雀坊の納戸~文鳥動向の備忘録~

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2013年09月03日
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カテゴリ: 動物愛護法関連

 最初は奇妙なことをするな、程度の印象だったのですが、ニュース映像を何度も見返したためか、ベニコンゴウインコ君の断末魔の叫びと、おそらく飼育員が帯同していたものと思われる親鳥の鳴き声らしきものが、頭にこびりついてしまったらしく、少々不可思議ながら、はらわたが煮えくり返っています。
 まったく無関係な文鳥愛好者ですらこうなのですから、鳴き声に何らかの言葉を聞きとるであろう大型インコ愛好者は、寝込んでしまうレベルのショックを受けているのではないでしょうか?
 この際、腹立ち紛れに、改めて、動物園が公表した《「ベニコンゴウインコ」の脱出からの経緯》をツッコミ(赤字部分)を入れつつ、全文抜き出し(文章以外の点で再編集している)、検討しておきます。

※ 断っておきますが、今回の件は、動物の生命も尊重できる文化人(⇔野蛮人)にとって、 罪のないインコが射殺された事件 です。もちろん、殺害の意図がない過失には相違ありませんが(動物園を殺害犯として責めるのはおかしい)、麻酔銃で射殺されたのは事実なので、刑事責任は問えずとも、事故ではなく事件と呼ぶべきものです(過失致死事件)。
 さらに断っておきますが、私は、人里に現れた猛獣の類や、人を傷つける可能性の大きい動物は、人間社会を害するものとして、かわいそうですが、射殺して当然と考える人間です。また、生態系を破壊しかねない生き物なら、駆除もやむを得ないとする立場でもあります。つまり、今回の件は、どちらにも該当せず、射殺する必要はゼロ、おそらく、動物園側もその可能性を考えもしなかったものと、推定しています。

千葉市動物公園ベニコンゴウインコ捕獲位置周辺図

8月26日(月)
  17:20頃 インコ舎から当該インコが脱出( 動物収容時の扉の確認が不十分であり、扉が完全に閉まっていない状態で作業をしたため )。
←アホなマスコミのように「逃走」としなかったことだけは評価したい。
        直後から日没まで園職員で捜索。

8月28日(水)
  6:00頃~ 飼育課全員体制で捜索開始。
  6:40頃~ 北口駐車場脇水路付近で鳴き声を確認。
親鳥を連れ(鳴き交わしを期待して) 捜索。 ←連れ歩くのみと見なされるので、鳴き交わして接近したところを狙撃することにあったと思われる。
  9:45頃 飛翔を確認したが、見失う。
 10:40頃 西口と北口のほぼ中間地点の斜面林で確認。
 12:15頃 駐車場脇水路付近の斜面林で確認。 麻酔銃を使用したが、飛び立ってしまった ←2発目
        その後、駐車場を挟んだ斜面林と水路付近の斜面林間を数回移動。
 17:30頃 園内に追い込むため、 花火を使用 し、追い出しをかけたが、移動せず ←動物園の敷地外で麻酔銃を使用するのを控えたのか?驚けば園内に入ると考える理由は不明。園外に逃避する可能性を考慮していないに相違ない。
        その後、日没まで監視。

8月29日(木)
5:00 ~ 前日最後に目撃された北口ゲート脇樹木に見当たらず、捜索開始。  ←なぜか前2日より1時間早まっています。やる気満々です。朝の情報番組に間に合わせたかったのでしょうか?
  5:22頃 大型駐車場脇水路奥斜面で鳴き声あり。周辺捜索。
  5:26頃 発見。駐車場の 園内側 斜面林へ追い出し作業開始  ←動物園の敷地内で麻酔銃を使用するための準備作業に相違ないが、園外に飛び立つ可能性を考えないのが不思議だ。そして、 これほど脅かされながら、 インコ舎から遠く離れようとしないインコ が不憫すぎる。
  5:42頃 麻酔銃用意し待機。
  6:24頃 西口の北斜面林に移動。
  6:52頃 高所作業車で捕獲を試みるが取り逃がす。 ←どのようなことをしたか不明だが、この前後の経緯を見れば、射撃しようと近づいたが逃げられたものと思われる。
        北口西側斜面林に移動。
  7:10頃 麻酔銃により鎮静を図り確保。 ←3発目
  7:25 動物病院で死亡。
 ←心臓に穴が開き、射撃直後に墜落(落鳥)した鳥が、15分も生きていたら奇跡なので(どうやって鼓動するの?)、即死しているインコの死亡を、この時間に確認しただけと考えるのが常識的。

