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2024.01.16
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カテゴリ: こはく文庫


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2023年12月刊
こはく文庫
著者:ひなた翠さん

父と後妻、そして義妹から虐げられ、屋根裏部屋で寝起きしていた伯爵令嬢のセレナにある日、王弟・シェパードとの婚約話が持ちあがる。シェパードには黒魔術の使い手や王宮の暗部を担う暗殺者といったよくない噂が多く、縁談に苦戦した結果、厄介者のセレナに白羽の矢が立ったのだ。シェパードはセレナに興味を示さず、必要最低限の言葉しか交わさなかったが、実家で使用人同然の扱いを受けていたセレナは、彼との暮らしに幸せを感じていた。しかしセレナにはひとつ、気がかりがあった。それはシェパードが夜な夜などこかへ出かけること。夜になるとこっそりと屋敷を抜け出すシェパードの様子に、セレナは仮説を立てる。彼は吸血鬼なのかもしれない、と。そして徐々に、もし彼が吸血鬼だとして、なぜ妻である自分の血を吸わないのか、と嫉妬のような感情も覚えるようになる。そんなある日、セレナは王妃からシェパードの秘密を聞かされて……。



登場人物
  セレナ=伯爵家の長女。継母と異母妹に虐げられ使用人以下の扱いを受けてい
      たが、アルベルトの正妻候補に選ばれた。
アルベルト=吸血鬼疑惑のある王弟。
 ロドニー=国王。
  アリル=王妃。アルとロドニーとは幼馴染だった。
  エスナ=セレナの異母妹。


伯爵家の令嬢ながら、継母と義妹から虐げられ屋根裏部屋に追いやられていたセレナは、ある日、王弟・アルベルトの正妻候補に選ばれた​。
母が亡くなってからというもの、先妻の子であるセレナをいない者として扱い、当時愛人であった継母との娘・エスナだけを可愛がり社交界デビューさせた父もこの命令には驚いていた。
しかし、飽く迄も候補、どうせ気に入られずに帰されるに違いない。追い返されても再び迎え入れる気はないのでいい厄介払いが出来たと大喜び。
そんなガーナード伯爵家の面々の目論見も虚しく、追い返されるどころかセレナはアルベルトに気に入られ、正妻として扱われていた。

人嫌いで表舞台に現れず、外出は夜間のみというアルベルトのことは実は吸血鬼なのではと実しやかに噂されていることから、セレナも当初はおっかなびっくり。
だが、古参のメイドの話によれば、アルベルトはセレナの到着を心待ちにしていて、何着もドレスを用意し部屋を整えさせたのだと言う。
世間ではガーナード家の令嬢と言えばエスナだと思われてるはず、何故彼はいない者扱いの自分を知っていたのだろうか。思い切って訪ねると、アルベルトはこの国の貴族の家族構成は全て把握しているからとの答えが。その記憶力の凄さに驚きつつも、仕事柄必要な知識なのだという話に納得した。

アルベルトがセレナを妻に迎えるつもりなのを、国王・ロドニーは大層喜んでいた。兄弟仲が良いので、兄は王妃を連れて週に一度は訪れ交流しているそうで、今回初めて国王夫婦に対面となったセレナは緊張しっぱなし。男同士で話があると兄弟が書斎に引っ込み、王妃・アリルと二人きりになると、徐に身の程知らずだのアルにあなたは似合わない、三流貴族の娘風情が、と悪態が出るわ出るわ。
どうやら、王妃はこの結婚がお気に召さないらしい。
国王兄弟とは幼馴染とも言っていたから、変な女に引っかからないか心配なのかもしれないが、選んだのは国王陛下なんですけど。心中で思いながら、辞退しなさいと命じられほとほと困ってしまった。

既に夫婦として暮らしているし、王妃とのやり取りをアルベルトに言うべきか悩むセレナ。彼はかなりの人間不信なので、心を許している人達は本当に少ない。
その一人である王妃と妻が険悪な関係になられてはアルベルトも困るだろう。
夫婦二人の語らいで互いの身の上を少しずつ語り、彼のことも徐々に判って来た。アルベルトの額には大きな火傷の痕があり、どうもそれが人嫌いになった原因のようで、兄の国王にはもっと大きな火傷痕があるという。人災による火事とのことだから、思う所があるのも当然だ。

それからまた数日経ち、国王夫婦が訪れ相変わらず二人きりになるとまたもやアリルはセレナを糾弾。しかしながら、愛されている自信が付いた彼女は今度ばかりは自らの意志をきっぱりと告げ、その命令は聞かないと突っぱねた。そもそも、アルベルトが妻に望んでいるのに外野がどうこう言うのはおかしい。その旨、若干オブラートに包んで伝えたが、王妃は彼が愛しているのは私なのに、と聞き捨てならない言葉を呟いていて・・・。


まぁ、これは王妃の独り相撲で勘違いなんですけど、こんな奴に地位と権力与えるから。とはいえ、ロドニーはこの人のこと好きなんだからしょうがない。
アルベルトが人間不信になった火災の件と関係がある話なんですけど、少々話が複雑で記載すると長文になるので割愛します。
王妃が火をつけたとかではないですが、兄弟に火傷を負わせた原因でした。なのに報われないロドニーさんが気の毒で。ラストに少しだけ希望があったのが救い。
アリルのやらかしのせいで再構築は難しいでしょうが、火傷のせいで短命と言われているロドニーさんには少しでも長生きして欲しい。
一方、セレナの境遇に怒りを覚えたアルベルトは彼女の実家に制裁を加え、いい具合に追い詰めてくれました。冷遇してた娘が王子妃になったのに、自分達は借金地獄とは。つまんないことしないで分け隔てなく育ててればいい目見れたのにねぇ。
アルベルトの吸血鬼疑惑については諜報の仕事をしていたからというオチ。反国王派にガーナード家も入っていて、セレナのことも調査の時に知り、その際見初めたからでした。
候補どころか、一択になるのは当然。さりげなく候補に入れておくロドニーさんの采配が憎いw


評価:★★★★☆





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最終更新日  2024.01.16 12:19:12
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