歩人のたわごと

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2006/07/25
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カテゴリ: 読書


 余が今なほ我が國人の善き諸性質―普通に我が國民の性質と考へられている盲目なる忠誠心と血腥い愛國心を除いた其以外の諸性質―を外なる世界に知らしむる一助となさんことが、おそらく外國語をもってする余の最後の試みなりと思はるる本書の、目的とするところである。(1908年1月8日)

自国の“善き性質”を世界に向けて主張するとは、すばらしいことだと思います。それを相手が理解しやすいようにと英文で書いたものです。(後ドイツ語訳も)

「普通に我が國民の性質と考へられている盲目なる忠誠心と血腥い愛國心を除いた其以外の諸性質」 という指摘に感心しました。

著者が“除く”といっている愛国心は、第二次大戦を経て現代にまで脈々としたたかに生き続けています。善きものの陰には常に悪しきものが存在します。

「今なほ我が國人の善き諸性質」とは、ひとことでは言えませんが、おそらく「武士道」をさしているのでしょう。

明治維新、その後の第二次世界大戦、そういう機会を経て、過去をすべて悪として切り捨てた日本、失ってはいけないものまで捨ててしまったのではないでしょうか。

著者は、西郷隆盛・上杉鷹山・二宮尊徳・中江藤樹・日蓮上人の5人を「代表的日本人」として取り上げています。

この5人も偉い人には違いないでしょうが、著者の内村鑑三という人も偉いと思いました。

この本は楽天ブログの Cathy☆さん の推薦で読みました。

続いて、 新渡戸稲造「武士道」 を読んでいます





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Last updated  2006/07/25 08:38:31 AM
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