 動物園が主張する「捕獲」とは、 終始一貫して麻酔銃を使用した もので、そのために懸命な努力をしている様子がうかがえます。しかし、大型インコの捕獲に、麻酔銃を使用するという発想が、そもそも無茶苦茶で、捕獲に際して、マスコミまで加えて大勢で追い掛け回すなど、生態を理解した行動とは認めがたいものです。 このままでは、4年前のアフリカハゲコウの捕獲作業で、鎮静剤を浸したらしい小魚を食べたことによる酩酊効果が、麻酔銃で容易に得られると事実誤認し、当時マスコミ受けし、一般の好意的印象を受けたことから、 安易に再現を目論んだ 、と勘ぐる方が、よほど自然な解釈ではないでしょうか?そのような悪意ある誤解を否定するご説明をお願いしたいものです。

 さて、千葉市動物公園の獣医さんが(麻酔を取り扱うので、獣医師が取り扱うのが一般的)、毎日1発ずつ撃っている麻酔銃ですが、体長1mとは言え、 尾羽を除けばその半分未満、胴体だけなら長さ30センチ程度、体重はせいぜい1kg 、草食性で、なおかつ巣立ちしたばかりの幼鳥に使用出来るものだったのでしょうか?
 そもそも麻酔銃とはどういったものでしょう。私もほとんど知りませんでしたが、ネット上の知識を拾うと、空気圧で注射器を発射するものと考えて良いみたいです。先端の針が当たることで、薬剤が注入する仕組みになっていて、筋肉に針が刺されば良いので、射程はせいぜい15メートル程です。もし、15メートル届くだけの空気圧で、接近し過ぎて用いたり、筋肉より柔らかな部分に当たると、針だけでなく注射筒までめり込んでしまい、怪我を負わせることになりますし、薬剤が強すぎればショック症状などで死なせることにもなるので、なかなか取り扱いが難しいもののようです。
 ・・・で、これは大型哺乳類での話、鳥ならダチョウレベルでの話です。ダチョウの体重は100キロですが、ところで、千葉市動物公園が使用して、 罪のないベニコンゴウインコ君の心臓に達した注射針は、どれほどの太さで、通常どういった生き物に使用するものだったのでしょう? 通常は大型動物用の「弾」(注射針+注射筒+薬剤量)なのでしょうから、どういった工夫がなされたのか、ご自分たちの今回取られた行動の正当性を証明するために、ご説明になった方が良いかと思います。

 私はこの程度で終わりますが、おそらくショックから立ち直った大型インコの愛好家のみなさんの追求は、 比べものにならぬほど激越 なものとなるかと思います。
 故意ではなく過失には相違ないので、非は非として受け止め、しっかり検証をし、自分たち同様の間違いが生じないように示すことで、公立の動物園としての責務を果たし、過去は過去のこととして、誰もがわだかまりなく、動物と接することができる場に戻るよう、前向きにご対応いただければと思います。

※ 事情はわかりませんが、逃がした張本人は、おそらく大型インコの飼育係でしょうから、動物園の中で一番インコを理解していたはずです。ところが、始末書を書かねばならない当事者ですから、捕獲方法について、強く意見が言えない状況になってしまったのかもしれません。
 飼育側の日常のちょっとしたミスと、鳥のちょっとした好奇心が、悲劇につながってしまうのは、家庭飼育レベルで経験させられる飼い主も多いです。もちろん、それを仕事場で起こしてしまったのは、かなり問題ではありますが、人間としては理解できないことではないと思います。従って、あまり個人攻撃は宜しくないでしょうし(同じような失敗を将来しないとは限らないわけで・・・)、むしろ今回は、逃がしたことより、動物園の捕獲方法の考え方に問題があった点を、重視したほうが良いと、私は思います。






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Last updated  2013年09月06日 13時07分03秒
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