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2023.12.30
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カテゴリ: アルファポリス


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2023年12月刊
アルファポリス文庫
著者:木村真理さん

家では虐げられ、女学校では級友に遠巻きにされている初音。それは、異能を誇る西園寺侯爵家のなかで、初音だけが異能を持たない「無能」だからだ。妹と圧倒的な差がある自らの不遇な境遇に、初音は諦めさえ感じていた。そんなある日、藤の門からかくりよを統べる鬼神ーー高雄が現れて、初音の前に跪いた。「そなたこそ、俺の花嫁」突然求婚されとまどう初音だったが、優しくあまく接してくれる高雄に次第に心惹かれていって……。あやかしの統領と、彼を愛し彼に愛される花嫁の出会いの物語。



登場人物
 西園寺初音=侯爵家の長女。異能を持たないことから家族に虐げられていた。
    高雄=鬼神。かくりよのあやかしの統領。
東峰寺百合子=初音の級友。学校の女王様的存在。
 西園寺華代=初音の1歳下の妹。
 西園寺侯爵=初音と華代の父。


舞台は明治、大正時代の​日本に似た架空の国・大統国。
異能を持つ四家のうちの一つである西園寺家の長女として産まれた初音は異能を持たず、家族から虐げられて育った。
妹の華代が7歳の時に使役の力を発現させてからというもの父の愛情は妹だけに注がれ初音は放ったらかし。蝶よ花よと育てられた妹に比べ、離れのみすぼらしい部屋に住まわされている初音。あからさまな姉妹格差ぶりに我儘な性格に育った華代は姉を馬鹿にした。
食事も家族と採ることも許されず食べるのは使用人たちと同じもの、着物は華代のお下がり。女学校には通わせてくれているが、級友たちからは「無能」ということで遠巻きにされる毎日。
それでも学校の女王様的な存在で、同じく四家の一つ・東峰寺の娘の百合子だけは初音にも欠かさず挨拶をくれていた。

そんなある日、女学校内にあるかくりよの門の藤棚が季節外れにも関わらず開花し、門が開いた。そしてそこから現れたのはかくりよを統べるあやあしの統領・高雄であった。
この国では神にも等しい帝より、更に上の存在である原初の神と伝えられている鬼神の来訪に校内は騒然。高雄の気に圧倒されて皆が膝をつく中、その情景に呆気にとられつつも初音だけが立っている。高雄は彼女を見つめると「そなたこそが俺の花嫁だ」と告げるのだった。

状況の呑み込めないながらも初音は自分は「無能」なので鬼神の花嫁など何かの間違いでは、と尋ねると高雄はこれだけ強大な力を持っていて「無能」なはずが無いと言う。
しかし、よく見ると初音の力は何かに押さえつけられている状態のようだ。
その理由は判らないが、かくりよに行けばそれも解けるだろうと彼女を連れて行こうとしたが、人界では嫁を貰う時に親に愛さるするものだと高雄の側近の一人・雪姫の助言により、西園寺侯爵に結婚の挨拶はすることになった。

急遽呼ばれた父は高雄に対しても下種な態度で、華代に至っては「無能」な姉より自分こそが花嫁に相応しいのだと講釈を述べており、初音はこの浅ましい家族が恥ずかしくてしょうがない。
とはいえ、帝も高雄と繋がりを持ちたいのかこの結婚を歓迎しているようなので、侯爵も立場上断ることなど出来ない。それならば精々結納金をぼったくろうという考えに変えたようだ。母は元々娘二人に興味が無いからどうでも良いと思っているだろう。唯一納得してないのが華代でいつまでも文句を言い、これ以上無いと言う縁談を掴んだ姉を妬んだ。
この顔合わせで家族ともお別れかと思いきや、荷物を取りに教室に戻ると、気に圧されながらも百合子が高雄にせめて結納の儀くらいはしてやってくれと物申し、雪姫もそれも尤もと同意したことで急ごしらえだが三日後に正式な結納を執り行うことに。

意図せず、三日の猶予を与えられ、その間に碌に自分の物を持っていない初音の為に雪姫たちが色々手を尽くしてくれて、百合子とその友人達を呼び、流行りの着物や髪型のレクチャーも受けた。初音にとっては級友たちとこんなにたくさん話したことも初めてで楽しいひと時だった。
一方、高雄は側近の一人に命じて西園寺家の実情を探らせており、初音の力を抑え込むものの正体を知った。
長年初音を虐げたクソみたいな家族で、華代に至ってはあの暴言の数々。いっそ消してやろうかと思ったが彼女から止められたので我慢しているのだ。そしてなんと心優しい娘よと惚れ直してもいたのだが。どちらにせよ、初音に付いている存在が共にかくりよにくればあの家の守りは消え破滅する。
しかも、百合子からの報告によれば華代が初音の為に呼んだ級友を脅して大暴れしたらしい。初音に話すと消す必要はないが、お灸を据えてやって欲しいと頼まれ結納の時に沙汰を言い渡すことに決めた。帝にも了承済みだし、これで初音の憂いも晴れるはず。
その頃、西園寺家は初音が高々二日不在だっただけで禍々しい気配に侵食されていて・・・。


不遇ヒロインものです。
「無能」と言われていた子が実は相当ハイパーな力の持ち主だった、ってのは割と王道なパターンですけど、このお話ではその発現シーンは無し。
でも、この力は強すぎて彼女自身にも影響が出るため、とある存在がその力を抑えていました。この存在に関してはあまりネタバレしてもアレなので敢えて記載しません。
どちらにせよ、侯爵がどクズだったせいで、西園寺家は被らなくていい呪いを受け侵食されてたわけで、後の華代のやらかしもこの影響のせいもあったのだろうと初音と高雄にも判ってました。とはいえ、そのやらかしは帝の身内も危険に晒す行為だったので、西園寺家はかなり重い罰を受けることに。母親の絹子さんもある意味被害者で、つくづく侯爵の過去の行いは許し難し。
こうして、初音の報復は終わり、高尾に連れられかくりよに行って〆

出会いの物語とあらすじにも記載されてるからシリーズものなんですかね?
百合子さんとそのお友達二人も良いキャラしてたし、高雄の側近達も曲者揃い。この巻で終わるには少々勿体ない気が。ぶっちゃけヒロインが一番影が薄かったかも(苦笑)


評価:★★★★☆





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最終更新日  2023.12.30 10:46:52
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