5月20日(月)
短歌集(281)
中公文庫:日本の詩歌29より
昭和五十一年十一月十日初版
五味保義(1)
大き 艦 けむり吐くみゆ 朝明 のしぐれにぬれし通りのはてに
町屋根の上にしぐるる山みればもみづる 樹々 にはだれふりたり
岬山 の 黄葉 おとろふる 頃 となりて 入海 くらくけふも荒れたり
出でゆくと飯いそぎ食ふ弟を見れば立ち入りてもの言はざりき
外輪山の陰おちし谷を下りつつ日すがらありし霜柱ふむ
(つづく)
近藤芳美『短歌と人生」語録』 (28)… 2024.06.20
歌集「未知の時間」(前田鐵江第一歌集)… 2024.06.20
近藤芳美「土屋文明:土屋文明論」より 2024.06.20