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2023年3月刊カヂカワBOOKS著者:橘由華さんアルベルトと婚約し幸せいっぱいのセイ。結婚式の準備が始まるなか、第一王子カイルを大使としたザイデラ使節団で、原因不明の病に倒れた者がいるとの話を聞く。セイが無関心でいられるはずもなく…急遽ザイデラ行きが決定!しかし出迎えてくれたカイルによると、誰も病に罹っていないという。さらにセイ達の帰路を断つかのように港が閉ざされてしまい…!?新たなグルメや魔法との出会いで、セイの魔力がまたしても大暴走! ↑楽天ブックスより、あらすじ引用登場人物 セイ=聖女。元は異世界召喚されたOLで薬用植物研究所の研究員として働い ている。アルベルト=セイの婚約者。王宮第三騎士団団長を務めている。 ユーリ=宮廷魔術師師団長。 カイル=スランタニア王国第一王子。続いても本編は全10巻くらいかなぁと思っていた時期もありました(^_^;)アルベルトからの求婚の申し出を受け入れたセイ。後見人である国王にも報告を済ませ、後日、婚約発表の場を設けられそれも恙無く終わった。その際、リズと第二王子レインとの婚約も発表されて事後報告と言う形で知ったセイはビックリ。例の騒動の結果、彼女とカイルとの婚約が破棄されたのは聞かされていたけれど、幼少期から厳しい王妃教育をされているリズがレインと結婚すると言うことは、おそらく彼が王太子という立場になるのだろう。セイの知らぬ間に上層部では色々あったようだ。そして、カイルは現在、親善大使として使節団を率いてザイデラへ赴いている。セイとリズ、親友たちのおめでたい報告にアイラは大興奮だったが、成人したらすぐに嫁ぐというリズと違い、セイの方は正式な日取りはまだ決まっていない。一から準備を始めるセイは最低でも一年は準備期間が必要らしい。それでも相当カツカツなのだが、具体的な話を聞くといよいよ実感も湧いてくる。そんなある日、王宮に使節団に重病人が出たと言う一報が。王子であるカイルもいるため、急遽ザイデラへの人員派遣が決定された。話を聞いたセイは使節団の心配もさることながら、ザイデラという国に興味津々。出来れば自分も行きたい。だが、結婚式の準備があるのにそれを言うのは憚られた。悶々としていたセイの心情は、長い付き合いなだけあってアルベルトにはしっかりバレており、彼女のザイデラ行きが決定。王宮側は渋ったものの、アルベルトが護衛をすることで許可されたのだった。どれだけの帰還、あの国に留まるかは不明だが、それでも多少なりとも二人の式の日取りが遠のいたのは確実。我儘を聞き入れてくれたアルベルトに感謝しつつ、ザイデラへと向かった一行。しかし、いざ到着してカイルに状況を尋ねると病人など出ていないと言われ・・・。ザイデラ編が本格的に始動。どうやら、テンユウに渡した万能薬が色々波紋を呼んでいたようで、ザイデラ王宮に渦巻く陰謀にセイ達も巻き込まれて行くようです。まぁ、ちょこちょこザイデラ側がフォーカスされていたんでいずれやるんだろうなぁとは思ってたんですが、なんだろうこのどうしようもないガッカリ感は。多分、多くの読者が待ち望んでいたあのプロポーズ。やっとだよ~、待ってた甲斐があったと喜んでいたのに、遠い異国の王宮の陰謀のせいでまた遠のいたら、そりゃねぇ。何で自ら首を突っ込みに行くんだ、セイよ。でも、きっとこの件が片付いたら一気に完結まで持ってくんじゃなかろうかと思いたい。アニメ第二期の放送中に10巻出ると良いなぁ。評価:★★★★☆
2023.09.27
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2022年3月刊カドカワBOOKS著者:橘由華さんアルベルトの故郷であるホーク領を訪れ、2つの黒い沼を無事に浄化し、“聖女”業は一段落となったセイ。王都へ帰還した後は本業の薬用植物研究所の仕事に戻ったセイだが、ザイデラからの苗や、クラウスナー領から届いた薬草、育てたいものが多すぎて畑が足りない!と相談したら…研究所の分室が出来ました。“聖女の術”で育てられた極秘薬草などが集められ…これってもはや、聖女専用研究所では?研究三昧で新たなプレミア品まで誕生です!? ↑楽天ブックスより、あらすじ引用登場人物 セイ=聖女。元は異世界召喚されてきたOLアルベルト=王宮第三騎士団団長。 ヨハン=薬用植物研究所所長。セイの上司でアルベルトとは幼馴染。 ユーリ=宮廷魔導士団長。