5月22日(水)
昭和萬葉集(巻十三)(149)(昭和三十五年~三十八年の作品)
講談社発20行(昭和 55年
Ⅱ(46)
生活の周辺(5)
街(5)
山本武雄
市なかに戸を 閉 しこもるさかぐらの日 翳 るおもて酒匂ひたつ
ひややかに黄ばむ格子の艶も見つ酒造る家の 構 古りたり
大和虎雄
ガード下の不法建築何時の間にか新しき畳を敷き並べたり
織原常行
電柱が家並の上に並列す或る日墓標の如しと思う
菅原 峻
電光のニュースの光高層の壁を垂直にのぼりつつゐる
(つづく)
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