こうともしない。
同時期に母を病で亡くしたのもショックだったのだろうけれど、こんな時代だからこそ、元武士たちは身を粉にして働かなければ食っていくのもままならないと言うのに。
うたはそんな父に心底呆れつつも、汁粉屋を営みながら、週に二、三回ほど琴の授業を請け負い何とか親子二人の生活費を賄っていた。
だが、世の中は文明開化真っ只中。琴はすでに古いと華族たちの間ではピアノが大流行で、今日ついにお得意様だった高屋敷家でもクビになってしまった。
優しい夫人がせめてもの詫びにとかなり多めに給金を上乗せしてくれたが、それでも早々にまた仕事を見つけなければあっという間に食い詰める。
これからのことを考えると頭が痛いが、夫人とのやり取りを見られていたのか、帰り道の途中うたは追剥たちに襲われ殺されかけます。
そんな彼女を救ったのは見回り中だった邏卒(警察)の一隊。隊長らしき人物が一人で追剥たちを一掃していたが、彼はうたを家まで送ってくれた。
お礼に夕飯をと薦めたが、あまりのあばら家の上に腹を慣らしてしまったうたを見て、丁重に断られた。
隊長は桐野馨と名乗り、警部補だと言う。
うたは助けてもらった上に気まで使わせたことに申し訳なく思いつつも、以降も何かと桐野のことを思い出してしまうのだった。

ある日、いつもは精々客は数人程度の汁粉屋に二十人近くの男性が詰めかけて驚くうた。
かつてない売り上げに嬉しくなったものの、客の一人にしつこく言い寄られたのはまいった。
だが、それを助けたのも桐野だったのだが、どうやら彼が部下たちに金を渡して汁粉を食べに来させていたらしい。なのに、その中に女癖の悪い者がいるのを思い出して慌てて様子を見に来たようだ。
うたにしてみれば施しの様なことだろうと考えていたが、当の桐野にしてみればそれだけではなく、うたに好意を持っての事で、追剥の事と言いなにか礼がしたいと言ううたに桐野は自宅への地図を描いて渡します。数日後、知り合いに貰った里芋で煮物を作ったうたは桐野の屋敷に煮物を差し入れた。
以降、二人の仲は近づいて行くも、桐野が元長州藩の志士だと知った父が、付き合いを猛反対して・・・。

このお父さん、金欲しさと薩長憎しで桐野にやるくらいならと娘を高屋敷の坊ちゃんに売ったり、事件の片棒担いだりと色々やらかすんですけど、偏にうたと桐野のおかげで、最後は心を入れ替えてやり直す機会を得ます。
元々、汁粉屋は性に合わなかったらしく、今は古着屋に転向したところ繁盛しているそうだから、それを思うとうたの苦労は一体(^_^;)
娘がしっかりしてる分、しょうもない親だったなぁって印象です。
結局、うたは身売り同然で宏昌と結婚させられそうになった挙句貞操の危機に陥ったり、終盤はまた殺されかけるんですけど、全て桐野によって救われ、事なきを得ます。
この宏昌も兄貴と組んで阿片の密輸にに手を出していたのが発覚して、兄弟の逮捕後は屋敷は厳しい家宅捜索を受ける羽目に。
中盤、宏昌に襲われたのを機にうたは桐野と内縁ながら夫婦となっており、ラストは父からも許しを得たので、教会で式を挙げ正式に入籍して終わり。

途中改名した斎藤一さんも出て来て、おおっ!な展開もあり、中々波乱万丈で面白かったです。
ちゃんと悪党たちも裁きを受けたし。
とは言え、高屋敷家は夫人(宏昌の母)とお嬢様が良い人だっただけに気の毒な気が。
うたと言い、夫人と言い、ホントにアホな身内のせいで・・・。


評価:★★★★★
前述の通り、ヒロインのモノローグが良いです。
後何だかんだ、ヒーロー、ヒロイン共にお互い一目惚れなのが微笑ましい。





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最終更新日  2022.07.07 10:52:56
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