セイの魔法の教師も務める。ついにお待ちかねの展開が。廃鉱山跡にてゾンビドラゴンと黒い沼の浄化に成功したセイ達。一先ずは、急を要する討伐はこれで完了したと言って良い。ホーク家では宴が開かれ、郷土料理に舌鼓を打っていたセイは、殊の外ハーブ入りのソーセージがお気に入りで土産も兼ねて大量購入を決意。その祭、店主と新商品のレシピで談義したり、討伐自体は大変な思いをしたもののこのホーク領でのことは良い思い出になったのだった。王都に帰還して暫く経ち、討伐に参加することも無くなった彼女は、研究所の割り当て分の畑では育てきれない薬草をどうするか悩んでいた。相談の結果、研究室の分室設立が決定。そこで、セイの力で育った薬草など、あまり公に出来ないものを含めて彼女専用の薬草畑も作られることに。それから研究に料理にとあれこれ打ち込んでいた所、ユーリから観劇のお誘いが。彼の義父・ドレヴェス侯爵から貰った物らしい。ありがたくその日、観劇に出掛けた二人だったが、相手がある意味魔法バカのユーリなだけに色っぽい会話や雰囲気になることもない。だが、傍目には美男美女が楽しそうに会話していたと、社交界で瞬く間に噂となってしまい・・・。この噂が決意を促すことになったのか、ある日、アルベルトに誘われたセイは最高なロケーションの中、彼からプロポーズされます。いやもう、マジでここまで来るまで長かった。アニメ2期の第1弾PVでもラストにこのシーンがありましたから、ここまでやるのは確定の模様。ただ、何話目に来るか、なんですよねぇ。11話のラストに持って来て12話の半分くらいはアニオリで結婚式+エピローグが一番綺麗に終わりそうだけど。ユーリとの観劇はドレヴェス侯爵の策略であわよくば聖女を手にして更なる権力をと考えてたようだけど、彼のセイへの興味が聖女の力なので色恋に進展することも無く(苦笑)でもおかげでアルベルトも奮起したから結果オーライと言うべきか。幕間とか読むにユーリはアイラとくっつきそうな気が。評価:★★★★☆一応、恋の進展はあったけど・・・。
2023.09.26
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2021年5月刊カドカワBOOKS著者:橘由華さん幾多の功績をあげるセイに社交の誘いが舞い込み始め、パーティーに参加することになる。交わされる各領の名産品の話題から、セイ主幹の食事会はやらないのかと期待の眼差しを向けられ…様々な名産品をセイ風にアレンジして振る舞う、王宮グルメフェスを開催することになりました!?社交の申し込みはさらに増え、いつのまにか婚約話まで。アルベルトが焦りを抱き始めるなか、再発生し始めた瘴気浄化のため、セイたちは新たな地へと向かうのだが…。 ↑楽天ブックスより、あらすじ引用登場人物 セイ=儀式にて異世界召喚されて来たOL。聖女と認定されてからも普段は 薬用植物研究所の研究員として働いているアルベルト=王宮第三騎士団団長。 ホーク辺境伯の三男で希少な氷魔法の使い手。 ユーリ=セイの魔法の教師を務める宮廷魔法師団長。 テンユウ=ザイデラ国の第十八皇子。テンユウに渡した万能薬は想定通りの効果があったようで、彼の母も持ち直したとセイ宛に数多くのお礼の品が届いていました。そして、合間に入った番外編にてザイデラ側の事情も少し判明。そんな中、貴族たちの要望により王宮グルメフェスを開催することとなったセイは多忙な日々を過ごしていた。討伐に飛び回っているアルベルトとは最近あまり会えておらず、代わりに王都近辺で聖女として参加した討伐のお供は第一騎士団が担当してくれた。普段は王宮警備が主な彼らはなんというか物腰も上品でキザ男が多く、いつもと調子が違ってセイも戸惑ってしまった程。やっぱり団長さん達の方が気心が知れてる分気が楽だ。フェスも無事に終わった頃、アルベルトも王都に帰還し、久々に研究所までやって来た。新メニューを振舞い、穏やかな雰囲気を満喫する二人。王都周辺の討伐はほぼ完了し、暫くは平穏な日々が続くかと思っていた矢先、王宮から遠征要請が。討伐先はなんとアルベルトの故郷・ホーク領。国境を守る役目も請け負っているホーク辺境伯家は独自に騎士団を持ち、魔物の討伐もこなしているはず。なのに、手が回らずに聖女に来て欲しいということはかなり厄介な事態に陥っているようだった。急ぎ準備を整え、遠いホーク領へと向かったセイ達一行。アルベルトの実家・ホーク家に拠点を置き、状況を調べ始めた所、今回現れる魔物は動く死体だと言う。