5 月23日(木 )
昭和萬葉集(巻十三)(150)(昭和三十五年~三十八年の作品)
講談社発20行(昭和 55年 )
Ⅱ(47)
生活の周辺(6)
夕べの街(1)
尾崎左永子
花舗 出でしとき急速に夕映えて 夕街 は 炎 ゆ樹々も硝子も
高層の街に月明しことごとく窓は眼窩となりて犇めく
昏れ早きビルの内部に入りしとき無人の階を声下りくる
北沢郁子
閉店の楽鳴らし絹を売る館螺旋の階より燈は消されゆく
(つづく)
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