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2024.01.27
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2023年8月刊
メディアワークス文庫
著者:優月アカネさん

異世界に転生した元薬剤師セーナは数多の困難を乗り越え、妃、母、そして薬師として奔走しながら、止まる所を知らない魔王デル様の寵愛に包まれる日々を送っていた。そんなある日、セーナは麻疹を予防するワクチンに必要な薬草を求めて、家族三人で海洋国家プラーナ帝国を訪れることに。だが精霊に愛されるその皇家は長年、ある呪いー皇族男子の早死にに悩まされていた。悲しく残酷な運命を変えるべくセーナは動き出すが…。二人の絆が試される、溺愛ロマンス第2弾!



登場人物
       セーナ=異世界転生した薬の研究者。デルと結婚し王妃となった今
           も薬師として活躍している。
デルマティティディス=魔族の長でセーナの夫。
        タラ=デルとセーナの娘。
     ペドロ三世=プラーナ帝国皇帝。
    ヘンドリック=皇太子。皇族男子の呪いにより早死にすると言われていた
      アイーダ=皇女。セーナと意気投合し親しくなる。


デルマティティディス​と結婚し王妃となったセーナは前世の知識を生かし薬師としても精力的に活動していた。
彼女が持ち込んだ図鑑によって様々な機器も作れるようになり、結果この国の医療技術は格段に伸びた。
しかし、それでもまだ改良点や組み込むべき制度案も山積み。
最近では麻疹が大流行してんやわんやだったので、予防接種の導入をデルに相談して許可を貰った所だ。
フラバス達とも知恵を出し合い、他の流行病のワクチンも開発をすることになったのだが、効果を上げるためにもう一つだけ欲しい薬草があった。
でもそれは精霊に愛されているという国・プラーナ帝国でしか自生しない種類と聞き、何とか輸入できないかとデルに相談。すると、魔力と同じ作用をする魔石の取引をしたいのでプラーナに赴く予定だと聞き、セーナも同行することに。
丁度反対側に位置する国であるため往復だけでも結構な日数がかかる。2歳になる娘のタラと乳母2名を連れての訪問となった。

半月ほどの旅程を経て帝国を訪れた彼らは、早速皇帝・ペドロ三世と接見したのだが、小太りで愛嬌ある外見ながら彼はなかなかな策士であった。
魔石とシネルギ草を輸入したい旨を伝えると、ある条件を出して来た。
デルには皇帝に友人として認められること、そしてセーナには医療に携わる者と聞き、皇家にかけられた死の呪いについて解明して欲しいのだと言う。

およそ100年前から皇族の男子がかなりの確率で早死にしているそうで、彼もまた数年前に双子の息子を亡くしていた。溺愛する皇妃が以来気落ちしており真相が判るなら調査を依頼したいとのこと。研究者の性か、俄然興味が沸いたセーナは依頼を引き受けた。
右も左も判らぬ地では不便だろうと皇帝から協力者として皇子のヘンドリックと皇女のアイーダを補佐に就けてもらい、彼女は調査を開始した。

釣りだゴルフだと皇帝に毎日連れまわされているデルは聊か疲れていたけれど、これも民や国の為と割り切り文句も言わずに付き合っていた。ペドロ三世は短気そうに見えて実は根気がありデルが見習いたい面も持っている人物らしい。夫が不在中、セーナも本格的に調査に乗り出した。
だが、自らも該当者であるヘンドリックはあきらめの境地からか何をしても無駄だと初日からボイコット。まぁ、彼にしてみれば怖くてたまらないだろう。
弟皇子たちが死んだのも、よくよく話を聞くに抜けかけていた乳歯を抜いただけだというから驚いた。さすがにその程度で亡くなるとは考え難い。何か他に要因があるはず。当時の状況を詳しく知りたいが、辛い思い出だからと皇妃はセーナとの面会を拒否。
母としての気持ちも判るので無理強いは出来ず、ならまずは早逝した皇子たちの名前と死の原因を書き出して行こう。アイーダの記憶を元にした家系図も出来て来ると降嫁した皇女の息子も早死にしていることに気付いた。しかも親戚筋の女児も。
何か引っかかる、やはり当事者に詳細を聞かなければ。
どう納得させて話を聞き出すか、開発中の人工血管をいじりながら考えているとヘンドリックと遭遇。彼は人工血管の現物とその用途に興味津々で話も弾んだ。元々この分野とモノ作りが好きなのかもしれない。調査の進捗具合を聞かれ、皇妃と降嫁した公爵夫人の話を聞ければ確信が持てるかもと溢すと、翌日なんとヘンドリックの口利きで少しだけならと彼女達が面会に応じてくれることになった。
改めて皇妃の話を聞くと、双子の皇子の死因は確かに乳歯を抜いたから、で間違いないようだった。が、問題はその後の大量出血で・・・。


元の世界でもあった血液の病気・血友病。それが呪いの正体でした。
公爵夫人の息子もちょっとした怪我なのに出血が止まらず、治療の甲斐なく亡くなったと聞き、セーナも確信を持ちます。家系図を見るに100年前から始まった死の連鎖は繰り返される近親婚によって血友病も遺伝して行ったのだろうと皇帝にも説明。
検査の結果、彼とヘンドリックは血友病ではないことが判り、ホッとしたものの、一番下の皇子が頭に怪我をして血が止まらず騒動に。
病名が判れば対処は出来る、健康な皇帝の血を輸血することで出血は収まり事なきを得て、彼女が言った呪いの真相についても認められます。
褒美としてシネルギ草もGETし、デルの口添えにより近親婚の撤廃も検討される運びに。ヘンドリックは早死にしないと判り、見る見る明るくなっていきますが、この後予想外の出来事が起こります。まさかの事態にビックリしましたが、確かに血友病と他の遺伝性疾患、どちらを受け継いでるか不明ですもんね。検査の結果、血友病ではなかっただけ。
あの人工血管も後の前フリとして効いてたのと、タラの不思議な能力も判明。
やはり、あの二人の子だけあってただ者じゃありませんでした。成長が遅いのも何か理由があるのかな?
なんかまた色々起こりそうなので、シリーズ化しそうな予感。


評価:★★★★★





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最終更新日  2024.01.27 09:58:59
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