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2024.02.10
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カテゴリ: 識別について
水元公園のリポートを閲覧した鳥友からユリカモメは何時ごろから頭部が黒くなるのかと質問をもらいました。ホームグランド手賀沼や水元公園で観察・撮影した記録と画像を復習しながらユリカモメの夏羽への移行に関する文献に目を通してみました。
(ユリカモメの頭部が黒くなる時期)
水元公園では後述するステージⅢの個体を3月に観察したことがありました。
(2022年3月12日)
手賀沼では、後述するステージⅤの個体を4月に観察したことがありました。
(2020年4月12日)
(夏羽への移行についての調査報告)
和田(1993)は、京都市鴨川でユリカモメの冬羽から夏羽を5つのステージ(*)に区分し個体数を調査した結果を報告しています。夏羽への移行を知るうえで参考になりますので紹介します。
(*ユリカモメのステージ)
(ステージⅠ:嘴と足が赤く目の後ろに黒斑がある冬羽)
(ステージⅡ:頭が黒と白のまだらがある個体)
(ステージⅢ:頭が黒くなっているが頭巾状には黒くなっていない個体)
(ステージⅣ:頭はほぼ頭巾状となっているが眼先と腮が黒くない個体)
(ステージⅤ:頭が褐色を帯びた黒色の頭巾状となっている夏羽)
成鳥の夏羽への移行は、4月の前半に急速に進んだと報告しています。
4月の終わりには、多くの成鳥が第Ⅳステージまたは第Vステージになっていたのに比べて、幼烏の大部分は第1ステージまたは第Ⅱステージのままで、一部が第Ⅲステージになっただけだったと記しています。
氏原・氏原(1992)には幼烏の一部には第一回夏羽に頭が黒くなる個体もいるという記述があるが,今回の観察でも頭が黒くなる第Ⅳステージまたは第Vステージの個体が記録されたと述べています。
くわえて、夏羽への移行と渡りの関係、具体的には夏羽に移行した個体から渡去していくのかは、各地での情報をもとに論じる必要があるとむすんでいます。
なお、手賀沼や水元公園に飛来したユリカモメ夏羽に移行した個体から渡去したかは観察不足で報告する材料を持ち合わせていません。
(写真)
ステージⅠ:一枚目の写真、2019年4月3日水元公園で撮影(写真手前の個体)
ステージⅡ:二枚目の写真、2023年12月18日水元公園で撮影
ステージⅢ:三枚目の写真、2022年3月12日水元公園で撮影
ステージⅣ:四枚目の写真、2017年3月22日水元公園で撮影
ステージⅤ:五枚目の写真、2020年4月12日印西市で撮影(ステージⅤ、Ⅳ、Ⅲも含む)
ステージⅢ~Ⅳへの移行中:六枚目の写真:目先が黒褐色となっている個体
2019年4月3日水元公園で撮影
ステージⅤ~Ⅰに換羽し始めた個体:七枚目の写真、2022年3月12日水元公園
ステージⅤの羽色が残っていた個体、八枚目の写真、2023年11月21日水元公園で撮影
(引用)
和田 岳.1993.京都市賀茂川におけるユリカモメの個体数の季節変化と夏羽への移行.





















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最終更新日  2024.02.10 10:24:26
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