これはもしかしなくてもアレ?遭遇した魔物は予想通りのアンデットと言う名のゾンビで、その漂う悪臭と見た目のグロテスクさに早くもセイはギブアップ寸前。しかも、ゾンビたちは廃坑になった鉱山から続々と現れているらしい。最深部に例の沼があるなら浄化しなければならない。狭い坑道で悪戦苦闘しながら進んでいた彼らだったが、休憩時にセイが掘削跡の穴に転げ落ちてしまい・・・。あらすじではアルベルトがついに行動を起こすのか、と期待させていますが、実際はそんな展開にはなっていません。いやまぁ、初めてのハグがあったので全く進展なしと言うわけではないんですけど、これから読まれる方は、あらすじの一文は気にせず読んだ方が良いかと。おそらく、編集部に提出した初期プロットはその予定だったんじゃないかな。表紙もいい雰囲気の二人。これは読者も期待しちゃいますよ。特に前巻は団長さんの影が薄かったこともあり、アニメの放送も始まってたからさすがに巻いてくるかと思ってました。ただ、ホーク領編前編は短いながら面白かったです。親玉っぽいドラゴンも浄化して、討伐もそろそろ完了かなって所で次巻へ。この辺りのエピソードはアニメ映えしそうですが、原作はまだ終わってないのを思うに独自ENDに持ってくんですかねぇ。評価:★★★★☆
2023.09.25
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2020年9月刊カドカワBOOKS著者:橘由華さん異国・ザイデラの船長を自作ポーションで助けたり、念願の日本食材を発見したり、港町散策を満喫していたセイ。米だけじゃなく、味噌もあれば和食が食べられる!と異国への興味を強めていたセイに不穏な報告が入る。留学生としてザイデラから皇子がやってくるらしい。名目は勉学のための留学と言うが、本当の目的は、港町で特殊なポーションを持っていた人物ーつまり、セイにあるようで…?研究者の本領を発揮し、皇子と新ポーション共同開発!? ↑楽天ブックスより、あらすじ引用登場人物 セイ=異世界召喚されたOL。聖女の力に目覚め多忙な日々を送っている。アルベルト=王宮第三騎士団長。ホーク辺境伯家の三男 ヨハン=セイが籍を置く薬用植物研究所所長エアハルト=アルベルトの次兄。魔法師団副団長。 ヨーゼフ=アルベルトの長兄。軍務大臣。 テンユウ=ザイデラ国の第十八皇子。スランタニアに留学生としてやってきた今回は新キャラが登場。ザイデラ国の王子・テンユウは、とある目的のためにスランタニア王国へやって来た。表向きはアカデミーへの留学だが、明らかに聖女に会うためだろうと王宮側は警戒。聖女の容姿は外国には知られていないはず。だが、テンユウは迷うことなく薬用植物研究所を視察に現れ、セイは隠れるのに一苦労。でも結局、数日後にはバッタリ遭遇してしまったのだった。こうなれば、聖女と言うことを隠し通し、一研究員として接しようとできるだけ自然に装っていたのだが、ある日、彼の口からこの国への留学目的が語られた。テンユウの母が不治の病にかかってしまい、それを治すためのポーション制作を聖女に頼みに来たのだと。セイランからあの少年を直したポーションの話を聞き、それらしい理由を付けてやって来たらしい。母親の病気となると流石に力になってやりたい気持ちになり、どんな病にも効果があるポーション作りに着手し始めたセイ。しかし、思っていたよりも作業は難航。研究が暗礁に乗り上げかけた時、アルベルトがセイに持ってきた土産がヒントを呼び・・・。リンゴと蜂蜜というと、どうしてもバーモ〇トカレーを思い出してしまいますが、確かになんか体に良さそう。かくして、試行錯誤の末に出来上がったポーションは万能薬としての効果を多大に発揮し、テンユウの母を救うのでした。メインはこのテンユウのエピソードでしたが、裏では幕間と言う形でセイの結婚話に気が気ではないホーク家三兄弟のお話も進行。気付けばライバルてんこ盛りじゃ、団長さんも大変だ。そもそも、二人の仲が進展しないからこういう事態になってるわけで、いい加減相手のペースに合わせてばかりせず行動に移すべきですぜ。一方、国王や宰相、文部大臣のアシュレイ侯爵たちは二人の結婚を歓迎しているようで。まぁ、上層部としては聖女は瘴気を浄化し続ける稀有な存在。国に存在してくれているだけでありがたいので、好きな相手と結婚して永住してもらう方がなんぼか得というもの。それが辺境伯家の三男なら申し分ないということなんでしょうな。そして、この6巻には今までの店舗別特典だったミニ小説が数本収録されています。本編がじれったい分、団長さんとのミニ小説エピソードは糖度が高め。評価:★★★★☆
