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2024.02.12
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カテゴリ: スターツ出版文庫


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2024年1月刊
スターツ出版文庫
著者:望月くらげさん

色彩国では「彩の一族」に生まれた者が春夏秋冬の色を持ち、四季を司る。しかし一族で唯一色を持たない雪華は、無能の少女だった。出来損ないと虐げれてきた雪華が生かされてきたのは、すべてを黒に染める最強の能力を持つ黒龍、黒耀の贄となるため。16歳になった雪華は贄として崖に飛び込んだーーはずが、気づけばそこは美しい花々が咲き誇る龍の住まう国だった。「白き姫。今日からお前は黒龍である俺の花嫁だ」この世のものと思えぬ美しい姿の黒耀に、死ぬはずの運命だった色なしの雪華は“白き姫”と溺愛されて…?



登場人物
 彩雪華=「彩りの一族」の長女。色を持たずに産まれたために家族から使用人以
     下の扱いを受けていた。
  黒龍=白龍を凌ぐほどの力を持つ龍。雪華を自らの花嫁に迎え入れる。
   文=雪華付きの使用人。
   玲=黒龍の弟。

白龍が統べる「色彩国」には四季を司る【彩りの一族】がおり、春夏秋冬の色を持っていた。それは主に髪色に現れるのだが5歳になると発現する。
一族の本家に当たる彩家の長女として産まれた雪華は不幸にもどの季節の色も現れず、家族とは認められなくなってしまった。父母や妹はあからさまに彼女を毛嫌いし、やがて働けるような年齢になると使用人としてこき使いだした。そんな姉への処遇に異を唱えたのは6歳下の弟・夏斗のみ。
未来の当主の訴えであっても両親は聞き入れず、一層雪華に辛く当たった。
色無しと蔑み、どうせお前は黒龍の生贄になるのだからと嘲笑っていた。

時は流れ、雪華は16歳になった。
彩家には色を持たずに産まれた女児は16になったら黒龍の贄にせよとの仕来りがあり、白装束を着せられた彼女は龍が住む谷に突き落とされる運命であった。
しかし、父に手を下される前に自ら飛び込んだ雪華は、昇って来た黒龍によって救われ、彼の住まう屋敷へと連れていかれることに。
到着すると黒龍は人型に変わり、雪華を「白姫」と呼んだ。
そして「俺の花嫁」と。

「白姫」とは、稀に生まれる季節の色を持たない女性のことで、黒龍の花嫁となる習わしなのだと言う。色無しは生贄になる決まりなのでは?と尋ねると、実際今までの贄は皆代々の黒龍の妃に迎え入れられているらしい。そもそも「白姫」は龍にとって特別な存在、全てを黒に落とす黒龍の力にも染まらない稀有な存在で、彼には雪華が必要なのだと。

そう話す彼の言葉に嘘は無く、その日から雪華は黒龍の花嫁として厚遇された。
見た目同年代の文が話し相手兼使用人として彼女の側に付き、上げ膳据え膳どころか身の回りの世話は全て人任せ。実家とは180度違う扱いに最初は戸惑ったが、半月もすると漸く慣れて来た。
人懐っこい黒龍の弟・玲とも仲良くなり、そのやり取りの最中、雪華に「白姫」としての祈りの力があることが判明。それは主に龍を癒す治癒の力で、逸れの龍による治り難い怪我も立ちどころに治してしまうものだった。しかも治せるのは怪我だけでなく病にも効果覿面で、治癒院での彼女の力の凄さはあっという間に噂になってしまった。
だが、この力は当人の生命力を糧にして発動するもの、三人以上程治療すれば雪華は昏倒してしまうので黒龍や文は治療を猛反対。
しかし、せっかく自分にもできることがあるのだからと雪華は意見を押し通した。ならばせめて必ず休日を作ること、一日の上限人数を守ることを条件に黒龍は渋々許可。

そんなある日、屋敷に夏斗が現れて雪華はビックリ。
傍に玲もいたので、どういうことかと尋ねると彼が連れて来たのだと言う。
夏斗は切羽詰まった様子で帰ってきて欲しいと姉に縋りついた。家族もそれを望んでいるからと。あの人達が?と俄かには信じられないが、ただ一人自分の味方をしてくれていた弟の頼みなこともあり、一先ず少し会うだけならと承諾。
玲が龍の姿を取り、実家近くまで送ってくれて急ぎ帰ると、両親や妹は最初こそは彼女を気遣う様子を見せたものの、すぐに本性を現して雪華を地下牢に閉じ込めてしまった。
どうやら父たちは娘を使って白龍を凌ぐと言われる黒龍を従えようと考えているらしい。暴力で雪華に言うことを聞かせようとしていた彼らの前に怒りの形相をした黒龍が現れて・・・。


実は、雪華を贄にして以降、季節が変わらず彼らは民たちから責められていました。でも、ある筋からの情報で雪華が生きていること、黒龍の花嫁「白姫」として溺愛されていることを知るや、連れ戻すことを決意。夏斗を脅して彼女の元に行かせたのでした。
娘を使って黒龍を従えられれば季節も動くし、それ以上の力を得ることができるのではと考えていたものの、いやいやそんな簡単なわけないでしょ。
嫁さん攫われて旦那さん激おこですよ。
神をも恐れぬ所業に雪華は家族に見切りをつけ、黒龍に罰を下すよう願い彼らは黒に落とされるのでした。夏斗は家族を止められなかった責任という形で罰を受ける羽目になったのが気の毒。ホント、この毒親(+妹)のせいで。
この事件後はラブラブ夫婦生活になるかと思いきや、今度は彼の父が危篤状態となり龍族たちは大混乱。しかし、白姫の力があれば、って感じの展開なのですが、雪華は自分が白姫だから妻に望まれているのではと思い悩んだり、黒龍の悲しい過去も明かされたりと終盤まで色々起こります。
あと、実家に彼女の境遇をチクった存在の正体発覚とか。

苦労続きのヒロインでしたが、何とか最後は丸く収まって良かった。
とりあえず、あの毒家族達が相応の目に合ってたのがスッキリでしたよ。
やっぱりこの手の不遇ヒロインものは多少なりともザマァ展開がないと。


評価:★★★★☆





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最終更新日  2024.02.12 10:46:50
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