王道ロマンス小説にハマったので感想ブログを作ってみた

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2024.01.25
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2022年9月刊
メディアワークス文庫
著者:優月アカネさん

薬の研究者として働く佐藤星奈は、気がつくと異世界に迷い込んでいたー!なんとか薬師「セーナ」としての生活を始めたある日、行き倒れた男性に遭遇する。絶世の美しさと、強い魔力を持ちながら病弱なその人は、魔王デルマティティディス。漢方医学の知識と経験を見込まれたセーナは、彼の専属薬師となり、忘れ難い特別な時間を共にする。そうしていつしか二人は惹かれ合い…。元リケジョの天才薬師と美しき魔王が織りなす、運命を変える溺愛ロマンス、開幕!

​      ↑楽天ブックスより、あらすじ引用

登場人物
      佐藤星奈=薬の研究者。
           伝染病の新薬開発に成功するも異世界に転移した。
デルマティティディス=異世界最強の魔王でブラストマイセス王国の国王。
           とある理由で虚弱体質となった。
        ライ=老舗鶏店の店員で星奈の恩人。
      サルシナ=薬店を営む女性店主。


とある伝染病の特効薬「セナマイシン」​
開発者の名前を冠したその新薬は27歳の女性研究者によって生み出された。
しかし、彼女は研究中に自らもその病に罹患。倒れた星奈は目覚めると異世界に飛ばされていたのだった。

病に倒れたはずの自分は何故かこの世界では健康そのもので暮らせている。
後に知ったのだが、ここはブラストマイセスという国で、自分が飛ばされたのはトロピカリなる町。住民達から信頼されるまで少々時間はかかったが、今は顔見知りも増えた。
ここは薬草の類も豊富なので、空き家を借りてそこで生活をしながら漢方薬を作りそれを薬店に卸して日銭を得ている。
今日もサルシナの店にいくつかの薬を売り、家に戻ると中に男性が倒れていてビックリ。角の生えた彼は随分な美形で不覚にもときめいたが何とか寝台に運び、成り行きで介抱することに。
翌朝になっても青年は目覚めず、一先ず症状から効果のありそうな漢方を処方し飲ませ暫くすると漸く彼は目を覚ました。青年はデルマティティディスと名乗り、起き上がれるようになると礼を言い、魔法で姿を消した。
帰り際、飲ませていた漢方薬もどっさり渡した時はとんでもない金額を渡されそうになって慌てて辞退したものの、それなら話し相手になってほしいと頼むと承諾してくれた。
まぁ、頷いてはいたけれどどうせ社交辞令だろう。

大して期待はせずにいたのだが、いつもの日常を過ごし暫くすると約束通り彼はやって来た。それでもまだ調子が悪いみたいでまたお世話する羽目になったのだが、何だか妙に距離を縮めて来られて研究一筋だった自分には刺激が強い。そして改めてその素性を明かされて彼からある頼みごとをされたのだった。
わけあって虚弱体質なデルの専属薬師になってほしいという。
少し迷いはしたけれど、貴族相手の場合は要相談になるが専属と言えど今までのように薬の卸売りは続けてもいいという条件は助かる。しかも、なんだかこの人が気になるし放っておけない。
星奈はその申し出を受け入れた。

その際、お互いの秘密を明かす条件で気になっていたデルの今の体質の理由を尋ねると答えは意外なもの。
100年前、以前この国を治めていた王族と諍いになり、デルが勝利を治めたのだが一瞬の隙を突かれて右胸に毒矢を打ち込まれたらしい。以来、魔力の循環が上手くいかず絶賛体調不良が続いているのだそうだ。魔族の王がここまで体調を崩すとはかなりの毒なのは確か。
成分が不明なので解毒は難しいが漢方薬で体調改善は見込めるかもしれない。
薬を処方して渡すので定期的に取りに来てくれるよう話すと星奈も自らの素性を打ち明けた。真剣にその話を聞いていたデルは彼女が異世界転移した理由に思い当たる節があるようだ。

元々、この世界では異世界に繋がる門があり、以前は違う世界の専門家を召喚して国や領土の発展に協力してもらっていたのだとか。しかし、門を開ける際は術者の魔力を大量消費し代償も大きいので割に合わないと、ある時期から禁止された。門は代々魔族の長が管理していたのだが、デルの魔力は不安定で歪が産まれ、たまたま星奈が巻き込まれたのだろうと。
しかも召喚ではなくすり抜けてきてしまったということなので何とも恥ずかしい。デルは時間はかかるかもしれないが必ず帰還方法を調べると約束してくれたが、自分にはここの生活が合っている。
一先ず専属薬師として頑張るので告げると彼は何だか顔を覆っていて角はほんのり色づいていた。

以降、デルとの交流は続き、星奈も充実した毎日を送っていたのだが、いつも明るく無邪気なライの様子がおかしい。彼はいつになく真剣で話を聞くと近々魔王討伐が行われ、ライも参加するのだと言う。この国の王は魔王なのに、未だ先の大戦の影響か魔族をよく思わない人間も多い。
ライの親も魔王に殺されたのだと聞き、そういう理由なら説得できそうもない。何とか討伐の決行日だけ聞き出したが、デルに知らせるにしても連絡方法が無い。先日薬を取りに来たばかりなので暫くはやってこないだろう。星奈は放っておけないと王都までこの事態を伝えに行くことを決断し・・・。


100年も前のことなのに、魔族と人間との確執がまだ根強く残っていることを知って心を痛める星奈。ライにも危ないことはして欲しくないし、デルも絶好調の時ならば心配いらないがあの体調では。
何日もかけて遠い王都まで向かう星奈は途中立ち寄った町で、元の世界で猛威を振るったあの病と再会することに。医師のフラバスと治療に当たるも漢方薬で症状を抑えることはできても完治は出来ない。自分が開発したセナマイシンがあれば。
デルとも何とか会えて、一つの過程を試したものの不発に終わり、行き当たった答えは自分が元の世界に帰りセナマイシンを取ってくればいいというもの。
デルにより、帰還方法も判明したけれど、こんな方法を打ち明けたらきっと反対されると、ただ帰りたいからと彼に願った星奈は現世に帰還します。
終盤はデルと彼を逆恨みするブラストマイセスの王子との対峙と、この件に黒幕がいるらしいことも判り、門を開けたことで彼が多大な代償を払ったことなどが描かれて、ちょっと不穏な空気で下巻へ。

あれ?星奈ってあの病気にかかってなかったっけ?と気になりましたが、この上巻では期間後の彼女の様子は描かれていません。私は上下巻一気に買ってあまつさえ先日まで寝かせてたから一気に読めたけど、一ヶ月待った人はさぞモヤモヤしただろうな(^_^;)
思い合う二人は幸せになってほしいし、きっとハッピーエンドに違いないと信じてる。



評価:★★★★★
原題より書籍のタイトルの方がすっきりしてて良いという珍しいパターン





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最終更新日  2024.01.25 09:00:10
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