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2022.10.29
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カテゴリ: ヴァニラ文庫

2022年9月刊
ヴァニラ文庫
著者:佐倉紫さん
修道女見習いから自分そっくりの王女の身代わりに、隣国の王オーガストに嫁ぐことになったティアナ。結婚前夜、庭園で転びかけた彼女を助けてくれた騎士がまさかのオーガスト本人だった!?「大丈夫だ。素直に快感に身をゆだねてごらん」二人の日々を重ねるたび、誠実な彼に惹かれるけれど、好きになるほど自分が偽物であることが苦しくなって…!?


登場人物
 ティアナ=元孤児の修道女見習。自分と瓜二つの王女・フリーデに懇願され、彼
      女の身代わりでオーガストに嫁ぐ。
オーガスト=ユールベスタス王国の国王。嫁いで来たティアナの人柄を気に入り溺
      愛する。
 フリーデ=アマンディア王国の王女。ティアナとは瓜二つ。
  ダーナ=フリーデの乳母で侍女。
  ラモン=フリーデの護衛騎士。

アマンディア王国の片隅にある修道院にて修道女見習をしているティアナは、この国の王女であるフリーデのそっくりさんとして有名だった。
王女に似ている修道女(見習い)制作のワインや小物は大人気で、併設されている孤児院の運営費として大いに役立っている。
ティアナはまだへその緒が付いている状態でこの孤児院の前に捨てられていた。
成人したらこのまま正式に修道女になろうと考えていたある日、巡礼中だと言う件の王女・フリーデがこの修道院を訪れた。

実際に見てみると本当に王女はティアナと似ている。
他人の空似とは思えないほどに。
フリーデはティアナに自分の身代わりを務めて隣国へ嫁いで欲しいと告げた。
これ程似ているならフリーデとして輿入れしても先方は気付かないだろうと。
王女はこれを頼むために婚礼前に巡礼がしたいとこの田舎町までやって来たのだった。
思ってもみない申し出に、いくら王女様からの頼みでも流石にティアナは速攻で断った。
結婚は神聖なもの、それに相手側にバレたらどうする。

しかし、フリーデは毎日のように彼女の元を訪れ、頼み続けた。
よくよく話を聞くにどうやら王女には将来を誓った者がいるらしい。数々の武功を立てた騎士で、一国の王女が降嫁するにも申し分ない人物なのだが、父に話す前に隣国の王との政略結婚が決まってしまったとのこと。
フリーデは焦り嘆き悲しみ、そんな折に自分と瓜二つの修道女の存在を耳にした。
きっと藁にもすがる気持ちでここまで来たのだろう。フリーデとその恋人の護衛騎士ラモンの姿を見て、お人好しなティアナは折れ、ついその頼みを引き受けてしまったのだった。

フリーデの侍女・ダーナにティアナに貴婦人としての教育を急ピッチで施された。フリーデはラモンと共に国を出るつもりだと言う。
幸い読み書きはマスターしており、バザー用の小物作りの経験から刺繍もお手の物。
問題は立ち居振る舞いとダンスなのだが、流石にこれは付け焼刃では難しい。
あれよあれよという間に日数が経ち、いよいよ輿入れの日。フリーデたちは既に旅立っており、二人の幸福を祈りながら、フリーデとして隣国・ユールベスタスへやって来たティアナ。

国王・オーガストは多忙で初日の顔合わせに現れなかったが、その夜、意外な場所での初対面となった。元々いくつもの国が合併されて出来たこのユールベスタスは国政がまだ安定していない。
それでもオーガストはかなり優秀な人物で国民からの人気も高いと聞く。
いざ会ってみると秀麗な面立ちに思わずティアナはときめいた。
オーガスト自身も可憐なティアナを気に入り、政略婚とは言えども夫婦仲良くやっていきたいと告げた。

彼は王妃はお飾りなどではなく政治にも参加すべきと、ティアナに会議の場にも参列させた。
難しい事案も多かったが、長年の経験を生かして慈善事業なら手伝えることもあるだろうと積極的に動き、多くの貴婦人たちを味方につけて精力的に活動をした。
オーガストとの関係も良好で、ティアナは王宮の侍女たちからも多くの支持を受けている。
だが、ふとした際に悲しくなるのは愛しい彼からフリーデと呼ばれること。
自分は本当は王女ではなく孤児の修道女見習だと知られたら。
そんな不安な想いを抱えていたある日、フリーデにそっくりな少女が奴隷市場で保護されたと一報が入り・・・。

奴隷市場摘発に乗り出していたオーガストが偶然にも人買いに騙されて売られかけたフリーデを見つけたことから騒動になるんですけど、これを勘違いした高官たちがティアナ偽物だと投獄すると言う暴挙に出ます。そもそも、この件は王妃の人気をよく思わない連中の早とちりに巻き込まれたってオチ。
すぐにオーガストに救い出され、ティアナはフリーデと再会。
ラモンが病を患い薬代を稼ごうとした所を人買いに騙されて売られかけたと言う経緯らしく、この日に摘発が入ったのは本当に幸運だった。
そして、オーガストに身代わり婚のあらましを全て白状することに。
でも、オーガストはティアナに心底惚れていたのと、侍女たちや高位貴族の夫人たちの後押しもあって、フリーデではなくティアナとして嫁ぎ直すことを提案されます。
公爵夫人辺りの養女になれば問題ないでしょと皆で策を巡らせていると、今まで傍観していたダーナが話したのはティアナの出生の秘密。
実は彼女はフリーデの双子の妹だと言うのです。

まー、これだけ似てれば多分そうだろうとは思ってました。
ダーナとティアナの出会いの反応とか。
ティアナだけが捨てられたのは理由があって、アマンディア王国王妃が死の間際に願った事らしい。
王妃は姑である皇太后からパワハラとモラハラでそれはそれは苛め抜かれ、終いには双子は不吉として片方を処分されかねない状況だったため、ティアナを手放したというのが事情。
そこで娘に会いに訪れていたアマンディア国王に全てを語り、ティアナは正式に第二王女として発表されます。
誓約書はフリーデと結婚したことになっているのでオーガストはバツイチ扱いになるも、フリーデがラモンの元に降嫁しやすくなるとして、この政略婚のやり直しが決まったのでした。

王女さまがティアナにした頼み事は見ず知らずの他人にする事じゃないよなぁとは思いました。だって結婚ですよ?
そっくりさんに押し付けようとか虫が良すぎる。
とは言え、最後は生き別れの姉妹だったと判るんですけど、これ、オーガストがティアナを気に入っていなければとんでもないことになってたような。
ティアナに人を惹きつける才があったればこその幸運だった気がする。
正直、フリーデのことは最後まで好きになれなかった。
それにしても、アマンディア王国の皇太后は人でなし過ぎる。
元をたどればそもそもの諸悪の根源はこの人なんだよなぁ。

特に山場の無いお話な印象だったけど、ザ・王道なストーリーだったとは思います。
今生きてる人達が幸せならそれで良し。


評価:★★★★☆





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最終更新日  2022.10.30 21:26:31
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