つきあたりの陳列室

つきあたりの陳列室

2009.09.06
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たしかに,クリムトについては質量ともに物足りなかったです。でも,クリムトとシーレの部屋では壁面が暗色で,落ち着いた上品な雰囲気を味わえる良い展示でした。個人的には,クリムト晩年の風景画がひとつでもあれば大満足だったんだけど。

そして何よりシーレ!シーレ! いい作品けっこう揃ってんじゃーん。枯れた向日葵が来てるとは知らなかった!わーいわーい。

いちばんよかったのは「アルトゥール・レスラー」(画像 こちら )という評論家の肖像画。無地の背景なのに手抜きせずに塗りたくる,あの描き方にとても感激した。この人は基本的にどこにも手抜きをしてない気がします。そして無地の空間の筆跡にすら強烈な自意識を感じます。(しかしこのレスラーて人,柳沢教授にしか見えない)

また,クリムトの人物素描を見てたら,まんまシーレじゃないかと思える作風のものがありました。当然シーレの方が真似たわけですが,あの自意識の塊みたいなシーレの微笑ましい一面を,実物の作品から垣間見ることができて嬉しかったです。

あと,全体的に額装が面白かったです。さすがアールヌーヴォー真っ盛り。植物文様ゴテゴテ装飾系あり,アールデコ風味幾何学系ありと,主役がつまんなくても額縁でずいぶん芳しい雰囲気を味わえた面もありました。

まあ,札幌的には十分面白い展覧会だった,とまとめて良いでしょう。あとはねー,北海道でほとんど紹介されてなさそうなバウハウスとかドイツ戦後美術とか,北欧のデザインとかを見てみたいな。






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Last updated  2009.09.06 22:35:54
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inalennon @ Re[1]:「記憶の中の源氏物語」 三田村雅子(09/19) フィンちさん >この世は なんてままなら…
フィンち@ Re:「記憶の中の源氏物語」 三田村雅子 「人生のままならなさ」への強烈な疑問と,…
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ハオ@ 4年はあっという間 バーチュー&モイヤー組見ました。 優雅…

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