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かなりすmieux

かなりすmieux

March 30, 2012
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カテゴリ: カテゴリ未分類
白い象に乗せられ湖を渡る。
地平線に積まれた桃色と紫の雲がたなびく空。
フリンジの付いた青と赤の小さな三角旗に囲まれた
砂粒でざらつく白いテントをたたみ、
二人の侏儒が旅の後を追いつこうと急いでいる。
オレンジの香りを抱きながら、
海の風が遠くから吹いている。
それは、たぶん錯覚。
そんな、音がするだけ。

この王国を何度何周しただろう。
変わるわけではない風景と知りながら、
風吹く、音の聞こえる方向の微妙の違いを愉しみに、
飽きずにパレードを続ける。
憎悪を諦念に昇華させようと、
見知らぬ場所へ行くことをその身に課す。
それは何かをしてしまう、
きっと、してしまうんじゃないかって思うことへの
甘美な果実のような贖罪。

まだ存在しない罪への罰。
それは我が愚母の教え給いしことゆえかも。
彼女の世界の99.9%は自己が独占する。
汝、愛を乞うことなかれと、
我が母は身を以て教えてくれた。
同じ距離と同じ目で私は人を見る。
そして憎悪に変わらないようにと、
同じ場所にとどまらないことを自分に課する。

そうだった。
子供の頃に神さまにオーダーした
鋼の体と心はもう上手に鋳造されたのだろうか。
鍵をかけて自分の意思でそれを捨てる
堅牢な鋼のケージ。
自由になりたがる鳥、
私のからだから抜けていかないで。
私が私から自由であるために、
お前だけは一緒にいて。









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Last updated  March 30, 2012 05:56:29 PM
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Comments

かなりすmieux @ ありがとうございます。 東京暮らしが落ち着いてきましたので、 …
団子屋3916 @ おかえりなさい 青い鳥以来の復活ですね。 再び、熱いの…
三堀智久 @ ん? これかぁ!?。
三堀智久 @ Re:第四百十九夜 ジャグラー(10/26) でも、言葉つかってるうちに つい考えて…
三堀智久 @ Re:第四百十九夜 ジャグラー(10/26) 方法で退屈しないなら だれも退屈しない…

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