2023.09.24
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2020年2月刊カドカワBOOKS著者:橘由華さん日本での知識を活用し、様々な商品開発をしてきたセイは、ついに自作の商品を取り扱う店を持つことに。視察のために港町に向かうと、予期せず探し求めていた食材と出会ってしまう! 米や味噌、懐かしい味との再会にセイの料理欲も大爆発! 商品を取り扱う貿易船の人達とも仲良くなり、長旅の助けになる保存食を作ったり、お料理スキルを存分に発揮しちゃいますっ。そそんななか、魔道師師団長ユーリが、セイの料理には特殊な効果があると気づき……? ↑楽天ブックスより、あらすじ引用登場人物 セイ=異世界召喚されたOL。 聖女としての力を持ち、いよいよ正式にお披露目が決まった。 アルベルト=第三騎士団団長。辺境伯家の三男で女嫌いとして有名。 ヨハン=アルベルトの幼馴染で薬用植物研究所所長。 ユーリ=セイの魔法の師匠の魔法師団長。 アイラ=異世界召喚に巻き込まれた少女。セイを姉の様に慕っている。 エリザベス=愛称・リズ。侯爵令嬢でセイとアイラの友人。セイがこの世界にやって来て以来、自分の為に作って来た化粧水や料理の数々。特に化粧品に至っては口コミにより貴族達の間で爆発的大ヒットとなっていた。正に5割増しの性能恐るべし。ヨハンから委託ではなく、自分の店を出したらどうかと薦められたセイは、助手となる人物を紹介されて、化粧品事業を興すことに。身辺が落ち着いてくるともう一つの趣味である食への探求がしたくなる。かねてよりセイはアイラともよく話していた。ごはんやみそ汁、煮物が食べたいと。元よりこのスランタニアはメシマズな国で、暫くは口に合わずに激やせしたほど。豊富なハーブのおかげで前の世界の料理に近い味を出すことには成功したが、それは洋食メニューに限ってのこと。考えたセイは、異国なら似たような食材があるのではと視察と称して港へ。海産物は仕入れられそうだけど、問題は醤油や味噌か。そして一番欲しいのは米。彼女は持っていたポーションで大怪我をした少年を助けた縁で、貿易船の責任者・セイランから希望の品を入手することができた。予想通り飽くまで類似品にはなるが、これで一先ず考えていたメニューは作れるはず。ほくほくしていたセイではあったが、もうすぐ王宮で聖女のお披露目があると聞き、出来れば目立ちたくない彼女は憂鬱。国王の考えで聖女を利用する者達を避けるため、今までは上層部にしか正体を明かしていなかった彼女だったが、この度いよいよ全貴族にその存在を知らしめることになったのだ。お披露目後は大規模な王家主催の舞踏会まであると言うし気が重い。エスコートは以前からの約束通り、アルベルトに頼んだが、実はセイの存在が知られること=その夫の座を狙う者たちの争奪戦が始まると言うことで・・・。後に続くザイデラ編の導入回となっています。聖女をやりながら研究所でポーションを作り、更に隙間時間で制作していた化粧品がバカ当たり。金持にはなったけど和食が食べたいんじゃ~~と、行動したセイは結果米と味噌醤油をGETすることに成功。混ぜ寿司を作ったらユーリにも大うけで、彼の鑑定スキルで彼女の料理にもポーション同様、特殊効果があることまで判明します。元々、セイの料理にバフ効果があるのは知られていたんですが、和食は更にまた別のバフがあるらしい。研究したいので、他にも色々作ってほしいと頼まれるも、材料にも限りがある。そうそう希望にはこたえられそうにない。なわけで、この巻から料理話が増えまして初見時は内容がシフトチェンジしたのかと(^_^;)でも、大筋自体は一応動いてましてアルベルトとの関係も徐々に変化。お披露目により、存在を明らかにされた聖女の夫の座を狙う貴族の次男&三男たちからの求婚が殺到。家を継げない彼らにはそりゃ魅力的ですよねぇ。将来的にセイは大公くらいにはなりそうだし。セイのペースに合わせていたアルベルトもついに心を決めるのでした。評価:★★★★☆
2023.09.23
