9月25日(水 )
昭和萬葉集(巻十三)(267)(昭和三十五年~三十八年の作品)
講談社発20行(昭和 55年
Ⅳ(14)
愛と死(14)
妻を(5)
黒須忠一
今日ひと日りんごの摘花せし妻にいねぎはにして匂ふ花の香
川辺古一
いつまでも妻はねむらずこほろぎは雨夜も激しく鳴くなどといひ
五味保義
冷えとほる夜ふけの室に入り来り足曲げて臥す妻を見下ろす
中井正義
日に灼けしのんどを見せて眠る妻よ今日は一日雨ふりをりて
麦の穂の 芒 をつまみてとりてやる妻のうなじもくろく なりにし
(つづく)
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