歩人のたわごと

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2019/01/09
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カテゴリ: 社会
普天間飛行場の移設先となる辺野古の埋め立て
土砂の投入が始まった12月15日の各紙の社説を読んだ

まずは見出しから

産経新聞
辺野古へ土砂投入、普天間返還に欠かせない

読売新聞
辺野古土砂投入、基地被害軽減へ歩みとめるな

日経新聞
沖縄に理解求める努力を

毎日新聞
辺野古の土砂投入始まる、民意は埋め立てられない

朝日新聞
辺野古に土砂投入、民意も海に埋めるのか

さすがに新聞社である
見出しを見れば各社の主張がはっきりわかる
「見出しは記事内容を端的に表現する」という
役割を見事に果たしている

日経の「沖縄に理解求める努力を」というのは
「いまさら移設計画を白紙に戻すのは現実的ではない」
という、移設(埋め立て)に賛成が前提である

次は内容について
産経新聞
「市街地に囲まれた普天間飛行場の危険を取り除くには
代替施設への移設による返還が欠かせない。
返還へつながる埋め立てを支持する。」
「安倍晋三首相ら政府は反対派から厳しい批判を浴びても
移設を進めている。県民を含む国民を守るため
現実的な方策をとることが政府に課せられた重い責務だから」
と、ボクにはあまり説得力があるとは思えないが
ほぼ政府の主張をそのまま認めた内容である。

県民投票については
「普天間返還に逆行し、国と県や県民同士の対立感情を煽る
だけだ。撤回してもらいたい。」
と結んでいる。

読売新聞
「沖縄県の強い要望を受け、日米両政府は1996年に普天間返還で
合意し、政府と地元自治体の協議で辺野古移設が決まった。
その後、代替施設の工法を巡る調整が難航し、2006年に
ようやく現行計画に落ち着いた。」
「普天間の固定化は避けなければならないとの認識で、知事は
政府と一致しているはずだ。従来の主張にこだわらず、現実的な
解決策を考えるべきである」

と、沖縄の強い要望で決まったことだと、産経によく似た主張になっている。

県民投票については
「基地問題への県民の思いは様々で、二者択一ではすくい取れない。
分断に拍車をかけるだけではない。」
と、これも産経と同じ内容である

日経新聞
「だからといって力ずくで反対運動を抑え込めばよいのか」
「土砂が投入されたことで、大浦湾の豊かな自然が元に戻ることは
なくなった。安倍政権内に『これで県民もあきらめるだろう』との
声があることは残念だ。」


毎日新聞
「そこまでして埋め立てを急ぐのは、来年2月の県民投票までに
既成事実化しておきたいからだろう。反対票が多数を占めても
工事は進めるという政府の意思表示であり、国家権力が決めた
ことに地方は黙って従えと言っているのに等しい。」

朝日新聞
「無理に無理を重ねて工事を急ぐ背景に、来年の政治日程があるのは
間違いない。2月に埋め立てを問う県民投票が行われる。4月は
統一地方選と衆院沖縄3区の補選が予定され、夏には参院選も控える。
それまでに既成事実を積み重ねて、県民に『抵抗してもむだ』と
あきらめを植え付け、全国の有権者にも、『辺野古問題は終わった』
と思わせたい。そんな政権の思惑が土砂の向こうに透けて見える」

「沖縄に対する政権のやり方が通用するのであれば、安全保障に関する
施設はもちろん、『国策』や『国の専権事項』の名の下、たとえば
原子力発電所や放射性廃棄物処理施設の立地・造営などをめぐっても
同じことが出来てしまうだろう」


日本本土との関係について
産経、読売は特に触れていない
日経新聞
「責任は本土の国民にもある。『沖縄は借地料をもらっておいて
文句をいうな』という人がいる。基地用地のほとんどは、戦時に収奪された
物だ。対等に結んだ契約とは話が違う。歴史を知れば、そんな悪口は出ないはずだ」


毎日新聞
「沖縄を敵に回しても政権は安泰だと高をくくっているのだとすれば
それを許している本土側の無関心も問われねばならない。」

朝日新聞
「8月に亡くなった翁長雄志前知事は、(中略)『日本の民主主義と地方自治が
問われている』と繰り返し語り、辺野古問題は全国の問題なのだと訴えた。
ここにきて呼応する動きも出てきた。東京都小金井市議会は今月、普天間
飛行場の代替施設の必要性などについて、国民全体で議論するよう求める
意見書を可決した。沖縄で起きていることを『わがこと』として考えて
ほしいという、沖縄出身の人たちの呼びかけが実った。」

その他、日経の地位協定の不平等性に触れた以下の部分が的を得た提案型で
個人的には賛同を覚えた
「いま国がすべきなのは、沖縄の過重な基地負担がどう解消されていくのかを
わかりやすい形で県民に示し、少しずつでも理解の輪を広げること」

「過重な負担には、広大な基地面積だけでなく、騒音、振動、悪臭や米軍人の
犯罪をきちんと取り締まれない日米地位協定の不平等性という問題がある。
地位協定の改定に取り組む姿勢をみせれば、県民が抱く
『東京はワシントンの言いなり』という不信感を和らげるだろう。」


辺野古は沖縄のこと、私には関係ない
そういって済ませられるのだろうか?





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Last updated  2019/01/09 07:13:23 PM
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