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2019年5月刊カドカワBOOKS著者:橘由華さん“聖女の魔力”が発動可能になったセイの次のミッションは、貴重な薬草が群生する森の浄化だった。筋肉自慢の騎士団や傭兵団に守られ安心しながら森を進んでいると、現れたのは、物理攻撃無効の『あの』モンスター!? 宮廷魔道師団に援軍を要請し、セイは討伐のための準備を着々と整えていく。携帯食を作ったり、薬草を育てたり……って違う、これは趣味だったわ。ともあれ、準備は万端! 心強い援軍とともに、聖女パワーで枯れゆく森を救いに出発! ↑楽天ブックスより、あらすじ引用登場人物 セイ=異世界召喚されたOL。聖魔法の才に秀でて数々の功績を立てたこと により聖女に認定された アルベルト=第三騎士団団長。命の恩人であるセイに想いを寄せる ユーリ=魔法師団長。セイの持つ聖女の力に興味を持つ アイラ=異世界召喚に巻き込まれた女子高生。魔法師団に入団したレオンハルト=クラウスナー領を守る傭兵団団長。 コリンナ=クラウスナー領主に仕える薬師クラウスナー編完結巻です。セイ達を追いかけてクラウスナーにやって来たユーリ。入団したばかりのアイラまで無理矢理連れてきており、彼らも討伐に参加することになった。物理攻撃がほとんど効果が無いスライムが多数現れ、その対処法は魔法しかない。ユーリたちの参加は頼もしいのだが、懸念事項も。レオンハルトが耳にしたというユーリの異名・灰燼の悪魔とは。ユーリは確かに素晴らしい魔法の才の持ち主で、今回も活躍してくれるであろう。だが問題はその火力であった。大威力の攻撃魔法で希少な薬草の生息地である森を灰にしなければいいのだけれど。一応、ユーリには出来るだけ自重してもらえるように頼み、準備を整え討伐へ。先日、スライムたちの出現により撤退を余儀なくされたが、今回はユーリたちの参戦によって、取り敢えずは順調に思えた。だが、森の奥に進むごとに強い魔物たちは出現。セイとアイラは援護よりも回復に回ることが多くなり、段々と追い詰められていった。けが人も増え、背に腹に変えられぬとセイはユーリに大威力の攻撃魔法の使用を許可。周囲の魔物が一掃されたことで聖女の術を発動することが出来て、浄化は完了。しかし、ユーリの火炎魔法・インフェルノは森を跡形もない焼野原にしてしまい・・・。アニメ第1期最終回に当たるエピソードですね。原作のエピソードをかなりすっ飛ばした展開でしたが、やっぱりロマンス的な面はアニメの方が上かなぁ(苦笑)逆に私は先に小説を読んでたんで、アニメの展開の方にに驚いた口ですが、発動条件と言い、いくら鈍くてもこの時点で友達以上恋人未満くらいの関係になっていても良いのではと思いました。これも続刊が決まった弊害なんでしょうかねぇ。おそらく、二人の結婚をラストに持って来たいんでしょうかね。それはさておき、焼け野原となったクラウスナーの森は再生まで時間がかかりそうなのは明らか。瘴気は浄化されたとはいえ、薬草の聖地としてはかなりの痛手でした。コリンナやレオンハルトの心境を思うと何ともやるせない。セイは聖女の術の祝福で森の修復を試みます。ヒールで欠損した腕を復元したことのある彼女ですから、出来るんだろうとは思いましたけど、まぁ聖女の術の効果は相変わらず凄い。見事に森は再生を果たしたものの流石に魔力切れを起こして昏倒した彼女をお姫様抱っこで運ぶ団長さん。進展が無いとレビューでも毎度愚痴られる二人でしたが貴重なラブラブシーンとなりました。いやもうホント、セイも早よう自覚して~。クラウスナー編も無事に終わり、この4巻には登場人物たちのミニエピソードが何本か収録されています。団長さんのお話は本編より若干糖度高め。彼の次兄・エアハルトさんのお話も。このエアハルトさん、出番自体は少ないけどユーリに振り回されてる苦労人で結構好きなキャラです。評価:★★★★☆
2023.09.22
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2018年10月刊カドカワBOOKS著者:橘由華さん奇跡的な効果をもたらす金色の魔力を発動したため、とうとう本物の聖女と認識されてしまったセイ。だがその“聖女の魔力”がどんな条件で発動したのかはわからないまま。そんなセイに、薬草の聖地への遠征依頼が舞い込む。薬師に弟子入りしたり、傭兵団長に気に入られたり、薬膳っぽい料理を作って振舞ったり、遠征を楽しみながらもポーション作りに精を出しているうち、彼女は聖女に関する、ある手記を見つけ…? ↑楽天ブックスより、あらすじ引用登場人物 セイ=異世界召喚されたOL。様々な奇跡を起こし聖女として認められる。 