王道ロマンス小説にハマったので感想ブログを作ってみた

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2023.02.21
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2021年3月刊
ミーティアノベルス
著者:かのんさん

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「私はもう殿下なんて愛さない! あんな浮気者、もう、愛してなんてやるものですか!」
公爵令嬢ルミナ・ララーシュは天に向かって拳を高く突き上げ叫んだ。十歳で王子と婚約し、十八歳で婚約破棄される。ルミナは何十回もそれを繰り返していた。
ループするたびにあの手この手で王子に愛されようとするが、彼が心惹かれるのは妹のソフィー。何をしても結局王子は妹を選んでしまうのだった。
どんなに愛しても愛されることはない。ルミナはそれに気づき、ついに諦めることにした。これは、愛する人に愛されることを諦めたルミナが、自分の本当の運命を見つける物語
​     ↑楽天ブックスより、あらすじ引用

登場人物
  ルミナ=同じ時間をループし続ける公爵令嬢。
 シャロン=ステファンの幼馴染で側近。
ステファン​​=王国の王太子。
 ソフィー=ルミナの異母妹。

TL小説ではなく、ラノベです。ループもの。


ルミナは思い続けた婚約者・ステファンに婚約破棄されて絶望すると言うループをもう何十回と繰り返している。
今日もまた運命の日、王太子の成人祝いの場にて冷たく婚約破棄を言い渡されて茫然。
一体自分の何が気に食わないのか、時間が巻き戻る度に、色々と模索し違う選択肢を選んでもみた。なのに、結果はいつも同じ。
心から愛していた人に見捨てられた挙句、彼はルミナの異母妹・ソフィーを妃に迎えるのだ。

元のルミナは金持ちの貴族令嬢と言うことで例に漏れず傲慢で鼻持ちならない女だった。だから、何度目かのループの際は、その性格を改め、勉学にも励んでみたが、周囲の評価は上がっても、ステファンから愛されることはなかった。
それでも諦めずにループを繰り返して来たけれど、いい加減、精神が限界に近い。
しかし、きっとまた、どうしようも出来ずに今度もループしてしまうだろう。
もう疲れた。自分の運命を変えるためにも、ステファンのことはもう絶対に愛さない。
そう心に誓って、ルミナの数十回目の人生は幕を閉じた。

目覚めると、これまた相も変わらず10歳の自分に戻っており、ステファンとの出会いの日であった。
早々に動かないと、婚約させられてしまう。
先手を打って、その意思はないとステファンにも話し、辛辣な態度も取ってみたものの、培った教養と毅然とした態度が逆に気に入られ、王妃からも是非息子の妃に、と望まれる始末。
これはミスったかと思いながらも、国王からの命令もあって、一先ず仮の婚約者なら、と渋々引き受けた。どうせ18歳になったらお役御免なのだし。
しかし、ただ傷つけられるだけの関係はまっぴら。ステファンの誠意を見せてもらうため、条件を出している。成人するまで気持ちが変わらなければ正式に婚約者になると。

そもそも、ステファンは後ろ盾が欲しくてルミナを選んだのであって、彼女の為人を気にしていたことは無かった。だからこそ、婚約者の妹に出を出すなどと言うふざけた真似が出来る。
どちらもララーシュ家の娘なのだから、気に入った方を選んだだけ、その程度の心持ちなのだろう。
誠実さの欠片もない性格に、今思うと本当に腹が立つ。
だがもう未練も無いし、ルミナにも気になる存在が出来た。
宰相の息子でステファンの側近・シャロンだ。
彼は優しく、ステファンとの婚約を心底嫌がるルミナを気遣い、もし、王太子が心変わりして婚約破棄となったら自分と結婚して欲しいと言われている。
恐らく今世もステファンがソフィーを選ぶのは判っている。
先日、二人は印象的な出会いを果たし、お互い気になり始めているからだ。

予定調和とはいえど、ムカつく気分になるのは仕方ない。
つい、ステファンを責めてしまったが、それ以上にシャロンが彼に腹を立てていた。
ルミナへの態度が不誠実すぎると。
二人から責められたステファンは、その時初めてある違和感に気付いた。ルミナに条件を出されてから傲慢な態度を改め、自分なりに誠実でいようと戒めていたのに、誰かに操られているかのような感覚。
その戸惑う様を見ていたソフィーは定められたルートに軌道修正すべく、姉の始末を目論み・・・。

何のことはない、この世界はゲームのシナリオの一つだったと言うのが真相でした。
ルミナは本来悪役令嬢でソフィーがヒロイン。ステファンルートの物語だったのです。
悪役令嬢はザマァされなけれなならず、婚約破棄される運命。なのに、ルミナに自我が出来て自分の幸せを探し始めてしまった。おかげでルートは乱れに乱れ、ゲームの運営?が、ソフィーを操ってバグのような存在になっているルミナを消すよう指示。
しかし、シャロンによってルミナは危機を脱し、当事者たちに全てを打ち明けます。
神のような存在に、言動をコントロールされていたと知り、驚く彼らでしたが、どうしてもステファンがソフィーに惹かれてしまう理由がわかり納得。
その後、ルート通り、ルミナと仮婚約を破棄したステファンはソフィーを妃に迎え、ルミナはシャロンに嫁いで一応のハッピーエンドで終わっています。

何の前置きも無くこれはゲームの世界だったんだよ、聞かされて納得しちゃうヒロインは、現代人の転生者ってわけでもないので、そこだけがちょっと残念。
乙女ゲームの概念がまず無いでしょうからねぇ。

でも、少々ツッコミどころはあれど、大筋は面白かったです。


評価:★★★★






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最終更新日  2023.02.21 15:43:38
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