王道ロマンス小説にハマったので感想ブログを作ってみた

一夏5413

ラノベ好きが乙女系小説にドハマり。少しでも興味を持ってもらえたらとブログを開設してみました。女性向けのライトノベルの感想も上げていこうと思います。ヴァニラ文庫、密猫、ジュエル、ティアラ文庫、ベリーズ文庫＆マカロン文庫、ロイヤルキス文庫等。女性向けラノベは現状ではビーンズ文庫とスターツ出版文庫が多いです。

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2022.07.27

異世界いちゃいちゃファンタジー　勇者さま！　はずれガチャ魔法使いなのに溺愛しすぎですっ！

カテゴリ：ジュエルブックス

２０２２年５月刊
角川ジュエルブックス
著者：すずね凛さん

異世界召喚されたら大好きなソシャゲの世界！？しかも推しキャラ勇者のパーティに！専属ヒーラーとなるも無能でお荷物？…と思いきや実は私にベタ惚れで！？「私は君を一人の女性として愛している」勇者のチカラを引き出せるのは私とのＨ！？濃厚に愛をかわして、すっかり恋人同士に。魔王討伐も果たして、ハッピーエンド…のハズがいじわる王女からの横恋慕！？相手は王女様。きっと私は捨てられる！けれど勇者が結婚相手に選んだのは…！？

　　　　↑楽天ブックスより、あらすじ引用

登場人物
　　星川夏蓮＝２１歳の看護師。内気で大人しく自分に自信がないせいで恋愛経験
　　　　　　　もゼロ。同僚からも馬鹿にされていたが、ある日スマホアプリゲー
　　　　　　　ム「ロマンスファンタジー」の世界に召喚される。
エドヴァルト＝ゲーム「ロマンスファンタジー」に登場するキャラクターの一人。
　　　　　　　役職は『勇者』
　　　　　　　魔王討伐に必要なサポート役として、夏蓮を召喚したが、回復術以
　　　　　　　外からっきしな彼女を気に入り、恋に落ちる。
　ポランタン＝小型犬の様な外見の妖精種。
　　　　　　　怪樹に食われかけていた所をエドヴァルトに救われ、旅のメンバー
　　　　　　　に加わる。
　ビルギッタ＝ユーリアフィ王国王女。エドヴァルドに一目惚れし、ポランタンに
　　　　　　　命じてその動向を逐一報告させていた。
　　ベンゲル＝魔王。夏蓮が持つ稀有な魔力に目を付け、彼女を浚うがエドヴァル
　　　　　　　トによって倒された。

異世界トリップものです。
あらすじでもう、終盤までの展開バラされてて角川さん相変わらずだなぁ。

ヒロイン・夏蓮は早くに両親を事故で亡くし、父方の叔母に引き取られた。
が、叔母は引き取ったのは父たちの保険金目当てと言って憚らず、当然ながら夏蓮は蔑ろにされ続け随分と肩身の狭い思いをしながら育った。
おかげで自己主張も下手で内気な彼女は、大人になり看護師と言う職に就いても人付き合いすらおぼつかない。
同僚からも相手にされず、殊更キツイ作業ばかり押し付けられる日々。
今日は無理矢理合コンの数合わせに引っ張り出されて渋々参加したものの、気の利いた話も出来ずに、トイレに立った際、男性達が自分をハズレと話しているのを耳にしてしまった。
ショックを受けはしたものの、本当の事だから仕方ないと唯一の楽しみであるアプリゲームを起動させた夏蓮は推しキャラ・エドヴァルトをうっとりと眺めた。
さっさと帰宅してゲーム世界に浸ろうと思っていたら、合コン参加者の男性に声を掛けられた。
グイグイ来る彼にどう断ろうと考えながらふと見まわすといつの間にかラブホ街。
ハズレと話題にしながら大人しそうなので楽に連れ込めると思ったらしい。
必死に抵抗して踏ん張っていると、彼女の耳に聞こえて来たのは聞き覚えのある召喚の呪文。光に包まれて目を開けるとそこにいたのは大好きなエドヴァルトではないか。

彼が言うには夏蓮は召喚されて来たようだが、まさか自分が「ロマンスファンタジー」の世界にいるなんて俄かには信じられず思わず頬をつねってみたけれど普通に痛い。
と言うことは夢ではないのだろうが、自分の出で立ちも変わっている。一見すると魔法使いのようだ。
エドヴァルドは攻撃力は高いがＨPが低く打たれ弱いと言う弱点がある。夏蓮もそこをカバーすべく回復役のレアキャラ狙いでガチャを引こうと考えていた。
まさか、自分がその回復役である魔法使いになって召喚されるとは夢にも思わなかったが。
とは言え、大好きな彼に魔王討伐の旅に付き合って欲しいと言われれば吝かでない。
その後、二人はユーリアフィ王国を訪れ、国王から魔王討伐命じられた。
王国には大勢の勇者たちが集められ、その中の誰でも良い、とにかく魔王退治をしてこいと言う。
褒賞は爵位と属国の一つ、そして美しいビルギッタ王女との結婚。
広間の勇者たちは色めき立っていたが、涼しい顔のエドヴァルトを見て夏蓮は内心複雑だった。
他の褒賞はともかく、王女様との結婚となると。
だが、エドヴァルトは優者として名を上げ、いい暮らしをしたいらしい。
俄然やる気になっている彼の気分に水を差す野暮は出来ず、王国から遠い氷河の山にいるらしい魔王退治に二人は旅立ち・・・。

このすぐあと、妖精種ポランタンがメンバーに加わり、一気ににぎやかになる道中。
エドヴァルトとも良い雰囲気になって来たのは嬉しいが、魔王を倒したら彼は王女様と結婚してしまうのだ。関係が深まっていく毎に不安も募り、夏蓮が魔王に囚われたりとハプニングはあったものの、３人力を合わせて、何とか魔王を撃破。
エドヴァルドは正真正銘の勇者に。
約束の褒賞を貰えることになったのだが、彼は王女との結婚を拒否。
プライドを傷つけられた王女と娘可愛さに国王も大激怒。エドヴァルトは立場が悪くなってしまいます。
夏蓮はこっそり彼のもとを去って身を引くつもりだったけど、結局彼は全ての褒賞を辞退して彼女の後を追い、また新たに手柄を立てればいいと気楽に話します。
実は褒賞辞退で相当マズイ立場に追い込まれかけてたらしく、結局王女が折れて国王にとりなしてくれたのだそうだ。
エドヴァルトに一目惚れし、ポランタンをスパイにして密告させてたりと、やることが姑息な王女だったが、本気で彼が好きだったのだろうと思えば嫌いになれない。
そのポランタンも王女の元を離れて新たな冒険に付き合い、別の地でエドヴァルトは見事に手柄を立て小国だが国を貰って夏蓮と結婚。
最後まで仲睦まじく暮らしていたとポランタンが昔話風に語ってお終い。

内容としてはファンタジー+ラブコメ+エッチって感じ。
ヒロインがゲーム世界で生き生きしてるのを思うと、現実世界はさぞ生き難かったんだろうなと。
親とも死に別れてるし、未練もないのだから当然か。
推しキャラと愛し愛され添い遂げるなんて、そりゃ究極のハッピーエンドですわ。
二人が亡くなって数百年後も一人生き残ってたポランタンがかつての冒険譚を村の子供たちに語り、その夜しんみりしてるシーンでなんかじんわり来ちゃいました（ほんとに最近涙もろい）
魔王がただのスケベ親父で、お約束（？）な「あ～～れ～～」な場面もあったり、結構盛り沢山なお話でした。

評価：★★★★☆

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