アルベルト=王宮第三騎士団長。辺境伯の三男で希少な氷魔法の使い手。 アイラ=セイと一緒に異世界召喚された高校生。魔法師団に入団した。 ユーリ=魔法師団長。類稀な魔法の才を持つレオンハルト=クラウスナー領主に雇われている傭兵団団長。 コリンナ=クラウスナー領主に仕える薬師。物語は第二部に突入。召喚されてから1年程経ち、変わらずセイは訓練を続けていたが、聖女の術の発動条件は不明のまま。そんな彼女に遠征依頼が。王都から離れた薬草の聖地・クラウスナー領に魔物が多数出没しているそうで、瘴気の濃さからあの沼が発生しているのではと推測された。実際、王都から離れた地ほど被害は甚大で、出没する魔物のレベルは高い。クラウスナーは希少な薬草が数多く自生している。だが、瘴気のせいで近年は不作となり、材料不足でポーションの制作にも支障が出始めていた。怪我や病気治療はポーション頼みのこの国にとっては由々しき事態。王家からの正式要請でセイはアルベルトが率いる第三騎士団と共にかの地へ赴いた。道中に立ち寄った地でも魔物による被害に見舞われており、どこも騎士団による討伐を待っている状態だった。クラウスナーが優先されたのは飽くまで薬草の聖地であるからに他ならない。地方に行くほど追い詰められている各地の現状にセイは胸を痛めた。クラウスナー領に到着したセイは、アルベルトが調査に行っている間、優秀な薬師であるというコリンナの師事を受けることに。領主に雇われていると言う傭兵団団長・レオンハルトとも親しくなり、ポーションを作りながら討伐に備えていた。ある日、コリンナから手記を手渡されたセイは、それが先代の聖女によるものと知り驚愕。代々の聖女の記録は秘匿されており、あったとしても当たり障りのないことしか記載されていないものがほとんど。期待して一通り読んでみたけれどどうにも抽象的過ぎる。でも、ちょっと気になる一節が。そんな折、アルベルト達が調査中に魔物に襲われ多数の怪我人を出して戻って来た。頭から出血した彼の姿を見て焦ったセイは無意識に聖女の術を発動し・・・。クラウスナー編開幕です。先代聖女はクラウスナー家の出身だったと判明(但し、いつの時代の聖女かは言及されておらず)アニメだと10話と11話に当たる内容ですが、何せノベルス2冊分を3話で収めているので相当エピソードが削られています。パスタ作りなど領主一家との交流場面はばっさりカット。その分、セイとアルベルトの関係に焦点を絞ってた感じ。ですが、アニメから原作小説を読み始めた方は、二人の仲があまりにも進展していないので驚くかも。しかし、一応この3巻にてついに聖女の術の発動条件が判明。それは、アルベルトを思い浮かべること。彼女はこれで自由に術を使えるようになったとホッとするも、かなりの羞恥心も味わうことに。実は、これが彼への恋心だと自覚してないんですよ、驚くことに。好意を持ってるのは確かだけど、恋ってよく判らない。前の世界では喪女だった弊害が。これは前途多難ですよ、団長さん。彼もセイのために裏で色々尽力している場面もあったりするので、ユーリとか濃いキャラに色々持ってかれがちだけどやっぱりヒーローなんだよなぁ。評価:★★★★☆
2023.09.21
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2017年9月刊カドカワBOOKS著者:橘由華さん度重なる活躍で聖女疑惑を掛けられてしまったセイ。なんとかバレずに済んだけれど、監視付きの王宮で、本格的に魔法を学ぶことになってしまう。さらには、スパルタ講師のお眼鏡に適いすぎて、実戦訓練に連れて行かれることに…。「貴女には傷一つ付けさせません。私が守ります」ってそれ、“研究に必要な貴女には”って意味ですよね!?安心安全簡単な森だから、なんてヤバいフラグが立ちまくっている実戦訓練がそのまま終わるはずもなく…!? ↑楽天ブックスより、あらすじ引用登場人物 セイ=異世界召喚されたOL。後に聖女と判明。アルベルト=王宮第三騎士団団長 ヨハン=薬用植物研究所所長 ユーリ=聖女召喚儀式を行った魔法師団長 アイラ=聖女召喚儀式に巻き込まれた女子高生エリザベス=愛称・リズ。セイの友人の侯爵令嬢。 カイル=スランタニア王国第一王子でアイラの後見人顔見知りの騎士団員の欠損した腕を復元したばかりか、復帰が難しそうな重傷者の怪我を全て治療したセイ。アイラではなく彼女こそが聖女ではないかと一躍時の人に。潜在能力を鑑定できると言う魔法師団長・ユーリが目覚めたことで、二人の鑑定が行われた。