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2006.02.23
カテゴリ： Organism
春はまず陽射しから始まる．
そして家の中で最初の兆しを見る．
具体的にはその虫．
脚は七対．
触角はくの字に曲がって緩慢に歩く．
危険を察知しても，親戚筋の団子虫みたく丸まれない．
子どもの頃よく見ていたな．
好きでもなく嫌いでもない．
灰色で冴えなくて，
いつでもどこでも石をどければ居たあいつ．
久し振りに会ったので手に乗せてじっと見てみた．
手の甲では，毛を足がかりにしてなんとか登る．
ところが，手の平の縁に来て，毛が無くなると，
つるつるして歩けないので，もじもじして立ち止まる．
かわいい．
でももう行くがいい．
次に見つかれば酷寒の窓外へ放逐されるか鯉の餌となろう．
夏に庭で出会ったら君（の孫子）を蹂躙するかもしれない．
でも今はごっつんこ，ばいばいで済むから，
互いに自身の安穏だけを祈って別れよう．
夜は好きかい．
歩くの好きかい．
暖かいのは，好きだよなもちろん．
じゃあ脚の数以外に君とおれの違いは何かい．
ハピネスイズアウォームベッドだから
おれはもう寝るけど，
きみのハピネスはここで見つかりそうかい．
だったら光栄だから，
きみのために春っぽいうた唄って眠ろう．
調子っぱずれたら君の七対の脚むずむずさせるかい．
このじゅうたんの隅で．
タンスと床の間で．
そして家の中で最初の兆しを見る．
具体的にはその虫．
脚は七対．
触角はくの字に曲がって緩慢に歩く．
危険を察知しても，親戚筋の団子虫みたく丸まれない．
子どもの頃よく見ていたな．
好きでもなく嫌いでもない．
灰色で冴えなくて，
いつでもどこでも石をどければ居たあいつ．
久し振りに会ったので手に乗せてじっと見てみた．
手の甲では，毛を足がかりにしてなんとか登る．
ところが，手の平の縁に来て，毛が無くなると，
つるつるして歩けないので，もじもじして立ち止まる．
かわいい．
でももう行くがいい．
次に見つかれば酷寒の窓外へ放逐されるか鯉の餌となろう．
夏に庭で出会ったら君（の孫子）を蹂躙するかもしれない．
でも今はごっつんこ，ばいばいで済むから，
互いに自身の安穏だけを祈って別れよう．
夜は好きかい．
歩くの好きかい．
暖かいのは，好きだよなもちろん．
じゃあ脚の数以外に君とおれの違いは何かい．
ハピネスイズアウォームベッドだから
おれはもう寝るけど，
きみのハピネスはここで見つかりそうかい．
だったら光栄だから，
きみのために春っぽいうた唄って眠ろう．
調子っぱずれたら君の七対の脚むずむずさせるかい．
このじゅうたんの隅で．
タンスと床の間で．
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Re:十四肢夜話(02/23)
Limnanthes
さん
たぶん
inalennon
さん
むこうはいい迷惑のはずだし，それでいいんだと思います．ただ愛憎いずれであろうが，興味を持ってあげることが大事で，無視すること，気にも留めない間柄になってしまうことが，いちばん不幸な関係（無関係というか）だという気はします．
(2006.02.24 22:58:11)
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