後藤瑞義の短歌(42)
旧作備忘録(平成15年10月)
10月14日(木)
高望み
(1)
高望みではないけれどポックリやハイヒールなど気に掛かりたり
擬態なる我が生きざまか葉隠れに生きゆく虫や魚のごとくに
一枚の枯葉は今し散りにけり葉の元いまだ青味帯びつつ
自づなる紅き唇持つ少女いまは叫びつつ年ふりゆかむ
流木の横たはりをお砂浜の砂を吹き上げ秋の風吹く
いのちあるもののかなしさ轢かれたる子猫に新聞掛け通り過ぐ
(つづく)
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