結果は公にされることは無かったが、国王にはセイが聖女で間違いないだろうとの報告がされ、騒動を恐れて静観していた王家もついに動いた。セイを国賓として扱い、第一王子カイルの無礼も父親である王から正式に謝罪され、セイは聖女として扱われるように。これまでの貢献の褒賞として、魔法の勉強と禁書庫の出入りの許可を貰った彼女は、ユーリに師事し、そう遠くない討伐参加の為の訓練を始めた。だが、使える魔法は増えたものの、肝心の瘴気を浄化し、祝福の力を与えると言う「聖女の力」はいくら訓練しても発動しない。禁書も調べてみたが聖女に関する項目は少なく参考になりそうにない。焦りも見え始めた頃、忙しさにかまけて、前の世界を思い出すことも少なくなり、如何に自分が今の環境や知り合った人々を大事に思っていることを実感した時、聖女の力が発現。目の前にあった薬草畑に祝福を与えることに成功したのだった。しかし、かの力はその後一向に出すことは出来ず、ついにセイに聖女としての出動が命じられた。アルベルトの率いる第三騎士団と、ユーリたち魔法師団。かつてないほどの瘴気と魔物の数に追い込まれ、アルベルトが危機に陥った時、あの時とは比べものにならないほどの聖女の力が発動し・・・。聖女の力を発動すべく四苦八苦しているセイを横目に、アイラとカイルたちの方のエピソードも幕間として挟まれ、彼らの事情が浮き彫りになっていきます。アイラは、母親の我が強すぎて波風を立てたくなくて母の言うがままに生きて来た。そんな彼女が異世界召喚され、頼れるのはカイルのみ。彼に言われるまま聖女として行動していたものの、まだ学生と言うことで学校に編入したら、カイルとその取り巻きにちやほやされていると令嬢達に敬遠され孤立する始末。リズだけは気に掛けてくれたが、彼女との接触もカイルが嫌うせいで友達も出来ない。そんな雁字搦めな状況下、もう一人の召喚者のセイが聖女として頭角を現し始めた。そりゃ不安になるよね。カイルの方は弟が優秀なせいで長子と言えど王位を継げるか実は微妙な立場で、聖女召喚に躍起になったのも功績を挙げるためでした。何とも不安定な状況下、ついにセイが大規模な瘴気の浄化に成功。アイラは聖女ではなかったと判り、カイルが選んだ決断は。この辺のカイルの真意はアニメの方が判りやすかったと思います。と言うか、アニメはスタッフにカイルがお気に入りの人でもいるのか、原作の補完がされてた印象。作者さんも言っていましたが、カイルとアイラは俗にいうザマァキャラで、本当は断罪される予定だったそうです。でも、アイラも作中そこまでのことはしていないので読者さんの希望もあり路線変更したと。おかげでカイルも芋づる式に助かったという。ので、若干1巻の状況と矛盾点があるのはそのせいで、ん?と思ってもスルー案件です。カイルはセイへの無礼や無用な混乱を招いたとしてアイラの後見役を離れ謹慎処分。アイラは魔法に興味があることから魔法師団の入団を考えており、セイやリズとも友人関係となって2巻は終了。アイラが何故召喚に巻き込まれたかは謎のまま。同じマンションと言うわけでもないようだし、単にザマァポジとして用意したキャラだったからで、特に意味深な理由は無さそう。まぁ、後からいくらでも都合の良いよう設定作れそうですしね。初見時はこの2巻でセイもアルベルトとの仲が進展するかなと思いきや、物語が続くことになって気になる人止まり。内容的には第一部完と言ったところ。アニメで言うと9話までのエピソードとなっています。評価:★★★★★個人的には内容的に2巻が一番好きです
2023.09.20
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2017年2月刊カドカワBOOKS著者:橘由華さんどこにでもいる、ちょっと仕事中毒な20代OL・セイは、残業終わりに異世界召喚された。…でも、急に喚びだした挙げ句、人の顔見て「こんなん聖女じゃない」ってまさかの放置プレイ!?王宮を飛び出し、聖女の肩書きを隠して研究所で働き始めたセイだったが、ポーション作りに化粧品作り、常識外れの魔力で皆の“お願い事”を叶えるうち、どんどん『聖女疑惑』が大きくなってしまい…。聖女とバレずに夢の異世界スローライフを満喫出来るか!? ↑楽天ブックスより、あらすじ引用登場人物 小鳥遊聖(セイ)=聖女召喚儀式で異世界召喚されたOL アルベルト=王宮第三騎士団団長御園愛良(アイラ)=セイと共に異世界召喚された女子高生 ヨハン=セイが身を寄せる薬用植物研究所所長 ジュード=セイの先輩職員エリザベス(リズ)=セイの友人の侯爵令嬢何となく記事にしそびれていたのですが、再来週からアニメの第二期シリーズが始まるので、この機会に書いて行こうかと。ジャンルとしては異世界召喚+聖女。異世界転生とよく間違われますが、飽くまで召喚です。自他共に認めるワーカホリックなOL・小鳥遊聖はいつものように残業帰りした夜、自宅にて異世界召喚されてしまった。周りを見渡すと成功だ!と大喜びしているローブ姿の者たち。状況を掴めずにいると、身形の良い赤毛の美少年が、セイと同じく茫然と座り込んでいる高校生らしき少女に「聖女として歓迎する」と声をかけどこぞへ連れて行ってしまった。どうやら、この儀式とやらで召喚されたのは自分だけではないらしい。だが、同じ立場なはずなのにあの少年はセイに見向きもせず放ったらかし。まさか完全に無視された?仕事で疲れているところに、訳も判らず異世界召喚されてまさかのガン無視とは、さすがに腹に据えかねて元の世界に返してくれと頼んだが、この召喚、一方通行のようなもので、現状帰還方法は無いとのこと。一先ず、文官が窓口となりセイの身柄は保護されることとなった。彼女達が召喚された異世界の国・スランタニア王国は、近年魔物と瘴気によってかつてない危機に瀕しているという。本来ならば定期的に国内に現れる「聖女」が瘴気の浄化をしていたのだが、未曽有の危機だと言うのに一向に現れる気配が無い。騎士団が討伐に赴き処理しているものの、このままでは1年もつか。そこで過去の文献を調べると、過去に一度だけ今と同じ状況に陥り異世界から聖女を召喚。彼女の力によって浄化は成されたとの記載が。そこで実行されたのが今回の召喚だったのだ。成程、長老の説明によってこの国の事情は理解した。だが、儀式は成功したものの二人も召喚されるとは想定外だったようで、二人とも聖女なのかはたまたどちらか一方なのか確かめようもない。一応、鑑定できる者がいるらしいのだが、儀式で魔力を使い切り昏倒中とのこと。あの少年(後に王子と判明)の態度によって、セイを怒らせ、出て行くというのを何とか宥められて王宮で厚遇を受けてはいるが、どうにも暇でしょうがない。散歩を薦められて偶然薬用植物研究所に足を踏み入れたセイはそこで知り合ったジュードと意気投合。前の世界でもハーブが趣味だった彼女は、研究所の職員として働くことに。そこでポーション作りを習得したセイは、自らが作るポーションに5割増しの効能があることに気付き・・・。これが1巻の序盤に当たるお話です。セイが手掛けるポーションにどうしてここまで効能があるのか。実は王子が連れて行ったアイラではなく、セイの方が聖女だったからに他なりません。彼女も徐々にそうじゃないかと気付き始めるんですけど、聖女となると色々面倒で柵も多そう。出来るならのんびり暮らしたい。そう考えていたけれど、ある日彼女に転機が。討伐に出ていた第三騎士団の団員達が帰還。数多くの死傷者を出し、中でも団長のアルベルトはサラマンダーと交戦したとかで半分焦げて虫の息。誰もがその死を覚悟した時、彼を助けたのはセイが作ったポーション。回復したアルベルトはセイに感謝し、彼女に想いを寄せ始めます。その間、侯爵令嬢のリズとの出会いや、セイに属性付与の才があることが判ったり、段々と周囲にその非凡さが知られるように。止めは、アニメのキャスト陣も驚いたと言う覚えたばかりのヒールで顔見知りの騎士団員の欠損した腕を復元するという偉業を成し遂げた所で1巻は終わり。アニメだと4話までのエピソードとなっています。いやはや、流石は聖女、ヒールの効果も桁違い。物語自体はセイの一人称で展開。(幕間と言う形で第三者目線のエピソードも有ります)内心で愚痴ってたり結構本音が明け透けなこともあってコミカライズ版と比べるとセイの性格は好き嫌い分かれるかも。文体自体は読み易いと思います。力が発現していくうちに聖女としての覚悟もせざるを得なくなるわけですが、そんな彼女を支える頼もしい仲間たちも続々と登場。この1巻ではアルベルト、ヨハン、ジュード、リズ。男性が多いせいで逆ハーものと勘違いされてたりしていましたが矢印は一人にしか付きませんからご安心を。ので、恋愛でごたつくのは嫌という方にも安心できる内容かと。評価:★★★★★1巻と2巻は本当に面白いです。
2023.09.19
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